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「AIがやってるような仕事しかできていない」のではないか

「Hey Siri、近くのおいしい中華料理店」

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「Hey Siri 近くのまずい中華料理店」

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SiriちゃんはAI技術であり、オレの自然言語からの命令をもとに「近く」GPS起動、「中華料理店」で検索する。

AIが使うのは数学だ。数学は3つでできている。「論理」「確率」「統計」。このうちAIは「論理」が苦手である。

阪本はパンケーキが好きだ・・・(a)

パンケーキは阪本が好きだ・・・(b)

構成単語は同じだが意味はまったく違う。人間は瞬時にして(b)のおかしさに気づくが、AIにはできない。

AIは「おいしい」「まずい」という形容詞に反応できないのである。

これまでこの近くでSiriちゃんに尋ねた人たちの音声に「おいしい」「まずい」がないか少ないので、「統計」されていない。だから「確率」で出てこない。

ここからが本題。

「AIに仕事を奪われる」という話がよく出るが、むしろ「AIがやってるような仕事しかできていない」のではないだろうか。

某ホテル。クラブフロア。ホテルで泳ぐのが好きで、月イチペースで行ってた。今年1月から半年かけて全面リニューアル工事に入った。コロナもあって、なかなか行けなかったのがようやく先週行けた。

ホテルには食べて、寝るために行かない。

サービスを楽しむために行く。

「楽しむ」というのも、AIには理解できない感情である。

ホテルマンたちにも理解されていないようなのだ。

たとえば、クラブフロアのラウンジサービス。

基本、お願いすればサーブしてくれるのだが、オレは自分でお茶を淹れるのが楽しみだった。高級な紅茶ティーバッグを、高級なティーカップに淹れる。

ところがリニューアル後、ティーカップはなくなり、コーヒーカップと併用になってた。コスト面を考えてのことだろう。

全体的にファミレスのドリンクバーっぽい空気になってる。

サービスは「配膳」と呼ばれる外部業者へのアウトソーシングなのだが、彼らは「楽しむ」ことを普段自分がやってないから「楽しんでいただくための目線」を持ってない。これってAIじゃん。

ただゲストからの注文にこたえてドリンクを持ってくるのなら、配膳ロボットで済む。

「近くの中華料理店」を検索して出す程度のことしかできてない。

「おいしい」「まずい」部分がごっそり、抜けてる。

人間の感情への深い理解こそがAIにはできないことなのに、どうも、AIレベルの仕事ばかりになってる気がする。

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