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ダンススタジオの作り方 前編

世田谷区でレンタルダンススタジオをやっている LYNX.です。
LYNXのあとに「.」がついていますが、検索上認識されなかったりします。

第二回は、ダンススタジオの作り方についてです。
ちょっと長くなってしまったので、二回に分けています。


ダンススタジオの作り方・全体の流れ


詳細をとばしてものすごくざっくりいうと

・①全体の企画
・②物件探し・契約
・③設計・見積もり
・④発注・工事
・⑤販促・オープン
・⑥運営・改善

というプロセスです。


松原店の場合

詳細がなさ過ぎて伝わらないと思うので、今回の松原店でもうちょっと細かく書くとこのような感じです。

①全体の企画
 →自宅の近くで娘が練習できること
②物件探し・契約
  →賃料が安くてダンスOKな物件を探す(これが結構ない)
③設計・見積もり
  →ダンススタジオなので設計することはほぼないけど、床壁天井の仕上げの材料をどうするか、スピーカーや照明の配置を考える。見積もりをしてくれる会社を探して見積を依頼する。
④発注・工事
  →内容精査の上発注する。工事の工程を確認してオープン日を決める。
⑤販促・オープン
  →HPを作る、SNSアカウントを作って告知する、予約プラットホーム(インスタベース)に登録する。(←これは内装の写真ができてから)
⑥運営・改善
  →使い方の告知チラシを張ったり定期的に掃除したり、運営内容を改善する。


今回は、このうち①~③をお伝えします。

なお私はもともと建築のプロジェクトマネージャーを長らくやっていて設計の経験もあるので、
「③設計・見積」と「④発注・工事」、そして全体の流れを組み立てて推進する、みたいなことは得意でした。

が!

それ以外のところが全くの未経験であったため、毎度びっくりするようなことが勃発してそれなりに苦労しました。

STEP1:全体の企画


企画というより、今回の場合は「自分専用の踊れる場所が欲しい!!!」という強いニーズが開店動機でした。

ので、普通はマーケティング的なものはなったくできていなく、この駅でいいのかとか乗降客数とか近くにダンス部のある学校が何校あるかとか、ということは全く調べておりませんでした。

とはいえ、この辺には長らく住んでおり、近所には小中高大と一通りの学校があるし、そこへ子供を通わせる家庭も多いしダンスを習っている子供たちも多いな、という印象はもってました。

STEP2‐1: 物件探し

次に物件を探します。
以前、レンタルオフィスをやろうかと思って探していたときには事務所仕様の物件もたくさんあり特に気づかなかったのですが
「時間貸しのレンタルダンススタジオをやりたい」というと
NGとなることが結構多いです。
バレエとかならいいけど大勢で飛んだり跳ねたるするのはNG、など。
RC造なのになんでだめなの?!と思ったりしましたが、まあ気持ちもわかりますよね。

というわけで物件探しの段階でいきなり難航。

その後、たまたまサイトをみていたら今のスタジオであるRC造地下1階でダンスOKな物件に出会えたので事なきを得ました。

世田谷線松原駅という乗降的には微妙な駅が最寄りの物件でしたが、それ以前に結構断られていたので、自宅から近くてもともとスタジオなら最高!!と運命を感じたのを覚えています。

STEP2‐2: 契約

次は賃借契約の締結です。

店舗物件は住宅と違って、敷金が多かったり保証金とかを取られることが多いようで、かつ解約時に自動的にいくらか償却(没収)されるケースが多いようです。
今回の物件は、その辺も住宅とかわらない条件だったのでよかったです。

しかし、
契約予定日ぎりぎりに出てきた賃借契約書の素案に、初見の条件が盛り込まれていたり、賃料が日割りになってなかったりで驚きでした。

業態変更時には賃料1か月分、とか2年未満の退去時違約金2か月、とか、
募集の紙に書いておいてほしかったわ~という感じでしたが、お願いして削除してもらいました。

賃料も日割りにしてもらいましたが、ただの計算ミスだったようです。
指摘してよかった。

これまで、仕事柄お付き合いのあった会社は三井不動産とか三菱とか森ビルとか超大手ばかりだったので、こういう仕事の進め方的なところでのえっ??ということに驚きました。


STEP3ー1: 設計

設計も見積手配も得意ですが、ダンススタジオをつくったことも使ったこともなくてどう作ったらよいのかがわからなかったというところが困りました。


そこで、知り合いのダンスの先生の卵さんにヒアリングしたりして、アンプとスピーカーの位置とかを決めました。
あとは、もともと自宅用に内装仕上のイメージがあったので、そう言うのを実現することにしましたww

もともと設計の経験はあったので、40平米くらいのスタジオなら手書きでちゃちゃっと仕様を決めて見積もり仕様書を作りました。

なお、仕様決めるのにあたってはサンプル取り寄せたりして楽しかったです。
当時のサンプル写真などはインスタにちょっと出ています。

STEP3ー2: 見積


仕様を決めたら見積依頼です。
工事手配の経験は長いものの、こういう小さい案件に向いている工務店さんのネットワークもないので、オーナーさんのご紹介と家賃保証のUSENさんのご紹介の会社に見積依頼することにしました。

自宅のノリでうす的な壁紙とかをじゃんじゃん選び、照明器具もかなりの頭数つけたせいなのか、予想を大幅に超える工事費になってしまいました。
2社のうち、値段が安かったオーナーさんご紹介の会社さんに工事はお願いすることにしました。

なお、最初に書きましたがそもそも私はアンプとかスピーカーのスペックもよくわからないので、音響設備のプロフェッショナルであるUSENの方に、現地に来ていただいた際にらいろいろ相談しました。

音響設備は、上を見たらきりがなくて高いやつはやたらと高いのです。。。

結局採用されたのはUSENさんじゃない方の会社様でしたが。

おさらい

①全体の企画  
 →ちゃんとマーケティングした方がいいけど、自分のニーズをユースケースとして推進してもいいと思う!
②物件探し・契約
 →物件探しは地道に頑張れば運命の物件にであえることもある!
  契約書の内容はちゃんとチェックしよう!
③設計・見積  
 →わからないことはわかる人に相談する!
  見積は最低2社の合い見積もりにすると値段の差が結構でる!

後半へ続きます。


LYNX. ダンススタジオ(@lynx_dance_studio) | Instagram


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