歌舞伎をみた話

つい先日、家族に誘われて歌舞伎を観てきた。
(※歌舞伎について全く明るくないただの素人が書いた感想文かつ備忘のメモです…)


中村勘九郎さん、中村七之助さんがされてる錦秋特別公演

演目が始まる前に中村勘九郎さん、中村七之助さんがお話してくださったんだけど、特に印象に残っているものを残しておくね。

お話の中にはお客さんからの質問に答えるコーナーを設けてくださっていて、その中での質問のひとつに、七之助さんは女性のどんなところを参考にして女形を演じているのかというような内容の質問があった。

七之助さんは、
女性のしぐさは参考にしていない。
心は女性になろうと色々考えながら演じている。
先人たちが積み上げてきてくださった振りを一生懸命練習している
というような内容のお話をされていた。

私は、身近にいる女性から女性らしい仕草を感覚的に感じとって演技に活かしていると思っていたから意外だった。
女がみてもうっとりしてしまう、あのなんとも言えない美しさは、七之助さんの中にある元々の芸術家的なセンスや生まれ持った感覚的なものから来ているものだと思っていた。
けど、七之助さんの口から出た回答は意外なもので、
幾年と受け継がれてきた型を、まるで職人のように、練習して練習して女性を表現されていると聞いて、努力の天才でもあるのかと思った。


また、勘九郎さんと七之助さんがお話されていた時の雰囲気はとっても気さくで、歌舞伎の名家に生まれたという奢りなど一切なく、ただただ謙虚に、真摯に、ひたむき、歌舞伎というものに向き合ってこられたんだなという印象を受けた。

今年、南座でされていた演目についても、七之助さんは熱心に自論を展開されていて、ストーリーの奥深くまで考えて演じられてたことを知って感動したし、骨の髄まで歌舞伎のことがお好きなんだなって思って、聞いてるこっちの胸が熱くなった。

おふたりの演目は説明不要だと思うけど、それはもう美しくて美しくて… 世界に惹き込まれたよね…
勘九郎さん、フリートークの時に、生まれ変わったらアイドルになりたいと仰っていたんだけど、
出てこられた瞬間、それはもうアイドルでしたよ!白いお衣装が神々しくて、貫禄があり、華があり、一目で心奪われたし、こうやって昔の人たちも歌舞伎というものに惹かれていったのかな…なんて思った。
七之助さんも息を飲む美しさで、出てこられた瞬間、拍手と共にどよめきすら感じたほど。

努力というには軽々しい、血も汗も涙も滲むような稽古をずっとずっとされてきたおふたりだからこそ築きあげられる世界なんだろうな…

一心に力を注いでおられる人を見ると、心の底から尊敬する気持ちが生まれるし、無精な自分の気持ちが引き締められていい影響をいただけるし、私も頑張ろうって元気をもらえるんだけど、なにより同じ時代を生きていられることにほんとに感謝するんだよね…

これからも見続けていきたいなぁ
見れる時代に生まれた私は幸せ者だなぁ


そして、この公演をきっかけに歌舞伎についてもっと知りたいと思った。
おふたりのフリートークを聞いて尚更そう感じる笑


帰ってからパンフレット見たんだけど、とんでもないタイトなスケジュールで公演をまわってらっしゃるのね…
舞台ってこういう感じのスケジュールでまわられるのが普通なの…?
きっちきちに詰め込まれてて、見に行った日なんて10日連続公演の最中で、お疲れも溜まってらっしゃったでしょうに…そんなの微塵も感じないくらい(だからスケジュールみてびっくりした) 演目をこなされてて… お仕事とはいえほんとに立派すぎる… 😢


また、歌舞伎を見に行こう!

この高ぶる静かな興奮が心地いい。


※これ書いたあと、ナウシカが完売と聞いて項垂れてる…😭

 三月の新春の歌舞伎行きたいなぁ…😭

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