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ファーメンテーション・コーチングのセールスポイント(1)

5回に分けてファーメンテーション・コーチングの誕生秘話(秘話と言うほどのものではありませんが)を掲載しましたが、今度はファーメンテーション・コーチングの売り(セールスポイント)についてお話したいと思います。1つ目のセールスポイントは「身体の声を聴く」ということです。

1.「身体の声を聴き」ながら心身両面でのセッションを行う。

コーチングはクライアントの話に耳を傾けたり(傾聴)、的確な質問を投げかけたり(気付き)、クライアントのゴールに向かってあらゆるメソッドを総動員します。これは信頼関係のある間柄には非常に有効に機能するケースが多いですが、信頼関係がなかったり、または非常に近しい関係(家族や恋人など)の場合などにうまく機能しないことがあります。

何故でしょうか?

長い間私はこのことに疑問をもっていました。コーチングがある意味完璧な手法であるならば、どんな間柄でも機能するはずです。でもそうではないのです。私自身、多くの人にコーチングを行い、自分自身もコーチを雇ってコーチングを受けてきました。

ある時こんな経験をしました。

自分が尊敬していたコーチ(人間関係も非常に近しい人でした)とのセッションでものすごい違和感があったのです。その方の質問やコメントはほぼ完璧です。でもコーチは私と近しい関係であるがゆえに、私の思考のクセを先回りして察知した質問を投げかけるのです。一方で私はそのコーチのやり方を熟知しているがゆえにセッションが出来レースのようになっていきました。人は想像して物事創りだすという大いなる能力を持っています。だんだんとセッションは実態とかけはなれ、頭の中の産物として進行していきました。家族や恋人とのセッションがうまくいかないのも関係性があまりにも緊密・親密過ぎて、

「あなた今こんな質問したけど、自分はどうなの?」

「日頃のあなたにそんなこと言われたって・・・」

そんなことがどうしても脳裏をかすめます。そうすると思考だけが脳の中を駆け巡り、一つの思考が次の思考を生むというスパイラルに陥ります。これでは本当の意味で内面に変化が起こることはありません。変化が起きていると錯覚はするでしょうが、本当の変化は起きていないのです。

精神面と身体面の不調を数度経験し、カウンセリングのつもりで受けたフォーカシングがその疑問を氷解させてくれました。身体が訴えかける違和感、不調、嘆き、そして叫び声に触れた時、私はなぜか笑いが止まりませんでした。その時、フォーカシングトレーナーから言われた言葉がいまでも忘れられません。

「いま、変化が起きています。変化は必ずあなたを前進させます。」

「良い悪い」や「正しい正しくない」という二者択一でない、「変化」・「前進」という言葉に私は大いに元気づけられたことを覚えています。人は念じることで心拍数を上げることはできず、強固な意志を持ってしても心臓を止めることができません。嫌な打ち合わせのある朝に通勤電車の中で急におなかが痛くなることを予防することも止めることもできないのです。そう、大いなる脳の機能や意思の力ではコントロールできない身体の側面があるのです。

身体は何らかのメッセージを必ず我々に向けて発信しています。2回目の精神不調の時、それが起こるだいぶ前に私の全身にはジンマシンがでていました。その時は全く原因が分かりませんでしたが、数か月間ジンマシンが引かない状態が続いたあと、最後に私は思考する能力が消滅して会社に行くことが出来なくなりました。今思えば身体は事前にメッセージをくれていたのです。

今、私は身体の隅々の細胞には意思があると信じています。そして身体が我々にメッセージを発していると確信しています。言葉という共通手段がないのでそれをまず感じるしかありませんが、現代社会の中で忙しい、不安、疲労感に苛まされている多くの人々はこのメッセージを感じることが非常に難しいです。なぜなら、「忙しい」「不安」「疲労」が日常的になりすぎてその状態を正常と思っているからです。無理にそう思うとしているのでなく本当にそれが普通だと認識しているのです。

ファーメンテーション・コーチングの第1ステップは「心身のバランス」です。ここでは身体のメッセージを重要視しています。皆さんもよくやられる「不安」や「未完了」などのリストアップ。自分の脳やあらゆるツールを使いながらリストアップをしたことがあるかもしれませんが、ファーメンテーション・コーチングでは身体がどう感じるか?そのことも同時にメモしてもらっています。最初は身体がどう感じるかなかなか実感できないかもしれませんが徐々に感じることが出来るようになります。

よろしければ温かいご支援なにとぞよろしくお願いします。「自由」「創造」「変化」をキーワードに幅広く活動を行っています。