推しにシングルカード価格の話をしてはいけない2つの理由。

①価格=推しの価値になってしまう

例えばAさんのシングル価格が10万円、Bさんが5万円だとしよう。
そうした時に人は「Aさんの方がBさんの2倍価値がある」あるいは「BさんはAさんの半分の価値しかない」という発想に陥りがちである。あくまでTCGにおけるシングルカード価格の話であるはずなのに人物的価値に無意識に転換してしまう…これは大変悲しい話である。
特に実在する人物、アイドルなどの場合はイコール人気度合いとも受け取られがちなので、うっかり配信中に「それ〇〇円だよ」とか「シングル安いから微妙、ゴミ」などと口が裂けても言ってはいけないのである(シングル価格が高い場合も同様である)。友人同士で開封式を行い
A「お、〇〇さんのサインが出てきた(←推しではない)」
B「マジで!?(〇〇さん推し)」
A「でもシングル価格ゴミだからクソ」
B「おいリアルファイトしよろ」
などとなったら悲劇である。
※上記のような会話は割とよくあるからTCGショップは常に戦場である。

②シングルカード=中古品であるという認識

推しがカード化される、ということはそのTCGにおける公式商品になるということである。一方でシングルカードというのはあくまで「中古品」「非公式商品」扱いである。つまり、いくらシングルカードが売買されても公式には一切資金が入らないので基本的にはシングルカードとメーカーは「無関係」なのである。では違法なのか?と言われるとそれはノーである。シングルを取り扱う店や会社が古物商許可証を取っていればシングルカードは合法品として取り扱うことができる。言ってしまえばブック〇フで売っている中古本と同じだ。そしてTCGメーカーはこの中古扱いを禁止してはいないためシングルカードとしてショップ等で売買できる…そういう状態だ。当たり前といえば当たり前なのだが意外と感覚が曖昧になりやすい部分である。

重ねての説明になるがシングルカードは非公式扱いの商品になる。一方でカード化された人物、タレントさんは公式さんサイドに立つため非公式な話題には基本的に触れられない。先ほどのブック〇フの例えで言えば、何かの出版記念の場で「この本の定価は2000円だけど1週間ぐらい待てば1000円になるので私はそっちで買いますー!」と発言したらメーカーやファンの人はどう思うだろうか。少なくともメーカーサイドは顔面蒼白か激怒するだろう。そういうことなのでタレントさんはシングル価格の話はできないし、リスナー側もシングル価格の話を振ってはいけないのである。

■ではどういう話ならOKなのか。
価格ではなくレアリティの話はOKだと思われる。レアリティはメーカー公式で定めた設定のため問題ない。なので開封配信などで「これって貴重なの?」と言った時に「サイン入り(あるいはレアリティ表示)は超レアだよ!」と伝えて盛り上げると素直に喜ばれると思われる。

■ただし…
例えノーマルカードでも本人がそこに価値がある、大事だと思えばそれが一番だ。中古ショップが定めた価格はもちろん、公式が設定したレアリティや加工が全てではない。間違っても「ノーマルカードだから価値がない」と言ってはいけない。大事なのはその人がそこにどう価値を定め1つ1つを大切に思えるかだ。ノーマルカード1枚を愛せる者こそ真のTCGプレイヤーである。

PS.
上記のお約束が守れない、もしくはTCGを只の金の生る木だと思う輩はデュエルで拘束されるか電撃デュエル送りに処されるのでご注意下さい。

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