浮力のポイント/中学受験理科
浮力の問題のポイントは、
①重さのつり合い ②押し出した水の重さ(=浮力)
この2つを①→②の順番、または②→①の順番で考えることです。
全ての問題はこの2パターン(①→② または ②→①)のいずれかで必ず解くことができます。
では例題を見ていきましょう。
例題1(基礎)
図のように、重さ500gの木片を水に浮かべると、体積の5分の4が水に沈んだ状態で静止しました。
⑴木片が水から受けている浮力は何gですか。
⑵この木片の体積は何㎤ですか。
◎ヒント
①→②の順番で考えます。
◎解法
⑴
①重さのつり合い:
図に書き込みます(赤字)。木片に500g分押し込まれているので、浮力は同じ500gで対抗しています。
答え:500g
⑵
②押し出した水の重さ:500g分の浮力が働く、つまり押し出された水の量は500g分。
500g分の水の体積は当然500㎤。
この体積が木片の体積の5分の4にあたるから、
木片の体積は500 ÷ 4/5 = 625㎤
答え:625㎤
例題2(基礎)
図のように、体積400㎤の木片を密度1.4㎤の液体Xに浮かべたところ、全体の4分の1が液体Xの中に入った状態で静止しました。
⑴木片が液体Xから受けている浮力は何gですか。
⑵木片の密度は何gですか。
◎ヒント
①→②の順番で考えようとすると......
◎解法
⑴
②押し出した水の重さ:
400㎤の4分の1ですから100㎤の液体を押し出しています。
それに対抗して、液体Xはその100㎤分の浮力を直方体にぶつけるわけですね。
100㎤分の浮力、つまり100㎤ × 1.4g(密度) = 140gの浮力が働いていることまで分かりました。
答え:140g
⑵
①重さのつり合い:
直方体が140gの浮力を受けているということは、直方体も140gの力で液体Xを押し込んでいるということです。
よって直方体の重さは140g。体積が400㎤ですから、密度は140÷400=0.35 g/㎤
答え:0.35 g/㎤
◎注意
①→②の順番で考えようとしても、おもりの重さが分かっていないので①が使えません。その場合②→①で考えます。
例題3(応用)
図のように、重さ200gで底面積20㎠の木片を、上から手で押し下げながら水中に15cmだけ沈めました。
⑴手が上から押し下げている力は何gですか。
⑵手をはなしたとき、水中に沈んでいる高さは何cmですか。
◎ヒント:①→②の順番か、②→①の順番か。どちらで解けばいいでしょうか?
◎解法
⑴
②:押し出した水の重さ
押し出した水の体積は 20㎠ × 15cm = 300㎤ 。
300㎤分の浮力は当然300gの浮力。
①:重さのつりあい
300gの浮力に対抗して、上からも300gの力がかかっているはずです。
木片自体の重さが200gなので、プラスで手が100gの力をかけていることがわかりますね。
答え:100g
⑵
①:重さのつりあい
いま木片は200gですから、手をはなした場合木片は200gの浮力を受けます。
②押し出した水の重さ:
200g分の水が押し出された、つまり200㎤分の水が押し出されたわけですね。
この200㎤は、水中に沈んでいる木片の体積でもあるから、この体積を底面積で割って高さが
200 ÷ 20 = 10cm
答え:10cm
〜〜〜
最後にもう一度、浮力の問題のポイントを確認しましょう。
☆浮力のポイント☆
①重さのつり合い ②押し出した水の重さ(=浮力)
①→②の順番、または②→①の順番で考える
〜〜〜
浮力について理解できましたでしょうか。理解いただけたなら幸いです。
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