ちいさな庭だより。2024年6月号。

[intro]
 梅雨入りと思いきや、いきなり30℃を超える真夏日などに驚かされる6月になった。今年こそはなるまいと思っていたのに、乱高下する気温と湿度で身体がついていかず、早くも熱中症。数か月の辛抱、と頭では分かっているけれど…。なんとか無理することなく、庭の植物たちともども夏を乗り切りたいものだ。
  

[街なかの、裏庭より。]

(紫陽花)

 雨の季節がやってくるぞ、と構えていたのに雨はほどほどで、夏の暑さが先にやってきたような今月。入道雲までお目見え。それでもあちらこちらで紫陽花が咲いているのを見かけて、少しこころがほぐれる。ちいさな庭でもアナベルや、ペールブルーの紫陽花が涼やかな気分にさせてくれる。裏庭のものはナルコユリと共に植えてあるので、斑入りの葉と相まってこれまたさわやかな印象。
 

(榊の蕾)

 庭に出てそれぞれの植物の様子を確認しながら水を撒くわけだけれど、庭の奥の方にあるネズミモチの鉢に、見慣れない蕾を見つけた。SNSに投稿してみたところ、榊と判明。目下30cmほどの高さになっている。しかし…少なくともわたしは植えた覚えがない。また、鳥がやってきて種を落としていくような場所でもないので、なぜそこに育っているのか、とても不思議。ともあれ神聖な植物がいつの間にかこの庭にやってきた、というのはなんだかありがたい感じがする。花のあとには結実するらしいので、今後も見守ることにする。
 

(ガウラ?)

 想定外のものが、もうひとつ。コバルトセージの鉢からぐいっと伸びた一本の枝、どうもガウラっぽい。先端に蕾のようなものが出来始めているので、花が咲くのであればそれを見て判断しようと思っているが、いかんせんいわゆる間借り状態で生息しているので、どうしたものか。旧宅の苗は既に枯れてしまったので、ありがたいといえばありがたいのだが。秋にでも鉢上げしてみるか。
 

(クランベリー)

 先月、花が満開だと書いたクランベリーは今や明るい緑色の実になっている。しかも例年より数が多いようだ。いつもなんとなく収穫しそびれていたが、今年はちゃんと集めて食べられるようにしたい。ベリー類、フサスグリは結局結実せず、野イチゴは少なめの収穫量でシーズン終了、ブルーベリーはこれから色づくかなぁ。こちらも量は少なそうだ。
 

(ブラックベリーの蕾)

 一方、先月不注意で折ってしまったブラックベリーは、めげずに新しいシュートが伸びてきて、蕾をつけるまでになった!今のところは病気や虫害もなさそう。収穫までたどりつけたらうれしい。
 

(いちじく・バローネ)

 いちじくも、ゆっくり成長を続けている。昨年知った剪定の仕方がよかったのか、今のところ過去最高の4コ結実している。過去に一度だけ、ちょうど食べごろのものを口にしたことがあるが、とてもおいしかった。見極めが難しくはあるが、もともと実が大きい品種らしいので、ギリギリまで大きくしてみようと思っている。
 

(タイマツバナ・白)
(タイマツバナ・マゼンタ)

 かつて旧宅で畑をしていたときは、このタイマツバナが咲いてキュウリがぶら下がりはじめたら夏が来た、ということにしていた。今はキュウリはないがタイマツバナはある。今年は花は少ないけれど、咲いてくれた。このほかマジョラムやスパイクラベンダー、ヒメイワダレソウも咲き、本格的な夏の到来ということにした。
 

(姫睡蓮)
(イワヒバとニシキスミレ)

 株分けした姫睡蓮、ブリキのバケツの方にしばらく動きがなくて心配していたが、ようやく葉が水面に浮かぶようになった。蕾はまだどちらにも見られない。気温はそれなりなのだけど。庭にはカエルがいるようだが、姫睡蓮のあたりには来ないのかな。
 そして冬から春にかけて一旦地上部が見えなくなっていたイワヒバもようやく繁ってきた。やっぱり外にある鉢の方が元気だな。地震のあと植え替えた室内管理の鉢は、落ち着くまでまだ時間がかかりそうだ。となりのニシキスミレは春だけに見られるという斑入り葉がまだ続いている。
 

(モミジバゼラニウム)

 さて、その室内管理チームはというと、今のところ安定した育ちっぷりのものが多い。特にモミジバゼラニウムが今季は元気がいい。特別何かした覚えはないのだけれど、葉がおおきくしっかりしてきて、花も繰り返しよく咲いている。

(プテリス・エバージェミエンシス)

 先月の交換会で輿入れしたプテリスも、新芽が伸びてきた。直射日光では葉が焼けてしまうそうなので、カーテン越しの窓辺に鉢を置いて様子を見ている。新芽が出てきたということは、ひとまず落ち着いていると思っていいのかな。

(ウェルデルマニー)
(サボテン・金盛丸 - エキノプシス・カロクロラ)


(サボテン・英冠玉 - パロディア・マグニフィカ)

 多肉植物チームは、一部徒長気味のものもあるが、おおむね安定している。英冠玉は植え替え後、新しい棘が出てきた。金盛丸にはちいさな蕾がついた。昨年は輿入れしてすぐだったこともあるが6月に2つ花をつけていた。今年は子株もたくさんあるし、1つでも咲けば十分。あいかわらず蕾はもじゃもじゃである。
 もじゃもじゃといえば、ウェルデルマニーも成長中。正直なところ、これが順調な生育状態なのか、それとも徒長気味なのかよくわからない。しかしこれだけしっかりともじゃついているから、だいじょうぶなのだろうと思いたい。

(グラウクムの葉挿し)

 徒長しているのはグラウクムだ。おそらく水の与えすぎによるものだろうと思う。(気をつけなければ!)そして、その徒長した枝についていた葉が、ぽろりと落ちてしまったので、葉挿しにしてみた。タイミングとしてはギリギリかもしれないが、葉挿ししやすいとのことだったのでチャレンジ。グラウクム、気に入っているので多少増えてもよい。
それにしても、人間も植物も、水分の摂取の仕方やタイミングが重要なのだな、と改めて実感する6月となった。
 
 
[ロザリアンへの途…早くも2巡目…]

(アイズ・フォー・ユー)
(アプリコットドリフト)

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