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地元の成り立ちを調べる

私の暮らしている宮崎県は、今週末は雨模様です。温暖化の影響か、政治家が言うようにたまたま暖冬の年なのか、最も雨が少なく乾燥時期に週間天気予報は、雨か曇りマークばかり。おかげで海にも山にも行けず家から出ずに久々に好きな本を読みあさり、気付けばいつもの地盤の投稿をしてしまっています。

地盤からいろんな成り立ちを考える

上の写真は、以前にシェラトン(旧シーガイヤ)に宿泊した際の写真です(画素数が良くないですが)。このあたりを海から平和台に向けて車で走っていると、松林から下り大島通線あたりで上り坂、また少し下って登り下りを3回から4回ほど繰り返します。この高いところは海から運ばれてできた砂の山です(浜提)ここは比較的地盤がいいです。逆に下った低いところは浜提を越えた海水や粘土が堆積した後背湿地や潟湖跡で地盤はあまり良くないです。市民の森のみそぎ池はその名残です。

職業病かもしれませんが車を運転中に露頭した道路際の地層や沢登りに連れて行ってもらっても綺麗な水や渓流の魚たちより褶曲した地層に一人ニヤニヤしています。本来であれば何十万、百数十万かけないと確認できない地層が目視できる状況なので仕方ないですよね。

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日本の国土の森林の占める割合は7割と言われています。宮崎県の森林の割合も7.5割と言われています。その森林地帯の多くが熊本・大分県境の山間部に位置しています。そのおかげで夏は海風がその山々に湿った空気がぶつかり海沿いに多くの雨をもたらし宮崎平野は、五ヶ瀬川、耳川、小丸川、大淀川など源流域を太平洋側に位置する河川の氾濫原により平坦で農耕に適した土壌を手に入れています。又、火山の影響でできた台地を有する都農、川南、小林、盆地の都城など温暖で日照時間も長く農業はもとより畜産にも適しています。冬には、北西から吹く季節風により椎葉、美郷などの山間部で雲が発生し雨や雪により安定した雨量を確保し発電用ダムが多く建設されています。各地域ごとに地形、地質により雨の多い季節や天気の安定する季節がわかります。気象学と地質学は表裏一体と考えるの私だけでしょうか。

コールドロン

コールドロンとは、陥没構造(かんぼつこうぞう)のことです。一般的には、火山活動により隆起、火砕流等が堆積したのちに火口周辺の堅い地層を残し中央若しくは火砕流が抜けた付近が陥没することです。宮崎県では、祖母山、傾山。加久藤峠から小林までもその一部と言われています。祖母山から傾山までの縦走路はまさしくそのコールドロンの境目を歩ける場所です。歩かれた方はわかるでしょうか、宮崎県側(尾平越えトンネル)からは比較的なだらかな登りですが、大分県側(尾平鉱山)からの登りは急登です。イメージとしては、火山の外側は、なだらかですが距離はある。噴火口の中から登れば傾斜は急ですが距離は短い。これはまさしくマグマが上に噴出し外側に流れ出だからでしょう。現在の祖母傾山山系は、火山であったことを忘れさせるような静かな山です。

祖母山

今回はマニアックな投稿をしながらやっぱり地形・地質は面白いですね。プラス山や沢を歩くのが加わると本当にこの恵まれた環境ですね。次回は、小林の火山の成り立ちか、大崩山系か高千穂町と阿蘇山の関係かを投稿させていただきます。



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