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ちょ、待てよ!旅行業界の現状について①

まず最初に旅行に携わる様々な業界の現状を確認してみたいと思います。

まとめると、現状旅行業界は全方面コロナのインパクトで壊滅的なダメージを受けグロッキーです。
しかし、本当に深刻なのは生活様式が変わりつつあることで、現在各社はこの対応に苦心しています。どのように変化に対応していくのか?この局面は体力勝負の側面がありますが、加えて経営者のかじ取りにより未来に大きな差をもたらしそうです。

以下、業種ごとに簡単に見てみましょう。
*これらの業種で働いていらっしゃる方がいらっしゃいましたら生の声を聴かせていただきたいです。


1.JR・私鉄:JR上場4社+大手私鉄が全滅

20年度4~6月の決算で、上場するJR4社と私鉄大手の全社が赤字という衝撃的なニュースがありました。JRは設立以来初の赤字ですが、最も行動制限のあった時期ですので仕方ないともいえます。しかし今後これがどのように回復していくのかは不透明で、7~9月の数字によっては非常に重苦しい局面に入ると思います。
ドル箱と言われる東海道新幹線ですが、移動しない生活様式に変わっていくことになったらどうなるのでしょうか?

2.航空業界:国際線がほぼ飛んでいない

春先に夜空を見ていても航空機の点滅はほとんど見つけられませんでした。
私もそうなのですが、ビザを取るのも面倒なくらい海外旅行は身近なものになっていました。普通に日本に住む方で実際に“自由に海外に行けない”という経験をしたことがある人はほとんどいないでしょう。今世紀に入ってからも戦争、テロやその他の病気がありましたが飛行機に乗れないことはありませんでしたし。
まさか航空機そのものが飛んでいない時代が来るとは・・・身近に海外旅行があった方にとっては衝撃的だと思います。
こんな環境で航空業界はどんな形で生き残っていくのでしょうか?


3.旅館:法律に翻弄される装置産業の経営はギャンブルに近い?

この業界は防災や耐震の法律が厳しくなるのに合わせて設備投資を余儀なくされています。
旅館が苦戦しているのは景気や慣習の変化があげられますが、加えて決して無視できない大きな理由がこの設備投資とそのタイミングにありました。
特にバブル終盤に手を入れた旅館は20年以上ずっと厳しい環境だったと感じます。
設備投資のタイミングによって明暗が分かれてしまう、しかも法律の改正によって。営利企業としてそれも責任の内といわれればその通りですが、率直に勝負として分が悪すぎると思います。
考えてみると、伝統的な旅館のサービスはとても厚く、これらは今後当たり前に受けられるものではなくなるかもしれません。
話は若干ずれますが、Airbnbのようにテクノロジーを利用し消費者に新たな選択肢を与えることは賛成です。でも一方で旧来の旅館やホテルに法律面で非常に高くハードルを設けている(来た)のはまずいと感じます。


4.ホテル:旅館よりは生き残りやすそう

近年増えている主にリーズナブルなホテルは合理的に作られていることが多く、比較的復活へ向けての選択肢があると考えられます。一方で建物やサービスに付加価値を提供してきたビジネスモデルの施設は大規模な方針転換が求められそうです。超ハイクラスと料金重視のエコノミーホテルの中間にある、“値段の割にサービスがいい”ホテルが最も厳しい環境だと思います。こちらも旅館同様、開業・改装をしたタイミングで相当な差がでます。ホテルは旅館以上に系列化が進んでいるので、体力の差がもろに出てくるでしょう。某有名ホテルの社長のように「一番安く売りに出されるまで待っている」人たちがおり、ホテルそのものはリブランドされて残っていくことでしょう。



それでは、今日はこの辺で。


かつお

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