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音楽のための空間を体験する3日間【The Labyrinth 2018に行ってきた話】

遅くなりましたが、9/22〜9/24で苗場にておこなわれた
音楽フェス/ブティーク系テクノ・イベント(と言われているみたいですがどういう意味かはわかりません)
The Labyrinth 2018に行ってきました。

あまりにも素晴らしい音楽体験だったので今回はその報告を。

目次
・概要
・ロケーション
・ラインナップについて
・当日のタイム感
・一つしかないステージ
・既知を未知に変える体験

【概要】


☆開催日
2018年9月22日(土)~ 9月24日(月) 
☆開催場所
新潟県南魚沼郡湯沢町三国218 苗場グリーンランド

【ロケーション】

率直に申し上げてよさしかない。
木々に囲まれている砂地。
過剰にロケーションに逃げることなくストイックに音楽を味わう場になっている。
最高の場所なんだけど10年続いたこちらの苗場は今年でラストのよう。
(ここはフジロックでいうオレンジカフェなる場所だそうです)
残念。


あと、子どもが結構いる。
若い頃パーティにいそしんでいた人たちが子どもを連れてキャンプをしがてら音楽を楽しむ感じかな。


いい意味でオトナなオーディエンスに恵まれている印象。
一歩間違えれば閉じているとも言えるんだけど、このぐらいの規模だといい感じのバイブスですかね。笑
クラブカルチャーが下支えしている音楽空間という印象があって最高。
ロックフェス畑の身としてはとても羨ましい成熟具合。

【ラインナップについて→事前発表なし】

これはけっこう驚きました。
主催者のアナウンスはこちら。

予習はせずに、情報が無いまま当日を迎える。会場のエントランスでガイドを手に取り、そこで初めて出演者、タイムテーブルを知りイメージを膨らませる。
3日間の体験をより一層特別なものにするべく、今年のラビリンスではこのような流れで迷宮の門をくぐって、皆さんの旅をスタートして頂けたらと思います。
また、ここで手に取った出演者、タイムテーブルをSNS等でお友達にシェアすることもご遠慮ください。理由は同様に、お友達の皆様にもその驚きを会場に到着するまでとっておいて欲しいからです。

アーティストありきではなく、その空間を楽しみにフェスティバルに赴く。
それができる人だけがラビリンスにくる。
オーディエンスとの信頼関係ができあがってるからこそできる試み。

【当日のタイム感】

ということで、ぼくら(今回は3人で行きました)の過ごし方を
(タイムテーブル・出演者情報は念のため伏せておきます)

【9/22(土)】(15:00 開場 19:00 開演→26:30 音止め)
 『Saying Grace』 ←タイムテーブル上にその日のコンセプトが詩と共に書いてあるんです。(フェスのテンションなので、あり)
8:30 東京出発(1人寝坊によりちょっと遅くの出発)
12:00 昼食(カツカレー@どこかのSAにて)
16:00 苗場グリーンランド 着
17:30 テント設営完了
18:00 夕食(一回目:ガイヤーンライス)
19:00 開演
踊りまくる
23:00 まさかのくたばって就寝

【9/23(日)】(9:00 開演→25:45 音止め)
『Time Machines』
 7:00 起床(がっつり寝る)
 8:30 シャトルバスにて、ふもとの温泉へ(ささの湯)
 9:30 ささの湯にて朝食(朝定食)
10:00 ラビリンス会場に戻る
踊り続ける
26:00 就寝

【9/24(月)】(9:15 開演→18:30 終演)
『Infinite Games』
 7:30 起床
 9:00 シャトルバスにて、ふもとの温泉へ(ささの湯)
10:00 ささの湯にて朝食(カレーライス)
11:00 ぼちぼち撤収作業
13:00 撤収
15:00 どこかのSAにて昼食
20:00 帰宅

実際は、アウトドアチェアーを持って座ったり(寝たり)フロアに行ったりを繰り返していました。
これまでは深夜は音止めした方がいいんじゃないか派だったのですが、ラビリンスで体感して考えが変わりました。
22:00以降のマジックってけっこうあるなと。24:00回った後のフロアの高まりとかすごくてこれはいいなと思ったり。

【一つしかないステージ】

ステージはひとつ。
吊り下げられたファンクションワンに挟まれた真ん中のテント。

このフェスティバルはアトラクションのようにステージを配置することなく、一つのステージでタイムテーブル(時間)としても動線その他(空間)としても、ラビリンスに来た人にどのような場面体験をしてもらうのかを考えて創られているなと感じました。

一つのステージすることによって動線がシンプルになる。
そうすると自ずと配置するスタッフは少なくなり、
スタッフを見ることが少なくなると、運営の匂いを感じることなくよりその場を体感することに意識を向けられるようになるなと。


【既知を未知に変える体験。】

巖谷 國士さんが書かれた『旅と芸術:発見・驚異・夢想』を
最近読んでいておもしろいなと思う視点がありました。

 ところで旅はそれと正反対のもので、既知を未知に変える体験です。あれこれ情報を仕入れて現地に行ったところ、そんな情報は一瞬に吹きとんで、未知の何かがあらわれ、驚異に出会ったというような体験は、おそらく誰にでもあるでしょう。
〜中略〜
そのうえ、情報はまず視覚的なもので、五感全体にはかかわりません。木の香とか風の肌ざわりとか群衆の叫びとか、その場で感じる現在は情報と無縁の偶然です。

既知を未知に変える。

旅だけでなく、体験そのものも同じなのではないか。
それを体験してしまったらそれ以降の自分には戻れない。

なんとなく無意識で予測してしまっていたこと(既知)に対して、体験は良くも悪くも思ってもみない気づき(未知)をもたらしてくれます。

The Labyrinthもそんな体験のひとつではないかと。

来年は苗場開催ではないようで残念ですが(次回からはもっと秘境になるとかならないとか。笑)

またいきたいです。


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