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進路指導を始めます

35年になる人生で唯一後悔していること、それは大学をやめてしまったことだ。

大学をやめてしまった理由は2つ。

ひとつはお笑い一本に絞ろうとしたこと。

この理由に関しては後悔していない。

NSCと大学を両方通っていた僕には、NSCの同期と大学の同級生はまるで違って見えた。

簡単に言えば、大学は同級生。NSCはライバル。

大学に行くとみんなは群れたがった。授業を選択するのも友達といっしょ。サークルも友情を広げる場。みんなで学食を食べるのがルールなのかと思うほど、1人で食べている者が見当たらなかった。

かたや、NSCに行くと空気はピリピリしていた。誰かといっしょではダメ。他のやつを出し抜く唯一の武器をみんな探していた。仲良くなりにきているやつなどいなかった。いや、いたがやめていった。

僕はこのギャップに耐えられなくなった。

一体僕はどっちにいるべき人間なのか。

本気になれるのはやっぱりお笑いだった。

もちろん大学で本気で勉強している人たちはたくさんいた。なのになぜ僕はやめてしまったのか。

ここでやめたもう一つの理由。

学びたかった学問ではなかった。

本当に学びたい学問であったなら、僕はお笑いの道と大学卒業、両方達成できていたはずだ。

僕は大学で心理学を勉強したいと考えていた。

高校3年のとき、進路指導ではお笑い芸人になりたいと担任の先生には伝えていた。しかし大学に行きながらでも出来るというアドバイスをいただき、大学進学を決めた。

第一志望の大学の心理学科を落ちた僕は、非常に迷った。第二志望の大学は心理学科がない。第三希望、つまり滑り止めの大学は心理学科がある。

第二志望の大学も第三志望の大学も受かった僕は大学の名前だけで第二志望の大学を選んだ。

学びたかったのは心理学だったのに、ネームバリューだけで興味のなかった哲学科に進学を決めてしまった。

哲学科は哲学科で楽しかった。変わったやつらの集まりというと言葉が悪いが、個性の集合体だった。

ある友達はイヤホンをしていたので何を聴いてるか聞くと、街の雑踏だと。日常の雑音が音楽なんだとそいつは言った。

だったらイヤホンしなけりゃいいのに。自然と音楽に溢れているのに。

そんなやつらの集まりだった。

それはそれで楽しかった。でもやはり学びたかったのは心理学だったんだ。

そういう経緯で僕は大学を中退した。

お笑いを続けるにあたって大学出たかどうかはほぼほぼ関係ない。ただ大学を出た自分はどんな人間だったのか、それを見てみたかっただけなのである。

これを読んでいる、これから進路を決める方。

これはあくまで僕の持論だが、プチアドバイス。

見栄やプライドは無視して、自分のやりたいことを重視して進路を決めて欲しい。

やりたいことがなければ、それを探せそうな環境を選んでほしい。

結局、決めるのは自分。

流されるな。

流されるのはそうめんだけでいい。






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