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学校・学童の変革に挑む(1) -前例ではなく善例に学ぶ-

会社でのコンサルティングサービスとして開発した民間学童事業支援のプレスリリースを出すとちらほら問合せも頂くようになりました。その中で一番嬉しかったのは、放課後NPOアフタースクール織畑さん(副理事)のお問合せからの実際にお会いして意見交換です。サービス開発の際に参考にしていたのもありますが、何より実際のアフタースクールを見学した時に「自分が頭の中に思い描いていた理想的な放課後」が具現化されていることにとても感動しました。

放課後NPOアフタースクールの素晴らしいところ

・子どもの「自己肯定感」を大切に、自発的な学びを育む場
・施設をフル活用するため学校内でのアフタースクールのみ提供
・コンセプトを理解しあえる学校や行政と創っていく
・市民先生や教員の協力を得ながら毎日5-10個のプログラムを用意し、子どもたちが自分で好きなプログラムに参加(もちろん参加しなくてもいい)
・地域ボランティアの市民先生を選ぶ際のポイントは特技があるだけでなく「教えすぎないこと」(教えないことが学びにつながる!?)
・宿題も推奨はするが強制はしない
・預かりメインの学童には提案競争(プロポーザル)参入せず、放課後子ども教室(体験重視)との一体型、もしくは放課後子ども教室単体の事業のみ参入

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「品川区に開設する予定はないんですか?区内の公設学童が全部NPOアフタースクールだったら最高に素晴らしいのに…。」
「品川区ではアフタースクールを提供できていません。また1つの自治体で何校も運営したほうが効率はいいのですが、我々のコンセプトが全国へ!ですので、基本的には1自治体に1つと決めています。」
「一方で千葉県千葉市では総合コーディネーターとして市内17校をまとめて支援するようなやり方もあります。」

(あれ?もしかしたら品川区でも出来るんじゃないの?)

学校にも素晴らしい善例(ショーケース)がたくさんある

もともと「学校や公設学童は外から動かせる気がしない」から民間学童の事業支援サービスを開発したんですが、回りまわって学校をフル活用した理想的な放課後を目の当たりにしてしまった。。。
さらにもっともっと民間企業のノウハウを持ち込むと最高に楽しい場が作れそうな気がしました。

公教育の方はどうでしょうか?
海外ではフィンランド、オランダ、デンマークなどが有名で教育関係者がツアーを組んで見学に行ったりしています。でも実は国内でもショーケースとなる善例はいくつも存在していて、都内の公立では麹町中学校と桜丘中学校の二つが有名ですね。

↑ 第1~20回まで読んで鳥肌が立ちました…。(特に第15回)

実際は外部から見えない沢山の苦労があるでしょうし、小学校と中学校では状況が違うでしょうが、特筆すべきはどちらのケースもアツい校長先生(それも私立じゃなくて公立!?)が単独で始めているという点です。

なぜ公立の学校でこんなことが出来るの?反対になぜ都内や全国に広がらないの?

「多様性が大事な時代」とか「正解のない時代を生き抜くためには自分で考える力が必要」みたいなことが当たり前のように叫ばれているのに教育や学校はなかなか変わらない。
みんなどうせ変えられないとあきらめているのか、そもそも変えようと思っている人がいないのか?たぶん理由はいろいろあるのでしょう。
ただ少なくとも言えることは、もしあなたの子どもが通う学校の校長が麹町中の工藤先生(*2020年4月からは横浜創英中学・高等学校の校長に就任)や桜丘中の西郷先生みたいな人だったら、それだけで学校は変わります。
文科省→自治体→教育委員会→学校ていうトップダウン構造はあまり機能していなくて、一人のアツい校長先生が単独で学校を変えてしまう。その反対に一つの素晴らしい事例が生まれても、それは決して簡単には広がらない。

ビジネスの世界でいう「0から1」(起業や新規事業)は既にそこにあって、行政や公教育の世界では真似をしても構わないわけですから、あとは誰がどうやって1を10、100、1000と広げていくかです。

公教育、学童それぞれで「これだ!!」と思える善例(ショーケース)が公教育・公設学童の変革に挑む第一歩に。


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