コピーデッカーについて

カードゲーム界隈で他人のデッキレシピをそのまま使用したりする人のことをコピーデッカーと呼びます。最近ではSNS等で簡単に大会で優勝したデッキレシピを入手することができ、同時に浸透速度も上がりました。しかし世の中にはこのようなコピーデッカーを嫌う人たちもいます。身近にいませんか?「それ○○のパクリじゃん」とか言う奴。
今回はコピーデッカーについて話していけたらと思います。

1.なぜコピーデッカーは生まれる?
 カードゲームの醍醐味は「デッキ構築」と「対戦」が主だと僕は考えています。より深堀するならば、「メタ読み」をして「デッキ構築」し「対戦」して「勝利」もしくは「コンボ」の成功を狙うといった感じでしょうか。
しかし誰しもが「綺麗なデッキ構築」が出来るわけではありません。これはまだゲームのことを良く分かっていない初心者だけの話ではありません。例えばあなたはカードプールを見ただけでtire1のデッキタイプに辿り着けるでしょうか?あなたが想定したデッキは、実際に大会で優勝した人と瓜二つな物でしたか?(実際の所、大会とフリーの最強は異なることが多々ありますが汗)
また、自分が好きだったり気に入ったカード(あまり強くはない)をメインにしたファンデッキ...自分の力だけで本当に組めますか?そのデッキはちゃんとあなたの使いたいカードを使えてますか?


デッキを完成させるのは結構時間を要するものです。しかし誰しもがカードゲームにいくらでも時間を割けるわけではありません。となれば削らざるを得ません、「デッキ構築」か「対戦」する時間を...

・遊びたいだけなら「対戦」>「デッキ構築」
 時間は有限です。単純にゲームをしたいだけなら「対戦」にほぼ全ての時間を注ぐでしょう。

・遊ぶならコピーデッキで充分
 探せば大会優勝デッキ、連勝デッキ、ファンデッキ何でも見つかるでしょう。自分が気に入ったデッキを見つけられたら「デッキ構築」の時間を大幅短縮できます。

・勝率が高い
 結果を残したデッキであれば、慣れれば高い勝率を維持できるでしょう。負ける為にゲームをする人はまあ居ないでしょう。勝つ方が楽しいですよね。


他にも色々あると思いますが、コピーデッカーは「デッキ構築」の楽しみを削る代わりに「時間」と「対戦」を優先しただけだと僕は考えています。カードゲームに求める優先順位を「対戦」>「デッキ構築」と位置付けただけだと思います。


2.コピーデッカーは弱い?
 なぜ「コピーデッカーは弱い」と言う人が現れるんでしょう?強いデッキを使ってるのに弱いとなるのはなぜでしょう...?
その理由を僕なりに考えてみました。

・プレイングが下手
 強いデッキを使っているのに負ける=プレイングが下手 と考えるのが一般的でしょうか。そもそもカードゲームの勝敗に起因するのが「デッキ」、「プレイング」、「運」であるならば、「デッキ」は強いから問題なし、「運」は判断しにくい、傍から見て分かりやすいのは「プレイング」になりますし、実際これはプレイヤーの実力なわけですから強いデッキを使って負けたならプレイングのせいと言われても仕方ないとこはあります...(強いデッキでもメタがあってなければ勝率は落ちます)

でも...あれ?プレイングに問題があるのならコピーデッキであるかどうかは関係なくね? 結局は自分のデッキに対する理解力の低さといったところが原因でしょうか?


3.コピーデッカーとそうじゃないプレイヤーの違い
 コピーデッカーかそうじゃないかは「どの程度自分の力でデッキを作ったか」に尽きます。が...具体的にはどの程度ならnotコピーデッキなんでしょうか(笑)
結局のところコピーデッキと呼ばれるものに明確な基準はないから個々の判断に委ねられます。
 ですが他に大きく異なる部分がありました。「時間」です。1で述べたようにコピーデッカーの方がカードに割く時間が少ないと考えられます。プレイングには経験則に基づく部分もあり、時間をかけるほど磨かれていきます。勉強や訓練と同じことです。そしてかける時間はつまり熱意です。熱意があって時間もあるプレイヤーに果たして追いつけるでしょうか...

4.コピーデッカーでも勝つには?
 コピーデッキで上手く勝てない...そうなったらデッキを弄ってみましょう。ここでは簡単な方針を紹介しようと思います。

①デッキをちゃんと理解する
 デッキの中のカードの投入枚数はカード毎に違うはずです。それがなぜなのか考えてみましょう。なぜ○○は入っていないのか、××より△△のほうが枚数が多いのはなぜか...いろいろ疑問が生まれるでしょう。その答えを自分なりに分析してみましょう。一番のヒントとなるのはそのデッキレシピが誕生したときのメタゲームでしょう。××は強いが、人気なAのデッキには△△の方が刺さる等製作者の意図が見えてくるはずです。

②環境を調べる
 何に勝てていないのか、どのデッキが現在主流かは非常に重要です。人気なデッキの特徴(勝ちパターン)を知り、それに勝つにはどうすればいいかを考えていきましょう。
※デッキが環境に合っていないと感じたら全く別のデッキを使うのも一つの手です。

③環境に合わないカードを外してみる
 優れたデッキはメタに合わせて微調整がされています。逆に言えば、環境が変化すれば不要なパーツが生まれることになります。①、②でデッキ、環境の理解度が上がっていれば自ずと何が不要か分かると思います。

④自分に合った枚数調整
 人によって思考は違いますから、自分の癖に合った枚数に調整していきましょう。例えば、ついつい除去を手札に温存してしまいベストなタイミングを逃しがちならば、除去を増やして温存を考えなくても済むようにする、といったようにデッキ構築の段階で自身のプレイングのフォローをすることは可能です。自分専用のデッキを作ることを意識してみましょう。

⑤トライアンドエラー
 デッキが完成したら後は実戦です。「対戦」→「構築」を納得いくまで繰り返してみましょう。ここで④の逆、プレイングでデッキをフォローすることも考えてみましょう。上の例でいえば、除去を増やしたけれどちゃんと使うタイミングを見極められるようになったら余るようになった。だから除去を減らしてメタを増やして勝率を上げよう、といった感じです。
結果的にデッキはどうなったでしょうか?結局ほとんど変わらなかった...ということもあるでしょう(笑) そんな時はこう考えてみましょう。


デッキが改造できたら「構築力」が、あまり変わらなかったら「プレイング」が上達した

ポジティブにいきましょう!

僕はプレイングが上達すると構築力も上がると考えています。それは不必要なカードをデッキに積まなくて済むようになるからです。よく初心者は、コストの重たいカードを何枚も入れてバランス悪くするんですよね。その大きな原因は、コストの低い弱いカードでアドバンテージを取る方法が分からないからコストの重い強いカードに頼ってしまうのだと気づきました。ですから強くなりたいなら必要以上にコストの重いカードに頼らなくて済むようにしようと促してます。重いカードが減ればその枠にメタやドロソなど色々積めれます。プレイングが上達すればその分デッキ構築の自由度が上がるのです。


最後に
 デッキってテーマが同じであれば中身はほとんど一緒になることの方が多いです。それはユーザーが悪いというよりゲームデザインがよく出来ているからです。ゲームデザイナーの想定した通りの選び方をすればユーザーが満足する形になってるということになりますから(逆に言えば選択肢が無いとも言えますが)。ですからデッキの大部分が同じであっても構わないと思います。自分が一番使いやすい形に改造できたのであればそれは誇るべきでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?