『櫻の蕾が花開くまで。玖』
来たる2023年7月。
櫻坂初の個展新せ界が開かれる。
その中の一つ『ヴィジョン』
そこにはメンバー1人1人の想いなどが書かれている
もちろん私も書くのだが……
Q:将来、櫻坂46がどのような存在になって欲しいか?もしくは自分が何を実現したいか。
〇:難しいなぁ……
村:ツンツン。
難しそうな顔を浮かべ頬杖をつく私の腕を
優ちゃんが突然横からちょんちょんと突いてきた。
〇:ん、優ちゃん。どーしたの?
村:んーん。〇〇が難しそうな顔してたから。
〇:優ちゃんはもう書いたの?ヴィジョンの紙。
村:うん。書いたよ。
:いつになるかわからないけど…
:『表題曲のセンターになれたら』って。
〇:そっか。
優ちゃんや凪紗は年齢以上にお姉さんに見える。
私と一つしか変わらないはずなのに。
T:〇〇、村井。そろそろ練習再開するよ。
全ツが終わりその後から私たちは10月に始まる
乃木坂5期、櫻坂3期、日向坂4期による其々のステージ
新参者に向けての練習が始まっている。
T:〇〇はなにか悩んでいるのかい?
〇:TAKAHIRO先生…
:新せ界のヴィジョンの答えを悩んでて。
T:沢山悩んでいいんだよ。
:〇〇はまだ17歳だ。
:ヴィジョンって言われても何が何だかだろう?
:でも、〇〇が悩んで悩んで悩み抜いて
:見つけ出したその答えはね
:お客さんを惹きつける魔法の言葉になる。
:必ずお客さん達には伝わる。
:君のダンスを見れば分かる。
:君には人を惹きつけ、何かを伝える才能がある
:まだ漠然としていたってそれでいい
:取り繕って綺麗な文を書くくらいなら
:ぐしゃぐしゃでも自分の言葉を連ねなさい。
〇:わかりました。ありがとうございます。
:いま、書きたいこと…決めました。
T:では、練習へ戻ろうか。
〇:はい!
:優、行こ!
村:うん。いこっか。
レッスンが終わり少しの自由時間。
忘れないうちにさっきの紙を書くことにした。
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『櫻坂のジャンヌダルクになりたい』
『例え己の身を燃やそうとも』
『皆を引っ張るリーダーに"なる"』
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書いている時とある写真が頭に浮かんだ。
とあるライブで旗を持ち花道を進む1人の女性。
あーゆー人になりたいって私は思ってるんだ。
忘れかけていた前世も同じ事を思っていたのだろう。
何々したいって言葉は前世から嫌い。
したいじゃなくてやる。
私ならできる。
自分を自分が信じなきゃ何も始まらない。
そしてもう一つ。
麗:〇〇、書けたよ!
マ:次は〇〇の番だからね。
:難しいと思うけど頑張って考えてみて!
〇:はい!あ、私の個人のやつ書けたので。
マ:……いいじゃん。かっこいいよ〇〇。
麗:何書いたの?〇〇は。
〇:いつか…櫻坂のジャンヌダルクになりたい。
:菅井さんとか松田さんみたいに…
:みんなを引っ張るキャプテンになりたい。
麗:なれるよ。
:〇〇なら絶対になれる!
:その時は、麗奈達3期生全員で支えるから
:麗奈達のこと導いてね。
〇:任せてよ。私、最強だから。
マ:それ呪術廻戦でしょ(笑)
麗:ほんとだ。一瞬気がつかなかったよ(笑)
〇:んふふ。
:マネージャーさん、これまた書いたら連絡します!
マ:じゃあよろしくね。お疲れ様〇〇、麗奈。
〇、麗:おつかれさまでした!
一文ずつ文章を繋げていくメッセージ。
私は麗奈の後。
麗奈の文章は…
『文章を書くのがすごい好き』
『いつか長編の小説を書いてみたい。』
これに続く私の文章は…
『新せ界みたいに私達についての本も出したい』
『私たちを知ってもらう一つのきっかけにしたい。』
〇:我ながら…文才を感じるなぁ。
美:〇〇、悦に入ってるとこごめんだけど。
:半信半疑のここ。教えてほしい。
〇:おっけ!任せて!
:ここはねぇ…こうして…こうだから。
:こんな感じかな。
美:なるほど。
:ありがとう〇〇。
〇:半信半疑は美羽がセンターだもんね。
:大丈夫!美羽ならできる!
:後ろには私達いるから。
美:ありがとう。
:あ、さっき的野もなぜ恋のダンス困ってたよ。
〇:そうなの!わかった!声かけてくる!
:美青〜!どこ困ってんのぉぉぉぉぉぉ!!!
的:声がでかーい!!
純:的野も声でかいよ(笑)
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T:〇〇は本当に覚えが早いね。
川:そうですね。
:3期生でダンスだと1番だと思います。
T:田中もそう思うかい?
田:私も同じ意見ですね。
:山下さんも上手ですけど
:〇〇ちゃんは頭1つ抜けてます。
T:ダンスは間違いなく〇〇だろうね。
川:歌唱力もかなり上がってきてますし
:何より体力と振り入れのスピードですね。
田:あとは周りを見る力。
T:他の3期生もぐんぐんと力をつけているからね
:新参者が楽しみだ。
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〇:美青、ここは…こっちから…こーやって。
純:じゃあここはこう??
美:いや…こっちじゃないの?
3期生だけのライブもみんな慣れてきたのを感じる。
相変わらず緊張はまだまだするけど。
合宿やおもてなし会に比べれば
リハ中も振り入れ中も笑顔が増えた気がする
このライブを乗り切って
アニラも乗り切って来年からは…
私たちも櫻坂の戦力として戦えるように
先輩達と肩を並べてステージに立てるように
2023年はそういう気持ちを持った年なのだから。
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