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我が家のインド料理 #1

子供の頃、父が銀座の「アショカ」というインド料理店によく連れて行ってくれたことを今でも思い出します。

注文するメニューはいつも決まっていて、サモサ・シシケバブ・ティッカマサラ・ナン、時々ビリヤニ、私は必ずラッシーを頼むといった感じで、当時のお店の雰囲気といい、レストランで食べるインド料理の味は私にとって特別なものだったのをよく覚えています。

* スプーンが止まらないチキンカレー

母がインド料理教室に通い始めてから、我が家の定番カレーに加わったのがこのチキンカレー。

トマトスープの缶詰をベースに、数種類のスパイスと鶏肉、じゃがいもを加えて煮込むだけというとてもシンプルなレシピ。

チキンカレー

季節に関係なく食卓に上っていた一皿で、十分辛いこのカレーに刻んだ酢漬けの唐辛子とコリアンダーリーフをたっぷりのせて、父がビールを片手におつまみとして楽しんでいたのを思い出しました。

このカレー、なぜか後を引いてスプーンが止まらないのです。

トマトスープの甘味と酸味、独特のトロミ、スパイスの風味が程よくマッチして食べ始めたらやめられない、ご飯やナンがなくてもいくらでも食べられてしまうダイエットには大敵なカレーです。

* 便利なCampbell's スープ

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十数年ぶりに作るチキンカレー、ジャガイモと鶏肉だけだと寂しい気がして、人参とカリフラワーも加えてみることにしました。

一口大より小さめに切った野菜と鶏肉を軽く炒めてからスパイスを加え、全体に馴染ませるように混ぜ合わせます。

キャンベルのトマトスープも当時と味が変わったのか、日本で売られているものよりオーストラリアのは甘めに作っているのか、記憶していた味よりかなり甘味が強かったのでスパイスを多めに入れてみました。

カレー鍋スパ

元々のレシピはジャガイモと鶏肉だけで、それも美味しかったのですが人参とカリフラワーを加えたことで食感にリズムができて、この方がスプーンが止まらなくなりそうです。

ガラムマサラで仕上げる代わりに、シナモンスティックを1本加えて煮込み、数十年の時が経っても変わらない、私にとって懐かしい味のカレーが出来ました。

チキンカレー鍋

* スパイスは匙加減で楽しむ

トップの写真に載せたステンレスの丸い入れ物、「マサラダッパ」というインドの家庭には必ずあるといわれているスパイスボックスで、よく使う7種のスパイスと小匙のスプーンを入れてます。

私は、クミン(シードとパウダー)、コリアンダー(シードとパウダー)、ターメリック、カイエンヌペッパー、マスタードシードを入れて使っています。

不思議なもので、インド料理は作っているうちに自分の好みのスパイスの加減がわかってきて、レシピをみなくてもスプーンさえあれば何となく作れるようになる気がします。

このカレーも手元にレシピはなく、香りと色味の記憶を思い出しながら小匙のスプーンでスパイスを加えていって仕上げました。

季節や体調によって使うスパイスの量や種類を調整できるようになると、インド料理だけでなく東南アジアや中近東、アフリカ諸国のスパイスを使った料理の面白さ、奥深さにハマっていきます。

ここ数日気温が40℃に迫る日が続いていて、湿度が低いとはいえ、やはり気温が上がってくると体がスパイスを欲してきます。

この夏はインド料理を作る機会が増えそうです。


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