
受験生へ!緊張との付き合い方とは?!具体的なアプローチと実践法
なぜ不安や緊張は起こるの?
受験勉強や大切な試験が近づくと、どうしても不安や緊張を感じてしまうもの。
「頭が真っ白になりそう」「失敗したらどうしよう」――そんな思いが頭をよぎることもあるでしょう。
実は、不安や緊張はもともと私たちを守るために備わっている自然な反応です。猛獣のいる世界で暮らしていた頃、人は危険を察知すると神経が高ぶり、逃げたり戦ったりしやすい状態を作り出していました。これがいわゆる「緊張感」。それが現代では、試験やテストといった場面で発揮されるようになっているのです。
この「不安や緊張」は一見ネガティブに思えますが、実は学習効率を高めるために必要な“やる気スイッチ”となる場合もあります。この記事では、不安や緊張が学習に与える影響を知りながら、それをいかに味方にしていくかを一緒に考えてみましょう。
適度な不安・緊張が生み出すプラスの効果
● 集中力やモチベーションのアップ
「やらなきゃヤバい…!」という危機感を抱くと、人は自然と集中力を高めようとします。これは、心理学でよく知られているヤーキーズ–ドッドソンの法則にも通じる考え方。
• 不安や緊張がまったくないと気がゆるみ、ついダラダラしてしまう
• 不安や緊張が高すぎるとパニックになり、実力を発揮できない
この間にある**“適度”なゾーン**では、集中力・記憶力・思考力などが高まり、最もパフォーマンスを発揮しやすくなります。試験直前に「あれもこれも復習しなきゃ!」と真剣になれるのは、ある意味では“不安や緊張”のおかげとも言えます。
● 挑戦する勇気を後押し
緊張は「自分はこれを大切に思っている」「失敗したくない」と感じている証拠。
• もしまったく不安や緊張が湧いてこないなら、そもそも試験や学習を本気で捉えていないのかもしれません。
• 適度な緊張感は「ここでしっかり準備しよう」と意欲を高め、結果的に学習の効率を上げるモチベーションにもなってくれます。
不安・緊張が強すぎるとどうなる?
一方で、不安や緊張が強くなりすぎると、次のようなデメリットが出てくる場合があります。
● 脳の処理能力がオーバーヒート
不安が大きいと、「どうしよう」「これもわからない」「失敗したら…」と考えすぎてしまい、必要なところに集中できません。本来なら解けるはずの問題に手こずってしまうのは、過剰な不安が脳の容量を圧迫しているサインかもしれません。
● 注意散漫とモチベーション低下
不安や緊張がピークに達すると、細かいことがいちいち気になって落ち着かなかったり、「自分には無理」と投げやりになってしまうこともあります。こうなると勉強が手につかず、意欲まで下がってしまう悪循環に陥りがちです。
● 個人差はあって当然
• プレッシャーに強いタイプ: 適度な緊張が大きな力を引き出してくれる
• 不安を感じやすいタイプ: 些細なことでも大きく悩みがち
自分がどちらのタイプに近いのかを知り、そのうえで対策を取ることが大切です。
不安・緊張を味方につけるための対策
不安や緊張をゼロにするのは難しいもの。むしろ“うまくコントロールする”発想を持つと、学習にとって心強い味方になってくれます。ここではいくつかの具体策をご紹介します。
(1) 深呼吸・瞑想などのリラクゼーション
緊張しているときは呼吸が浅くなりがち。意識的に**「4秒吸う→7秒止める→8秒で吐く」**といった呼吸法を取り入れれば、簡単にリラックス状態へ導けます。部屋にアロマをたく、落ち着ける音楽を流すなど、自分がリラックスしやすい環境づくりも効果的です。
(2) 学習計画を「小さく」立てる
不安が大きくなる原因のひとつに「あれもこれもやらなきゃ」と思いすぎることがあります。そこでタスクを細かく分解してみるのがおすすめです。
• 1日で英単語10個だけ覚える
• 30分だけ数学の問題を解く
• 過去問を1問だけ解いてみる
小さな目標を達成する積み重ねが、「できるかもしれない!」という自信につながり、大きな不安を解消してくれます。
(3) 本番をイメージして練習する
試験当日の雰囲気に慣れておくことは、緊張を和らげるうえで大切です。
• 過去問や模擬試験の時間を、実際のテスト時間と同じように設定
• 「開始から○分経ったら何を解くか」など、シミュレーション
こうして「想定外」を減らすだけでも、不安は確実に小さくなっていきます。
(4) ポジティブな言葉を自分にかける
自信がないときほど、「どうせ無理」「自分はダメだ」と考えがち。意識してポジティブな自己暗示をかけるようにしましょう。
• 「大丈夫、やってきたことは無駄にならない」
• 「今までもちゃんと乗り越えてきた」
過去の成功体験を思い出し、心を落ち着けるのもおすすめです。
不安は本気で取り組んでいる証拠
不安や緊張は決して悪者ではなく、勉強を前向きに続けるエネルギーへと変えられる存在です。「不安を完全に消そう」と思うより、「不安とうまく付き合う」意識を持つことがポイント。
• 適度な緊張感は、集中力を高めてくれる“味方”
• 過剰な不安は、対策次第でコントロール可能
少しずつ自分に合った方法を試し、心地よい集中ゾーンを見つけてみてください。
そして最後にもう一度、大切なことをお伝えします。
「不安や緊張を感じるのは、あなたが本気だからこそ」
その気持ちを上手に味方につけて、あなたの努力がしっかりと結果へ結びつきますように!応援しています。