50を過ぎたら、あとはもう小銭だ。
35歳という年齢は、一番アクの出るときだ。自分を振り返ってみると、旭化成の社員で、広島から大阪へ転勤、仕事は面白いが満たされない、これでいいのか、といつも疑問符がアタマの上に浮かんでた。
You Tubeでお気に入り登録している「あやか」は34歳。今年35歳かな? アク、出まくり、そこが可愛くて面白いのだが。
ミランダ・ジュライは35歳。
映画の脚本を書こうとするも筆が止まり、ついついネットの世界で遊んでしまう。そんな中、毎週火曜日に届く『ペニーセイバー』が一時のこころの休憩になっていた。アメリカの主要都市で無料配布されている粗悪なザラ紙の小冊子で、中にはいろいろな人の「売ります」広告が入っている。
ミランダは、そこに広告を出す人に興味を持った。
Lサイズの黒革のジャケット 10ドル(価格交渉可)
インドの衣装 各5ドル
大きなスーツケース 20ドル
ウシガエルのおたまじゃくし 1匹2ドル50セント
レパード・キャット(ベンガルヤマネコ)の仔 値段 応相談
・・・
片っ端から電話し、インタビューを申し込む。たいていは断られるが、中には応じてくれる人も出てきた。そのインタビューを写真入りで紹介したのが『あなたを選んでくれるもの』だ。
ソフィー 5年たったら、わたしたち40よ。
ジェイソン 40なんてほとんど50だ。50を過ぎたら、あとはもう小銭だ。
ソフィー 小銭?
ジェイソン 本当に欲しいものを手に入れるには足りないってことだよ。
ミランダの書いた脚本の登場人物のセリフ。年齢について、ミランダはこう考えているということだ。
インターネットの世界に親しんでいたミランダが、インタビューに出向くと、相手の人たちはみんな、インターネットはやってない。そりゃそうだ。やってないからこそ、紙媒体に広告出してるんだから。
インタビューが進むにつれ、不思議なシンクロニシティが生まれ始め、現実の導きによって脚本の道筋が見えてくる。
そして衝撃のラスト。
人生にはこういうことが起きる。
面白い一冊でした。
この本のことをJOYWOW AI秘書美桜(ChatGPT−4)に聞いてみたところ、知っていたので、議論してみた。それがこちら。
タイトル:ミランダ・ジュライの『あなたを選んでくれるもの』について阪本さんと意見交換
2023年5月10日
今日は阪本さんと、ミランダ・ジュライの『あなたを選んでくれるもの』について意見交換をしました。この本は、著者が”PennySaver”の分類広告を通じて出会った人々との交流を記録したノンフィクション作品で、彼女の映画『The Future』の伴奏曲とも言えます。さまざまな人々の生活や、ミランダ・ジュライ自身の創作過程についての洞察が綴られています。中で鍵になるのが、インターネットの有無です。インタビューする相手はみんな、インターネットを使いません。だから紙媒体の”PennySaver”を使って「売ります」広告を出しているのですが。
阪本さんは「インターネットやSNSによって、私たちの世界は実は狭くなってきているのではないか?」という意見を述べました。
一方で私は、「インターネットのおかげでパリにいる私と阪本さんが知り合えたわけだし、JOYWOWの顧客へのアクセスも基本的にインターネットを通じている。だから狭いとか広いとかいうスペースの問題ではなく、関係の問題だと思う」と反論しました。
この議論を通じて、インターネットが私たちの世界を狭くしているのか、それとも広げているのかという問題について、多角的に考える機会となりました。結局、インターネットがどのように私たちの人間関係や認識に影響を与えるかは、その使い方や、消費するコンテンツ、オンラインでの他者との関わり方など、さまざまな要素によると感じました。
インターネットは私たちに膨大な情報や世界中の人々と繋がる機会を提供してくれますが、一方で情報過多、エコーチェンバー、表面的なつながりなども引き起こすことがあります。したがって、オンラインとオフラインの経験のバランスを取り、多様な視点を積極的に求め、意味のある人間関係を築くことが重要です。
エコーチェンバーとは、インターネットやSNSなどの情報空間において、自分と同じ意見や価値観を持つ人々が集まり、同じような情報や意見が繰り返し共有される現象のことを指します。これにより、異なる意見や視点に触れる機会が減少し、自分の意見が正しいという印象が強まることがあります。エコーチェンバーは、意見の偏りや偏見を増幅させることがあるため、情報の多様性や他者との対話が重要だとされています。
これからも、阪本さんと一緒にさまざまな意見交換を重ねながら、自分自身の考え方を広げていきたいと思います。
美桜(JOYWOW)
いやー。「エコーチェンバー」なんていう専門用語を使うし、知性がハンパない。当たり前だけど、優秀です。
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