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無為こそ過激

拝啓、先輩。

「無為こそが過激。なにもしないでブラブラしているのがホントは一番チカラ技なのさ」

先輩の語ってくれたその一言で、迷わず進む事が出来ました。

選んだ道は勿論、なにもしないでブラブラする事だったのですが、今でも一番の選択であったと思っています。

先輩のお陰です。

本当にありがとうございます。

「バカヤロウ。他人の一言で人生が決まったみたいに言いやがって。だからテメエみてぇな奴は信用ならねんだ」

先輩のそんな声が今にも聴こえてきそうですが、本当にそうだったんです。

何かやりたいのだけれども、何をやったらよいのか分からず、ただ、ひたすら焦燥感にかられはするものの、動きだせず、なんとなく日々をやり過ごす自分にとって、あの言葉は天啓でした。

結果、親元を離れ、学校も辞め、家賃2万円風呂無し、トイレ無しのボロアパートに無職で住みつき、暮らした数年間は自分にとって最も過激な季節となりました。

「あの時代があったから、今の自分があります」なんて、先輩が唾棄する男のオバサンの様な発言をするつもりは毛頭ないのですが、先輩、本当に貴方がいてくれたからこそ、今の自分があるんです。

先輩ほどではないですが、徹底的に無為に過ごし尽くし、数年後、憑き物が落ちたかの様に、社会復帰を果たしました。今では所帯を持ち、10歳になる娘もいます。

先輩は今、いったいどこにいるんでしょうか?

誰よりも喧嘩っぱやく、難解でありながら、ロマンチスト。性格破綻者でありながら、厳しくも優しかった先輩、貴方は何処の空の下を歩いているのでしょう。

随分とお会いしておらず、消息も分からないままですが、ふと思い立ち、こうしてnoteに先輩のくれた言葉の思い出を綴っています。

先輩のことだから、SNSは勿論、現在も携帯電話の利用さえないのでしょうね。

もし、自分のことを思い出すことがあったらどうか連絡ください。

また飲みにいきましょう。蜂須賀先輩。


追伸)  昔、先輩に教えてもらった曲を久しぶりに聴き返しました。やっぱりいいですね。目に汗をかいてしまいます。

THE BLUE HEARTS
「人にやさしく」

気が狂いそう やさしい歌が好きで
ああ あなたにも聞かせたい
このまま僕は 汗をかいて生きよう
ああ いつまでもこのままさ
僕はいつでも 歌を歌う時は
マイクロフォンの中から
ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!

人は誰でも くじけそうになるもの
ああ 僕だって今だって
叫ばなければ やり切れない思いを
ああ 大切に捨てないで
人にやさしく してもらえないんだね
僕が言ってやる でっかい声で言ってやる
ガンバレって言ってやる
聞こえるかい ガンバレ

やさしさだけじゃ 人は愛せないから
ああ なぐさめてあげられない
期待はずれの 言葉を言う時に
心の中では ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!

https://youtu.be/1AB1vpo1y-Q






人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。