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エビフライのしっぽ

なぜワイン売る人って、最初の言葉が「ご予算は?」なんだろう。

百貨店ワイン売り場。スパークリングワインが目についた。「何かお探しですか」→この質問も無意味(笑)、探すために来てる。出会うために来てる。

「何かお探しですか」

「スパークリングを」(たまたまその時目にしたワインが2500円だった)

「2000円くらいのものですか」

服屋さんに行って、いきなり「ご予算は」と聞かれることはないだろう。レストランでも、ない。最初に見たシャツが5000円だったら「5000円くらいのシャツですか」と聞くか?(笑)

ぼくがワインを探している理由はさまざま考え得る。息子にできた初めての彼女が家に遊びに来る。歓迎したい。ワイン好きというから、美味しいワインでもてなしたい・・・かもしれない。

定年退職した自分へのご褒美にワインを・・・かもしれない。

ただ単に予算内の物体を見つける、というのであれば、ネットに山ほどある。そしてぼくはワインを基本ネットで買う。それでも敢えてワインショップに足を運ぶのは、「出会い」を求めて、なんだ。

ワインショップの売り子は「製品を商品へと転換させる」のが仕事だ。検索のお手伝いではない。欲しいのはセンスである。

商いはひたすらセンスだなあ、と思う。

コピーライター仲畑貴志さんが何かで書いておられた。彼のコピー「知性の差が顔に出るらしいよ・・・困ったね。」に対し、言葉の意味機能からすれば「知性の差が、顔に出る。」だけで良いのではないか、とクライアントに指摘された。確かに意味としてはその通りである。しかし、「感じですよ、感じ、それが大事なんです」と主張して、「知性の差が顔に出るらしいよ・・・困ったね。」を通してもらった。

後で、「これって、エビフライのしっぽじゃないか?」と気づいたという。普通、エビフライのしっぽは食べない。でも、食べないからといって、最初から取り除いてしまうと、ビジュアル的に、決定的に、落ちる。ヘタしたらウンコに見える(笑)

機能だけで考えると不要だけど、でも、絶対的に必要なもの、つまり、エビフライのしっぽのようなものって、世の中にはたくさんある。

ワインを価格、種類(赤・白・泡)で検索し、その機能面だけで入手しようとすればネットが確実だ。げんに楽天は日本で一番ワインを売る店らしい。アマゾンもがんばってる。

でもね。それって、エビフライのしっぽを取り除いた買い物だ。機能のみ。

ワインは、毎日の食卓の喜びを、何かの生活シーンの楽しさを、記念を、演出する大事なツールなんだ。だからリアルなワインショップは、「このお客さんにとってエビフライのしっぽが何なのか」知恵をめぐらし、対話して、提案するセンスが必要なんだよ。

そしてこのエビフライのしっぽ、ワインショップに限らないね。

繁盛のコツって、エビフライのしっぽにあるんだと気づいた朝でした。

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エビフライをご存知ない方のために、写真を載せておきます(写真はイメージです)。

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好きスキー!!
ビジネスの世界に「JOY+WOW+LOVE and FUNの総量」を増やしたい作家・哲学起業家(フィロソフィー・アントレプレナー)です。JOYWOW創業者。https://twitter.com/kjoywow 僕のnoteは全て無料です!