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ストーリーボードとは?顧客を生み出す広告戦略の作り方

UXデザインにおいてユーザーが価値を感じる体験の流れを描く手法として、「ストーリーボード」という概念があります。
ストーリーボードはUXデザインの手法ではありますが、広告を設計するうえでも活用できる考え方です。
本記事では、ストーリーボードの概要や作成方法、ストーリーボードを生かした広告戦略についてご紹介していきます。

ストーリーボードとは

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ストーリーボードとは
ストーリーボードとは、ユーザーが商品やサービスを通してどのような体験をし、どのような価値を感じたのかを一つのストーリーに描写したものです。もともとは映画製作で描かれる絵コンテが由来といわれており、映画を制作する前段階のイメージ共有に使われていましたが、現在はコンセプトをもとにしたユーザーの理想の体験のイメージ共有のために活用されています。

ストーリーボードに描く要素としては、下記のようなものがあります。

・商品やサービスを使う動機
・利用するシーンや環境
・商品やサービスの挙動や、それに伴うユーザーの動き
・ユーザーの態度変容や行動


ストーリーボードのコマ数は明確に定義されていませんが、最初はわかりやすいように4コマで書いていくとよいでしょう。

1コマ目:ユーザーの課題
2〜3コマ目:どうやって解決して
4コマ目:結果どうなったか

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実際にストーリーボードをどのように作成していくかは、後述します。

ストーリーボードを作成するメリット
ストーリーボードを作成することで得られるメリットは複数あります。

【視覚化して共通理解を得られる】
文章に書いてイメージを共有して理解したつもりになっていたとしても、ストーリーとして描くことによって、違和感に気付きやすくなります。
概念やアイディアを共有するには、視覚化することで認識のズレを少なくできます。

【記憶に残りやすい】
人の脳はできるだけ負荷がかかることを嫌がるため、文章を理解して記憶するよりもイメージで記憶することが得意です。
また、ストーリーにすることは箇条書きなど、羅列された文章よりも20倍以上も記憶に残りやすいといわれています。

【方針転換しやすい】
ストーリーボードは一枚の紙とペンさえあれば完成します。そのため、違和感を感じる部分はすぐ修正し、方針転換しやすいです。

ストーリーボードの作成方法

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ここからは実際にストーリーボードをどのように作成するのかについて説明していきます。すでにアイディアが固まっている場合は手順4から進んでください。

1.ユーザーの課題を定義する
ストーリーボードの1コマ目にあたる課題に関して掘り下げていきましょう。
課題の掘り下げは、ターゲット像をもとに悩みや問題を整理していきましょう。ターゲット像を明確にしておかないと、本来想定しているターゲット像ではないユーザーの課題も混在してしまいます。
そのため、ターゲットに関しては事前に整理しておき、1人の人間像が思い描けるレベルでペルソナとして整理しておくと、より具体的なユーザー行動を思い描くことができます。

ペルソナの設計方法に関しては、こちらの記事(押さえておきたい】失敗しないペルソナマーケティングのやり方とは)に詳細を記載しているので参考にしてみてください。

課題を洗い出したら、一つ抽象度をあげてグルーピングしましょう。
例えば、20代OLの課題で、「献立を考えるのが面倒だと感じる」「手の混んだ料理は嫌だと感じる」という課題が出ていたとします。この課題がなぜ起こっているか、という根本的な原因を考えると「料理にかけられる時間がない」という課題としてグルーピングできます。

ここでは複数のグループに整理しておきましょう。グループを整理すると、いくつかの心理行動が見えてくると思います。

2.ユーザーが最高だと感じる体験を考える
整理した課題に対して、ユーザーがどのような体験をすることが最高なのかを考えていきます。発想する際は、制限をかけずに考えていきましょう。考えるポイントとしては下記の3つがあります。

・これ以上ないと感じる体験であること(魅力性)
・これまで経験したことない体験であること(新規性)
・既存の常識にとらわれない体験であること(意外性)

先程の例を挙げると「料理にかけられる時間がない」という課題に対して、「好きな料理を時間がかけられずに食べられるようになる」という体験とします。

体験を定義する言葉は抽象度が高いもので問題ありません。

3.解決策となるアイディアを考える
定義した体験を実現させるための具体的な解決策のアイディアを洗い出します。
アイディアの洗い出しには、他部署の方などさまざまなバックグラウンドがある方を巻き込むと、より多様性を持った意見が出やすいため良いでしょう。

先程と同様の例で考えていくと、「料理にかけられる時間がない」という課題に対して、「好きな料理を時間がかけられずに食べられるようになる」という体験を得るためのアイディアを考えます。
アイディアとして出てくるのは「献立を1週間分考えてくれる」や「1週間分のレシピ付き食材が届く」などが考えられます。

4.ストーリーの構成をテキスト化する
ここからはストーリーボードを起こすための流れをテキスト化していきます。すでにアイディアまで固まっているという場合はこの手順から始めて問題ありません。

ストーリーの構成を4コマとした場合、前述のように下記の流れで作っていくとよいでしょう。

1コマ目:ユーザーの課題
2〜3コマ目:どうやって解決して
4コマ目:結果どうなったか

各コマにおいて、簡潔に内容を表現できるようにしましょう。
これまで挙げてきた例を整理すると下記のようになります。

①ユーザーの課題:料理にかけられる時間がない
②どうやって解決して(その1):好みの料理を登録しておくことで
③どうやって解決して(その2):1週間分のレシピ付き食材が届く
④結果どうなったか:好きな料理を、時間をかけずに食べられるようになる

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5.ストーリーをイラストに書き起こす
ここからは実際のストーリーになるようにイラスト化していきます。
各コマの要素に状況を説明するようなナレーションやセリフなどを入れることで、見る人が理解しやすいようにしましょう。

書き起こした後は、ストーリー全体に違和感がないか、ユーザーがその体験で喜びを感じられるかどうか、を再度確認しましょう。

ストーリーボードを活用した広告戦略

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ストーリーボードはUXデザインの手法ではありますが、広告戦略に活かすこともできます。
そもそもマーケティングにおけるストーリーは、誰のどのような課題に対して、どのような価値を提供できるのかというものです。これはストーリーボードを考えるプロセスに非常に似ています。

特に動画広告であれば、内容を決めるうえで絵コンテを使用する場合もあるため、想像しやすいと思います。

動画広告を考えるうえでも、誰のどのような課題に対してアプローチするのか、といったポイントや、その課題に対してどのような価値提供ができるのか、などを事前にストーリーボードとしてまとめておくことで、課題感と訴求の整理をおこなえたり、制作会社とのイメージのすり合わせもおこないやすくなります。

まとめ

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本記事ではストーリーボードについての概要から作成方法についてご紹介してきました。
ストーリーボードは、誰に対してどのような価値を提供できるのかを考えるうえで、非常に使い勝手の良いフォーマットです。ぜひサービスや商品の訴求を考える際は活用してみてください。

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