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「日本の古本屋」の探求

※長いのでめんどうな人は末尾のまとめだけ御覧ください。
※この記事の内容は2018年時点のものです。すでに古くなっています。末尾記載の補足記事ご覧ください。

 「日本の古本屋」の探求ってみなさんご存じですか?
 というか、「日本の古本屋」ご存じですか?

 私のメモを見に来るような人で「日本の古本屋」を知らない人がいるとは思えませんが、後々の文章にかかわってくるところだけ説明します。私の認識なのでまちがっているところがありましたらすいません。


(とりあえず単語解説)

・古本屋
古物商の一種。古本屋をやるだけなら古物商の資格をとるだけで商売できます。組合に入る必要はありません。

・連合会
地域ごとに古本屋の組合があり、その連合ということです。組合は小さな商いをやっているお店の互助組織です(資本金・社員数が規定以上の企業は入れません)。

・「日本の古本屋」
古書組合の連合会(全古書連)が運営しているウェブサイト。古書のネット通販、古本屋案内、展示即売会のお知らせ等のコンテンツで構成される。
https://www.kosho.or.jp

・「日本の古本屋」で本を買うには
会員登録なしでも購入可能。「探求書」のシステム利用は会員登録が必要。

・古書組合加入のお店の在庫=日本の古本屋に登録されている在庫?
「日本の古本屋」利用は有料なので、組合に入っていても「日本の古本屋」を利用しない古書店もあります。また、登録数によって金額が変わるため、利用している古書店でも全在庫を登録しているとはかぎりません。
自前のサイト、東京古書組合のシステム等でネット通販に対応しているところもあります。
https://www.kosho.or.jp/abouts/list.php?mode=from_header

くわしくは公式サイトをどうぞ。
    ↓
「日本の古本屋について」
https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=82
 
 

(「日本の古本屋」の探求システム)

 「どこの書店にも在庫がない場合」かつ「組合の持っているデータに登録がある場合」に、データと共に「リクエストを送る」というボタンが現れます。

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 「リクエストを送る」ボタンをログインした状態で押すと、希望条件等が入力できるフォームが現れ、「送信」により情報が探求のデータベースに登録され、古書店が情報を見ることができる状態になります。

※このシステム、実はデータベースにない本が登録しづらいという欠点があります。登録せずしばしば検索するなり付記をつけるなどでがんばってみてください。


(「日本の古本屋」の探求システムで本はみつかるのか)

 結論から言うと「あまりみつからない」です。
 私がこのトピックを書こうと思ったのは、探求者と古書店とで、「探求したのに連絡こない」「登録したのに誰も買わない」というすれちがいがあるように感じているからです。

 「日本の古本屋」までたどりつくということは、ある程度のネット検索はもうされていると思います。それでみつからない本というのがそう都合よく在庫している訳がないのです。もちろんたまたま在庫しているということはなくはないです。しかしそういうことはなかなかありませんし、整理の順番を後回しにされた山というのはそれなりの理由があります。登録まで時間がかかるものと思ってください。


(「日本の古本屋」の探求に出した本を買うには)

 探求書の情報を知った古書店に在庫があったとします。古書店は「日本の古本屋」に登録します。
 連絡はしません。というか探求で個人情報は届きませんので、連絡できません。

 このシステム、どうなのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、登録書店すべてに毎日情報が行く状態になるという前提があり。
 「まだ探求しているかどうかわからない」「価格がおりあうかわからない」「状態が折り合うかわからない」「どのタイミングの探求を優先すべきかの判断はどうやって?」「みつかるアテもない探求本の個人情報を持っていていいのか?」といったことを考えていただけると、連絡するのは最善ではないということは考えつくと思います。

20200804の追記
自動でメールが届くようになりました。
多少注意が必要なので、末尾記載の補足記事をご覧ください。

 買いたい人はどうやって探求書が売り出されたことを知るのか。それは「マイページ」です。ログインして「マイページ」の「探求書一覧」をのぞくのです(1)。

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 「探求書一覧」の右に「在庫状況」(2)があり、そこが「在庫」になっていた場合は探求書が買えます。

 ということで、現状では「日本の古本屋」に頻繁にログインした人が買えるしくみになっているのです。

 探求を出している人は「日本の古本屋」で買い物をしたついで、検索したついでなどの折々に「マイページ」をのぞくことをおススメします。


(探求システムを使わない方法)

 連絡こないんだったら「探求システム」を使わずに毎日検索しても一緒では?というご意見もあると思います。基本的にはそのとおりです。
 探求を見た古書店が優先的に登録してくれる可能性があるという程度のものかと思います。ある古書店の専門の本がそうたくさん探求で出る訳ではありせんので、うっすらとおぼえてもらえる可能性は高いです。少なくとも「こんな本さがしている人がいるのか」と思ってもらえば廃棄のリスクが減ります。

 もちん毎日検索するのもよいのですが、私のおススメはブックマークです。「日本の古本屋」は検索によって出てきた特定の商品のURLは不定ですが、検索結果のURLは固定なので。

 また、「日本の古本屋」イコールすべての古書店ではないので、登録した後は登録外の書店を重点的につぶすというのも手です。
 ざっくり言って

古物商 > 古書店 > 古書組合登録書店 > 日本の古本屋利用書店 > 利用書店が登録している在庫

 なので、「日本の古本屋」以外の場所というのは広いです。ざっくりと下記になります。

・日本の古本屋を利用している古書店の登録されていない在庫
・日本の古本屋を利用していない組合加盟古書店
・組合に加盟していない古書店
・古書店ではないが古物を扱う職種(古書がまぎれている場合があります)

 登録されていない本をどうやってみつけるのか?というのはとても繊細でむずかしい問題なので割愛。こういう区分をなんとなく頭に入れて、より効率的な検索を模索するとよいと思います。

※この文章は「お店」で買うことを想定しています。オークション、フリマ等はまた別話題と思ってください。
 

(まとめ)

・「日本の古本屋」の探求書の在庫はマイページで確認しよう

・「日本の古本屋」にひんぱんにログイン&検索するといいことある(かも)


20200804追記

 この記事の内容は2018年時点のものです。すでに古くなっています。
 2020年に補足記事を書きました。

「日本の古本屋」の探求2|花笠海月
2020/08/04 17:13
https://note.com/klage/n/nbe95bad7edc1




20221007 誤字修正と共に少々加筆。

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