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あとがき

※こちらは個人で制作した一次創作同人誌のあとがきとして作成したnoteです。現在はその本の販売・公開等を行っておりません。ご了承ください。

「海月サテライト」を読んで頂き、ありがとうございます。長期間の漫画制作は久しぶりだったので、ソフトを変えたり、環境を変えたりと、色々と挑戦をしました。

今回の本の始まりは全く違った形でしたが、完成できて嬉しく思います。

話について

絶対に蓮くんがなにかに苦しむ話にしようと思っていました。じゃあ何に苦しむのか?イザナマンのためならなんでもやる彼が1番苦しむものって何か?と考えると、やっぱり「自分自身」しか出てきませんでした。

初期の頃の設定

初期の頃は全く違う話でした。蓮くんが1人で苦しい思いするのはどうかな〜と思って、イザナマンの姿をしたインキュバス(サキュバス?)が出てくるような、もうちょっとコミカルでドッタンバッタンな話だったんです。インキュバスのイザナマンは何もしないのかな〜とか、いざとなったら誘惑されてやばいんじゃないのか〜とか考えていたはず。でも海が描きたい!って欲望と、もう少し病的な雰囲気がいいな....ってなって、今回の本の形になりました。

蓮くんの考え方について

高校三年生の夏、高校生活に完全に慣れて、桃太くんという友達もでき、壱助くんが転校してくる時期。彼にとってイザナマンとの関係が色々と安定した時になっているんだと考えました。
その安心した時こそ、今自分がいる場所が見えてきて、彼は「自分はイザナの役に立てているのか?」と考え出すんじゃないかと、ふと思ったんです。

彼は自己肯定感が極端に低くて、逆にイザナマンに対しての肯定意識は人並外れている。そんな自分とイザナマンとの落差を感じて、どんどんと足元が崩れていきそうな気がして、安定のあとの不安に苦しむんじゃないかと。そんな蓮くん自身の中の葛藤が私は好きです。

蓮くんは、イザナマンのことを全く別の生き物のように扱っているイメージがありました。同じ人間とは思えない。と言うより、自分は人間じゃない、慣れ損ないのなにか別の生き物。そう思ってるんじゃないかなとか。だからイザナマンはなんでも出来るし、自分は何も出来ない。全然別の生き物だから、相手から求められることもないし、自分が求めるなんておこがましいこと出来ない。

もしそうだとすれば、根本にある蓮くんの考えを肯定できる理論だな。そう考えて描きました。

最後に

基本的に蓮くんは低い自己肯定感が故に、イザナマンの一言で飛び上がるほど喜んで、救われていると思っています。今回は救われなくても、まぁ同人誌だしな....って感じで進めていたんですが、さすがに可愛そうになってきたので、どこかのタイミングでこの話の続きを描きたいです。今度は幸せになるようにしたい。

蓮くんにスポットライトを当てすぎて、蓮くん:7、イザナマン(?):2、壱桃:1というかなり驚異的な偏りが出来てしまったんですが、今回はイザ蓮本だからということにしておいて、それとは別で壱桃誘にもちゃんとスポットライト当たった話が描きたいです。ギャグも悲しい話も辛い話もエロ本も出来るような子達なので、もう少しだけお付き合いください。

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