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若手俳優の取り巻く環境 その2



今の若手の俳優は、映画やドラマに出演がほとんど出来ないのでエキストラ、企業VP、舞台出演等をしている方々がほとんどです。

無報酬がほとんど?


結果から言うと、今の日本の芸能界では、若手の俳優は無報酬で活動している方がほとんどだと思います。

なぜ、こういった事になっているのか?

それは、製作側が儲かる仕組みになっている為です。

私自身の実体験を交えてどういった仕組みになっているのか共有させて頂きます。

私自身の実体験


企業VP
東京モーターショー VP 出演料 5000円
製作会社 キャスティングオーシャン
報酬未払い。

報酬はどうなっているか問い合わせするが連絡不能。
おそらく会社自体、存在していない。
結果的に無報酬かつ赤字。

映画 
電車を止めるな!

200人の中からオーディションで選ばれたものの、
無報酬かつ赤字。

舞台
基本的に無報酬。
報酬ある所もありましたが、ノルマに到達しない場合は、チケット代金分、自腹を切る。
よって結果的に無報酬か、赤字になる可能性が非常に高い。

一例 
(分かりやすくする為、数字を下記に仮定しました。)

出演料 50000円。(報酬)
チケット代 5000円。
チケットノルマ30人。
実際に売った枚数20枚。

以上のような結果になったと仮定。

チケットノルマ30人(売らなければならないチケット枚数)
実際に集客できた数 20人(チケット売った枚数)

結果 30-20=10枚 ノルマ未達。

5000円×10枚=50000円を自腹を切りチケットを買わないといけません。

よって、この場合に該当すると
報酬は0円となります。

もちろん、他にアルバイト等の仕事をしている場合は稽古日や公演日、休まないといけないのでその間のアルバイト(他の仕事)収入は0円です。

また、交通費や食費等、別途、費用が発生するので結果的に若手の俳優のほとんどが赤字となります。

稽古日、公演日、全てに有給が使えれば0円ではないでしょうが、稽古日と公演日まで大体3ヶ月くらい期間を要する所がほとんどです。

3ヶ月間、有給休暇を使えるアルバイトや雇用されている仕事で有給休暇が使える所は、今の日本では現実的に存在していないかと思われます。

また、舞台に出演する際に参加費を徴収する所もあります。

参加費の相場

50000円〜100000円

若手の参加費とノルマ未達によるお金はどこへ?


ずばり、製作側かつ大御所俳優の報酬となります。

舞台の製作側は、若手の出演者に報酬を払うつもりはほぼ無いと言っていいでしょう。

大御所には、ゴマをすって報酬を払い、ノルマも与えないのですが…

また、若手の俳優のノルマ未達により発生する料金や参加費等は、集客が満足に出来なかった場合の保険にもなっている場合がほとんどです。

以上が大まかな仕組みとなります。

まとめ


経営という名ばかりの搾取が行われている。

この環境では、続けたくても続ける事は難しい。

製作者が儲かる仕組みになっているので、若手の俳優は自然と無報酬かつ赤字になる。

若手の俳優は場数を踏みたいので出演出来るところなら参加費を払ってでも出演する。
(奇妙な需要と供給)

これでは、経済的にいつか、限界が来るのと将来が見通せないので結果的に若手の俳優は育たない。
または、悩み、辞めていく。

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