お金の投資の仕方

ブロックチェーンゲームを投資と考えている人向けに、ぼくなりのお金の投資の仕方を少し説明しようと思います。

もちろん、ぼくはゲームは投資と考えていますので基本的に稼げそうかどうかでゲームの選定からプレイ方針も決めています。

そして、特に大事なのが稼げそうと思ったときにどの程度の金額を投資するべきかです。今回はこれについて書いていこうと思います。

2019年1月現在、この界隈はMyCryptoHeroesという国産ブロックチェーンゲームがついにテレビCMを使ってまで宣伝を実施し過去にないほど、盛り上がりを見せており新規参入の方も多くいるのではないかという状況です。

今回の記事は、そんな状況の中で投資をすることによって資産を増やしていくあるいは減らしていく経験が少ないであろう新規参入の方がいきなり途方もないような金額を投資して失敗し、破産や詐欺られたという思いを少しでも減らすことが目的です。

投資額の重要性

一般的に資産を増やしている人が多い投資の中で、自分は資産を長期的に減らしているといった場合は次の2つが原因であることがほとんどです。

・投資対象に対する理解が足りていない
・投資額の配分が良くない

投資対象に対する理解が足りていない場合は、勉強あるのみで一朝一夕では身につきにくいです。
一方で、投資額の配分に関しては知っているか知らないかだけで、大きく結果が変わってくる即効性の高い情報です。

先日、Twitterで下記のようなアンケートを取りました。

アンケートの結果自体は結構バラけている感じになりました。

ただ、できるだけ理由は説明できるようになっておくことでいろいろな場面でより適切な投資額を選択できる可能性が高まると思いますので、この記事でその理由がなんとなくわかってもらえれば嬉しいです。

というのも、このアンケートでは問いが曖昧過ぎて正解不正解は特にありません。条件次第では良い場合もあれば良くない場合もあるのです。

とはいえ、このアンケート中の「できるだけたくさんのお金」を自分の持っている資産の全てと解釈した場合は「良い」が正解となるのはリスクが0の投資だけです。
どんなに期待値の高い投資でも、リスクがほんの少しでもあれば「良くない」が正解となります。

つまり、実は世の中の投資の多くはお金をただたくさん投資すれば良い分けではないのです。

3つの投資ゲーム

では、なぜ投資額の配分が重要なのかを説明していきます。
そのため、3つのゲームを考えます。

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ゲーム1
負けると掛け金を没収、勝つと掛け金が2倍になる。
あなたの勝率は60%あります。賭けは100回出来ます。
あなたは100ETH持っていますが、いくらずつ投資するのが良いでしょうか?
(期待値はプラスで一回当たり投資額の20%の利益が見込めます)
例:100ETHを投資した場合。勝つと200ETH, 負けると0ETHになる。

期待値プラスの投資ですが、いくら投資するか迷うと思います。
100ETH持っているからといって、100ETH投資する人は少ないのではないでしょうか。

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ゲーム2
負けると掛け金を没収、勝つと掛け金が5倍になる。
あなたの勝率は30%あります。賭けは100回出来ます。
あなたは100ETH持っていますが、いくらずつ投資するのが良いでしょうか?
(期待値はプラスで投資額の50%の利益が見込めます。ゲーム1よりも期待値は大きいですが、リスクも大きくなっています。)
例:100ETHを投資した場合。勝つと500ETH, 負けると0ETHになる。

さっきのゲームよりも期待値は上昇しましたが、リスクも上昇しました。
このゲームでは、さすがに100ETHをいきなり投資しようとは思わないとはずです。
そうなると、どこかにちょうど良い投資額がありそうですが、、、予想してみてください。

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ゲーム3
勝つと掛け金が1.01倍になる。
あなたの勝率は100%あります。賭けは100回出来ます。
あなたは100ETH持っていますが、いくらずつ投資するのが良いでしょうか?
(期待値はプラスで投資額の1%の利益が見込めます。期待値は低いですがリスクが0です。)
例:100ETHを投資した場合。101ETHになる。

このゲームでは迷わず100ETHをいきなり投資する人がほとんどだと思います。
さっきのゲームよりも期待値は低いのに投資額が増えそうです。
これからわかることとして、実は投資額は期待値よりもリスクを考慮する必要がありそうですね。

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3つのゲームを簡単な補足を入れて紹介しましたが、どうでしょうか。
投資の対象によって、投資額の配分が大事そうなのが何となくわかってきたでしょうか。
これらのゲームについて、もう少し深掘りしていきます。

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Twitterでプレゼント企画結果発表!

参加していただいた方ありがとうございました!
36名の方から回答がありました。
想定より多くの方に参加していただき大変嬉しく想います。
それでは早速、クイズの答えから発表します!
答えは以下の通りです。

ゲーム1 : 20ETH
ゲーム2:12.5ETH
ゲーム3:100ETH

プレゼントのLv47「前田慶次」の当選者はなんとぴったり予想が的中した「ののの」さんです!

小数点もきっちり当ててきていることから計算でしっかりと導かれたのではないでしょうか!
おめでとうございます!
改めて、DMさせていただきますね!

クイズの解説

では、続いてクイズの解説に入っていきます。
ガチで解説する場合はめちゃくちゃ数学の証明が多くなってしまうので、できるだけ数式は使わないようにフランクな解説でいきます。

公式を使って解く方法と気合で解く方法の2通りで解説します。

公式で解く方法

実は今回の問題は、「ケリー基準」あるいは「optimal f」などと言われる自分の資金をどのように運用するのが最も効率が良いかを調べる話の派生になります。
相場をやってる人なら一度は聞いたことがあるかもしれません。

クイズでは、投資対象であるゲームの性質が明確にわかっていたため、この「ケリー基準」によって資金を最も効率的に増やすための一番確率の高い投資額を求めることが出来ます。また、「ケリー基準」は試行回数が多いほど他の投資方法と比べてよりはっきりと差が出ます。

もちろん、どんな投資の仕方をしようが運が悪ければ資金は減ります。
そのため、あくまで確率的に最も効率の良い投資額ということになります。

では、まず「ケリー基準」の説明に入る前に投資額の基本方針から考えてみます。

ある資金を持って投資に望む場合、今回のようなゲーム1,2のようなリスクのあるケースでは資金の100%を賭けるのはリスクが大き過ぎて、危険だということが想像できます。

その証拠に、クイズの回答ではほとんどの方がゲーム1,2では資金の50%以下の投資額がベストだろうと予想しています。

そして、その想像は正しいのですが、一方でゲーム自体は期待値がプラスなのでできるだけ多く投資をしたいというモチベーションもあります。

つまり、このモチベーションとリスクの折り合いがつく、ちょうど良い投資額があるということが想像できます。

また、ちょうど良い投資額があるということはゲームの性質は常に一定なので自分の資金に合わせて投資額も変動していくことが考えられます。

そして、ここまで気づければ投資額は定額で投資するよりも、毎回手持ちの資金の定率で投資するのが最善だとわかります。予備知識がなしの状態でここまで気づくことができればかなりすごいと思います。

ここで初めて「それでは、自分の資金の何%を常に投資すれば良いのだ?」ということになります。

そして、それを示してくれるのが「ケリー基準」なのですが、この「ケリー基準」は数式で書くと少し複雑なので、「ケリー基準」から生まれたシンプルな投資にのみ利用できる「ケリーの公式」というのを紹介します。(今回のゲームは全てシンプルな投資に分類できます)

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ケリーの公式

式は以下で表されます。

f:資金のf倍を投資する
R:勝てば投資額のR倍の利益が得られる
P:勝つ確率

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この公式を使えば一発で投資するべき金額がわかります。
では、早速それぞれのゲームで使って確認してみます。

ゲーム1

勝てば投資額と同じ額の利益がもらえるのでR=1、勝つ確率60%なのでP=0.6
したがって
f = {(1 + 1)*0.6-1} / 1 = 0.2

これから自分の資金の0.2倍を投資するのが良いということになります。
今回の場合では、20ETHになります。

ゲーム2

勝てば投資額の4倍が利益になるのでR=4、勝つ確率30%なのでP=0.3
したがって
f = {(4 + 1)*0.3-1} / 4 = 0.125

これから自分の資金の0.125倍を投資するのが良いということになります。
今回の場合では、12.5ETHになります。

ゲーム3

勝てば投資額の0.01倍が利益になるのでR=0.01、勝つ確率100%なのでP=1
したがって
f = {(0.01 + 1)*1-1} / 0.01 = 1

これから自分の資金の1倍を投資するのが良いということになります。
今回の場合では、100ETHになります。

公式を使えば、簡単に出てしまった答えですが、
ただ、これだけだと何となく納得が行かないという方もいると思います。
そういう方のために、次に気合で解く方法を解説します。

気合で解く方法

まず投資額の基本方針は先程説明したように、定額ではなく定率で投資するのが効率が良いので、その前提で話を進めます。

定率で投資を行った場合、今回のようなゲームでは実は投資の結果に面白い特徴があります。
それは、勝ち負けの順番によらず勝った回数と負けた回数が同じなら結果が同じになるというものです。

例えば、ゲーム1で資金の0.1倍(10%)を常に賭けるとしたとき

ケース1:勝ち→勝ち→負け(100ETH → 110ETH →121ETH → 108.9ETH)
ケース2:勝ち→負け→勝ち(100ETH → 110ETH →99ETH → 108.9ETH)
ケース3:負け→勝ち→勝ち(100ETH → 90ETH → 99ETH → 108.9ETH)

ケース1~3のように勝ち2回、負け1回だった場合、最初に負けようが最後に負けようが結果として手持ちの資金は変わらないのです。

この特性を利用して、ゲームが100回すべて終わった後の結果から1回目に賭けた方が良かった金額を導きます。(数学でいう帰納法的な考え方です)

まず、ゲーム1を例に考えます。
ゲーム1では勝率が60%ですが、100回ゲームが終わったときの自分が勝っている回数の可能性を一応考えます。

これは2項分布で求められます(高校のときに習った例のあれです)
式は省きますが、結果は下のグラフのようになります。

当然ですが、ゲーム1での勝率は60%あるので100回行ったら、60回勝つ確率が一番高いです。
そして、グラフを見ると綺麗な釣り鐘型のグラフなのでこのグラフは正規分布に近似できます(これも高校の時に習ったあれです)

正規分布に近似できると何ができるかというと、一番起きる確率の高い60回勝ったときのことを基準に考えることができるようになります。
そのため、60回勝ったときのことだけを考えて、これ以降先の計算ができるようになります。

(ぼくたちは運が良いときや悪いときの投資の結果ではなく、平均的な運のときの投資の結果を良くするために投資額を考えるため)

これで60回勝った(60勝40敗)のとき、手持ちの資金が最も多くなるような賭け方を資金の定率ですれば良いことがわかりました。
しかも、定率賭けの特性から、この60勝40敗は最初に60連勝して40連敗したときや最初に40連敗して60連勝した場合などを区別する必要がありません。

したがって、常に資金のx倍を賭けるとした場合、100ゲーム終わったときの手持ちの資金の期待値は

資金の期待値 = 100ETH * (1+x)^60 * (1-x)^40

で表されます。

これをxを0から1まで計算してグラフ化したのが次の図です。

グラフから資金の0.2倍を賭け続けると、一番期待値が高く100ゲーム終了した時点で手持ちの資金が平均的に約750ETHになっていることがわかります。

したがって、初期資金は100ETHなので手持ちの資金の0.2倍を賭けると
1回目の最適な投資額は20ETHとなります!

同じようにゲーム2とゲーム3も確認していきます!

計算は割愛してグラフだけ載せます!

グラフを見ていただければわかる通り、
ゲーム2では手持ちの資金の0.125倍、1回目の投資では12.5ETHになります。
ゲーム3では手持ちの資金の1倍、1回目の投資では100ETHになります。

以上でクイズの解説は終わります。
間違いやミスがあればご指摘ください!

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それでは、クイズの解説で3つのゲームについての理解がより深まったかと思いますので、少しまとめに入ります。

先程は3つのゲームで100ゲームした後の結果の期待値をグラフ化しましたが、今回は1ゲーム当たり手持ちの資金の何倍を投資すると、資金がどれぐらい増えるかの期待値をグラフ化してみました。

ぼくが3つのゲームを用意し、みなさんにクイズに参加していただいたのはこのグラフを紹介したかったからに尽きます。

グラフから期待値が高いゲームは、適切な資金を投資した場合に資金の増え方が良いことがわかります。

一方で、リスクのあるゲームの場合はそのリスクに合わせて、資金を投資し過ぎた場合、急激にリターンが減ってしまいやがて赤字になっていくことも読み取れます。

これが、期待値プラスのゲームに参加しているのに赤字になってしまう人がいる原因となります。

他にもいろいろわかることがあるので、下にまとめてみました。

まとめ

①期待値プラスのゲームでもリスクがある場合は、投資額が大きすぎると資金が減っていく

②リスクのないゲームでは、できるだけたくさん投資した方が良い

③リスクの少ないゲームの方が、リスクの高いゲームよりも資金が増える投資額の範囲が広い

④期待値の高いゲームでは、投資額が少なくても十分に資金を増やすことができる

ということで、投資額の配分がいかに大事かわかっていただけたかと思います。

最後にぼくのブロックチェーンゲームに対する投資戦略を簡単に紹介して終わりにしたいと思います。

投資額から考えるブロックチェーンゲーム戦略

まずブロックチェーンゲームは先程の3つのゲームと違って期待値マイナスのゲームがあることと、時間軸があることを考える必要があります。

期待値マイナスのゲームとはどういうものかというと代表的なものが、いわゆる「詐欺ゲーム」です。誇張した広告でプレイヤーの注目を集め、プレセールなどによってアイテムを販売したものの突然開発が中止し、返金もされないようなものがそれに当たります。

他にも、詐欺とまでは行かなくても開発がとても遅かったり、情報発信やユーザー対応がまったくないゲームなどは基本的に期待値がマイナスだと考えておくのが安全です。

次に時間軸とは何かというと、どんなに期待値が高くリスクの低いゲームであっても、1回投資してから回収するまでに仮に数十年かかる場合を考えればわかりやすいと思います。資金を回収するまでは、自分の使えるお金が減っているので、その間は再投資することができずにゲームの投資回数が減ってしまうという問題があるのです。

そのため、常に投資した資金を回収するのにどれぐらい時間かかりそうなのかを意識する必要があります。

これはブロックチェーンゲームでいうと、アセットの流動性を調べることである程度予想することができます。もちろんアセットの流動性の高いゲームではそれだけ資金の回収が早く、再投資が行いやすいです。

それでは具体的にぼくの戦略を説明していきます。

①ゲームに使う資金を予め設定し用意する
ぼくは昨年は、30ETHと決め手ゲームをプレイしていました。

②ゲームを探す
基本的には自分が興味を持てるゲームを調べます。そのときは、まだゲームは開発段階だと思いますので実際に面白いゲームかどうかは特に考えません。

③期待値が高いか考える
興味が持てるゲームが見つかったら、そのゲームのコミュニティの人数や活発具合をチェックします。また、運営の情報発信や開発速度なども調べます。場合によっては、運営に直接メッセージを送ってやり取りをして確かめたりします。信用できそうなら期待値が高いゲームと考えます。

④時間軸を確認する
OpenSeaなどのマーケットを調べてアセットの流動性をチェックします。極端に流動性が低い場合は見送ります。しかし、かなり初期の段階(一番初めのプレセール時など)では、そもそもアセットが出回っていないため判断できないことも結構あります。

⑤投資額を決める
ここが一番難しいです。はっきりと言ってほとんど直感ですが、どれぐらいの期待値がありそうかを考えます。一旦、考えたらその期待値をさらに半分だとして考えます。これは投資し過ぎると期待値プラスのゲームでも、赤字になることと、もしかすれば期待値マイナスのゲームの可能性もあるため、かなり安全な状態を作ります。その状態で先程のグラフのように資金の何%ぐらいを投資すれば妥当かを決定します。

⑥実際にゲームをプレイ
決めた投資額の範囲内でゲームに参加し、できるだけ早い段階で、ゲームのルールを把握し効率の良いプレイを考えます。やっとゲームとしてのプレイヤーの腕が試されるフェーズです。ゲーム内で少しでもアセットの価値が高まるように頑張りましょう。

⑦資金回収
自分が想定していたような状態でゲーム開発が進んでいれば、そのプランに沿って資金を回収していきましょう。想定よりもゲームが不人気で開発状況も悪い場合は急いで資金を回収し、想定よりもゲームの人気が高い場合はゆっくりと資金を回収していきましょう。

⑧再投資
回収した資金は頃合いを見て、⑤~⑦の手順を繰り返すイメージで再投資します。

⑨撤退
⑤~⑧を繰り返しながら、ゲームに飽きた場合や運営を信用できなくなった場合は再投資はせずに資金をどんどん回収して完全に撤退します。

⑩新しいゲームを探す
②に戻って、同じことを繰り返します。


以上がぼくの投資額から考えるブロックチェーンゲーム戦略の基礎になります。

もちろん、この方法を1つのゲームではなく複数のゲームに同時に適応しながら、投資していきました。

ぼくは去年は30ETHでこの方法を軸にゲームをプレイしましたが、ある程度結果を出せることを確認しました。

今年はブロックチェーンゲーム元年(去年も言っていた気がしますが)になると思いますので予算を100ETHまで増やす予定です。

以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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ブロックチェーン関係のゲームで遊んでます。