ちいさな庭だより。2024年9月号。

[intro]
 9月は秋の入り口、とずっと思っていたけれど、ここのところはどちらかというと夏の終わりというか、夏の尻尾をひきずっているような印象。天気予報では来月初旬までそんな日があるとかないとか。台風や低気圧もおかしな動きをしていて、祖父母の家のあたりではまたおおきな災害になっている。かつてのおだやかな秋はどこへ行ってしまったのだろう。戻ってきてほしい。
 
 
[街なかの、裏庭より。]

(配置替えを終えた庭とローズマリー)

 お隣さんの解体工事、来月に始まることが決定したのを受けて、間借りしていた一部の鉢をこちらの敷地内に移動することになり、それならば、と一気に配置替えと除草作業をがっつりやることにした。このタイミングで旧宅の方の片付けも再開したので、懸案事項だったポポーの鉢4つとナルコランの鉢も引っ越し。
 今回は、ベリー類、ハーブ、バラ、それ以外の花と和の植物にエリアを分けて配置して様子を見ることにした。同時に植え替えと種まき、一部の薬剤散布も少し。
  

(実生のローズマリー)

 3種類のローズマリーのうち、青い花のものの鉢がぱっくりと割れてしまっていて植え替えをすることになったのだけど、鉢から出してみると2つの苗が1つの鉢に入っていることに気がついた。そういえば引っ越す前に「こぼれ種から芽が出てる!」と言っていたことがあったっけ、と思い出し、それが育ったということだろうか。生えていた位置からして、どうもそのようである。まだ花はついていない様子。実生なので何色の花がつくか、ちょっとたのしみでもある。半匍匐性の感じは同じだけど、元の苗と別の鉢に植え替えて今後どうなるか様子を見ていくことにする。
 

(ロード・ヒポキシス)

  球根を植え替えた段階ではどうなるか心配していたロード・ヒポキシス(アッツ桜)は、予想を超えてかなり元気に花を咲かせ、分球したもよう。少し早い気もしたけれど、土を入れ替えて鉢上げ、室内管理チームの仲間入りとなった。この調子で来シーズンも咲いてくれたらうれしい。冬の間の管理の仕方次第、ということもあるのかな…。
 このほかには、バラの後ろにずっと放置されていた鉢にビオラ・ラブラドリカを植え付けたり、ニゲラやオルレアの種を播いたり。パープルフォール(ススキの園芸種)の穂やコバルトセージの花穂も上がってきて、庭の景色としては秋に向かっている感じだ。
 

(ツマグロヒョウモンの初齢幼虫…食事中)

 そして、我が家の秋といえば…彼らの到来である。今年も来るか、と思っていたら、今月中旬に入って雌のツマグロヒョウモンが産卵にやってきた。例年より少し遅いかな。さっそく卵を収容。その後も庭に出た際にパトロールし、目下は10匹がツマグロ荘に入居中である。
 昨年の収容数がとても多かったので、10匹という数にはそれほど驚きはない。いくら暖かい地方の生きものだと言っても、この夏の暑さは堪えたのではなかろうか、そういえば成虫もあまり見かけていない気がする。こちらとしては10匹程度がお世話もしやすく助かるのだが。気温がほどほどに高いうちは成長も安定しているので、早ければ10月中に羽化までいくのではないだろうか。蜜源があるうちに外に放せることを願っている。
 思えば昨年は11月でもまだ幼虫がいて、元日の地震を乗り越えたものの、羽化後まもなく息絶えた個体もあった。今季はそういうことにはならないでほしいと思っている。
 ちなみに食草はというと、やっぱりアリアケスミレが一番人気のよう。次いでニオイスミレ、今季はニシキスミレとタチツボスミレにも1匹ずつ確認した。ヒラツカスミレとラブラドリカには今のところはいないもよう。スミレ類はたいていたくましいので大丈夫だとは思うが、ニシキ、ヒラツカ、ラブラドリカは食べないでいただきたいなぁ、というのが正直な気持ち(笑。
 このあとの作業としては、増え始めたアヤメの株分け、いちじくとブルーベリーの剪定など。旧宅の除草作業もまだ手付かずだし、秋の草花交換会の準備もぼちぼち始めたい。天候が落ち着くのを待つ。
 
 
[ロザリアンへの途…タフなみなさん。]
 

(能登の叔父のバラの蕾…品種不明)

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