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新潟旅その1

ぴえん

今年が始まってから世はずっと「コロナ」である。

爆発的な感染力が世間に混乱を引き起こしている。
継続される自粛とその雰囲気。
一人暮らしの部屋に引きこもり、在宅勤務を始めて四ヶ月半が経った。

2ヶ月で飽き飽きし、3ヶ月で日常化、
4ヶ月目でこの生活スタイルに違和感を感じなくなっていた。

でも少しずつ溜まる閉塞感とストレスを解消する術が無い。世界が6畳のスペースにまで縮まってしまい、
日々のコンテンツは両手で収まるほどの種類しか無いのだから。

GWに行く予定だったオーストラリアを見送り、
外を出ない日が3日続くことがざらにある生活の中で、Twitterで見つけたこの魅力に完全にのされた。

『泊まれるワイナリー』と銘打ったそのホテルは
広大な葡萄畑を見渡すことができるロケーションにある。
併設されている醸造所とレストランでは
ワイナリーツアーや新潟の地物を使ったフレンチとワインのペアリングを楽しめるとのこと。

見た瞬間「ここ!!!!!ここ行こ」
間髪入れず予約した。この際ちょっと高級でも新潟の田舎というロケーションも気にしない。むしろそれがいい。だってずっと引きこもってえらかったから。いまこそ経済を回す時である。

現地往訪までの2週間、「これを糧にに頑張るぞっ」
より「あと5日で…ここに泊まるから…」と仕事への集中力が散漫になった。ここで精神的に限界が来ていたことに気づく。毎夜いいちこのお湯割をカッと飲み応急処置を試みたりした。

出発前夜

もともと考えていた旅程は下記の通りだった。
日曜:移動→社会見学→チェックイン
月曜(勝利の有給):チェックアウト→移動

ええやんええやんと思っていたけれど、
金曜日に旅の相棒と宴をしている途中、
割とハードな旅程では?と気付く。
まあ全然いけるけどここはもしかしていやきっと絶対
大人の余裕の使い所では?となる。

じゃあチェックイン前日に新潟へ前入りして
日本酒と海鮮で優勝しようじゃないか。

つまり、
土曜:移動→駅前ホテルにチェックイン→優勝
日曜:移動→社会見学→チェックイン
月曜(勝利の有給):チェックアウト→移動
これが久しぶりの愉悦への貪欲さである。
結果的にこれは大正解だったと思う。


神の地新潟(美味しいとの出会い)

東京駅から2時間。
新潟は思っていたより近かった。

新潟駅前のビジネスホテルにチェックインし
早速散策へ向かう。

雄大な信濃川を横目に晴れてよかったね、
晩ご飯は何を食べようかと話しながら歩いた。
日差しはあるが川を渡る風が冷たくて心地よい。新潟が少し好きになった。

今回の散策は「人情横丁」という
小さな露店が集まる通りがお目当てだった。

穏やかな雰囲気に親近感を覚える。別府を彷彿とさせる午後15時である。また少し新潟が好きになった。

歩いていると、浜焼きの店を見つける。
珍しいと喜び、銀タラの醤油焼きを一串買った。

おじいちゃん店主の厚意に甘え、
店の一角に座り食べてみる。

「おいしい!は〜〜これはビールが欲しくなっちゃうねえ」
と楽しく食べてると差し出されるニシンの塩焼き。

「これも食べ」
え、いいんですか…?と言いつつ喜びながら頂く。

箸が止まらない私たちに
おじいちゃん店主はいろんな話をしてくれた。

70年ずっと浜焼きの店をここでしていること
おじいちゃんは3代目なこと
発泡スチロールは良い座布団になること

気がつけば麦茶まで用意してくれて
すっかり世間話の体である。
この気の良いおじいちゃんに会い、また少し新潟のことが好きなった。

帰り際にお礼とごちそうさまを伝え、
店を離れようとするとまたニシンの塩焼きを
一本包んでくれた。

私たちこの人の孫だったのかもしれない、なんて
話しつつニシンの塩焼きを片手に散策を再開した。

この時点でだいぶ新潟に対しての好感度が高い。
まだ到着して2時間なのにね。

さて、本日の晩ご飯は絶対に日本酒を
キメるつもりでやってきている。

選んだお店は地元民からの推薦店で、
なめろうと日本酒で優勝できると聞いていた。

格子柄つけるとかおしゃれ…

テンションが高かったので刺し盛りも2人前注文した


4人前来た?もしかして?
分厚い切り方に勢いのある盛り付けにやや圧倒される。全部美味しい。 美味しいんだけど、量。
抜群に新鮮で左奥に映るタコのぶつ切り、噛みきれなくて永遠に噛んでたんだけど一向にえぐみや臭みがでず旨味が出てくるのです。3分噛んでも噛みきれず日本酒で胃に流したのが悔やまれる。

日本酒を2合ずつ飲み、わっはっはと十分楽しみ
1日目終了である。刺身がうまい、酒がうまいと2時間言い続けながら食べたゾ。

明日楽しみだねと言いつつ即寝爆睡。

その2につづく。

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