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防衛大臣会見の質問 令和6年7月9日(火)潜水艦 クルー不足、哨戒ヘリ衝突、情報公開など



木原防衛大臣に会見で質問しました。
https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2024/0709a.html

大臣会見後の酒井海幕長の会見にも出席しました。

Q:先日あったユーロサトリに関するお話をまず伺いたいんですけれども、その前に、先日伺った質問に明確に回答していただけなかったので、その件に関してお尋ねします。大臣、あの潜水艦メーカー2社体制というのは今後も必要でしょうか。それからもう一つ、現在の22隻体制の潜水艦の乗員の手当が今後も可能なのか、どういうふうにお考えでしょうか、まず、そちらを教えてください。

A:まずは、いわゆる現在2社で製造している潜水艦について、1社にという御質問だったと思うんですが、私は答えたつもりでおりましたが、1社にするとなると、いろいろな方法が考えられると思います。よく言われているのは、日本のそういう装備品メーカーが複数あるものを、事業統合などもするべきじゃないかなどの話もでてきております。その点については、前回お答えしたとおり、事業統合などはどこの企業も組織の在り方、あくまで各社の経営判断によるものでありまして、そういった民間の企業の判断というのを、私ども防衛省としては尊重するということが必要であると、そういうお答えをしたと思います。今もそういう考えで変わりありません。防衛力の抜本的強化というものを私どもは進めている中で、これまで以上に厳格に予算執行を行っていくことは当然でございます。万一にも国民の疑惑や不信を招くようなそういった行為があってはなりません。今後の予算要求、そして編制、そして実際の予算執行においても、国民の疑念を招くことがないように適切に行っていくということ、現段階では私からはそれに尽きると考えております。

Q:人員の今後の潜水艦乗組員という非常に難しい人員の確保が今後も可能なのかと、最近は報道ありましたけれども、募集人員の半分しか取れてないという状態が続いている中、非常にそういう難しい潜水艦乗りを今後もずっと同じペースで採用できるのかというお話です。

A:22隻体制というのが適切かどうかと、それに係る乗組員の在り方ということだと思いますが、我が国周辺海域の水中における情報収集であるとか警戒監視、あるいは哨戒及び防衛、こういったことを有効に行うためには、私ども防衛省としては、潜水艦の22隻体制が必要不可欠であるという、そういう結論に至っております。あらゆるものを総合的に考えた結果、22隻体制というのを、これを出したということになります。そしてその結果、防衛力整備計画においても引き続き、潜水艦22隻体制を維持するということを、これは明記をしたことになります。そういった中で、潜水艦乗組員でありますけれども、確かに厳しい任務に従事する隊員に対し、今も公表したように、これは潜水艦に限りませんが、陸・海・空自衛隊、大変募集状況厳しいということであります。そういった特に厳しい任務に従事する隊員については、適切な処遇を図る観点から、これまでも乗組員手当に引き上げ等を行うなど、処遇の改善に取り組んできたところではありますが、募集対象人口の減少、これは私ども自衛官だけでなくてあらゆる産業にこれ影響を与えているというところであります。それはやはり、少子化であったり、その結果としての高い有効求人倍率などが背景にあると思います。自衛官の採用について、自衛隊創設以来最低レベルの計画達成率というのが、実際に数値として出てきている中で、自衛官の任用制度や給与を含む処遇等を抜本的に改革する必要があるというふうに考えています。人的基盤の抜本的強化に関する検討委員会、これ鬼木副大臣の下で先般行われましたけれども、自衛官という職業の魅力化というのが一つの課題に挙げております。魅力ある職業だということに繋がる施策というものを、これはもう待ったなし、スピード感をもって検討し、実行に移していくという、そういう考えであり、潜水艦乗組員もですね、含めた人的基盤の強化、これを取り組んでいく所存であります。

これは言葉は多いのですが、具体的な対策はなく、事実上「頑張ります」といっているだけです。いわゆる精神論ではないでしょうか。しかも今後SLBMを搭載したミサイル潜水艦を導入する構想もあるのにどうするんでしょうか?

ぼくはそもそも22隻体制が必ずしも必要あるとは思いません。ガンバリズムでなんとかなるらな前の戦争も勝っています。

22隻体制が安全保障の要であるならば、それに対する具体的な方策を示すべきです。



Q:先ほどもお話ししたようにユーロサトリの件でですね、2点ほど質問ございます。まず、見ていただきたいんですけれども、ちょっと遠いんですが、これは2年前の危機管理産業展に防衛省が出したブッシュマスターという装甲車です。これ輸入品なんですけれども、フロントガラスとかですね、全部窓ガラス塞いでるんですね、ドアも空けていない。ところが先日のユーロサトリに行きますとですね、そういうことはメーカーの方でやってないんですよ。こういう風に、後ろのドアも空けてます。メーカーの方が以前からですね、こういうことをしているのに、あたかもこれを軍事機密のようにですね、隠すというのは、こう言ったら失礼ですけれども、間抜けな感じがします。問題はですね、更に悪く見ると、公開情報にもかかわらず、国民にこれを機密であるかのようにこう嘘をついているとも、意地悪く言うと見えると思うんですね。これが本来公開しているものを隠すから、特定秘密保護法のような本来の機密がどの程度重要なのかって、分かっていないんではないかと思うんですけれども、大臣どうお考えですか。

A:今、ブッシュマスターの件でございまして、私、ブッシュマスター、確か宇都宮の駐屯地でですね、試乗もいたしました。最初の輸入装備品だったと思いますが、それは機能的な、実用的な装備品だというふうに認識をしております。ただその、今御質問いただいたような質問に対してお答えできる適切な情報というのは持ち合わせておりませんので、できましたら、事務方の方にお尋ねいただけたらと思います。

これは誠実な回答ではないでしょう。現場では前回のブログで紹介した、危機管理産業展とユーロサトリのブッシュマスターの写真をお見せしたわけですから、その場で回答が可能だったはずです。
https://kiyotani.seesaa.net/article/503906531.html
危機管理産業展



ユーロサトリ


こういうなんでもかんでも秘密、公開情報まで秘密であるかのようにするのは、国民を騙そうとする意図があるのではないか。それに何が本当の秘密かわからなくなる。そしてインテリジェンス(情報と知性の両面の意味)での防衛省、自衛隊の能力が低いと自己宣伝しているようなものです。

国民にしられなければ何やってもいい、という傲慢な組織文化熟成の大きな要因でしょう。バレなければ批判されないし、犯罪ではない。それが組織として正義であり、組織の利権だから守る。内部で異議を唱える人間は不穏分子だからいじめて追い出す。
だから世間の常識から乖離し、機密漏洩やセクハラ・パワハラが蔓延する。やっていることはカルト教団と同じです。そんなヤクザな組織に師弟を入れようと思う親御さんは少ないでしょう。自衛隊の募集が5割しか達成できない、任期制自衛官にいたっては3割でしかない現実を直視すべきです。


Q:先ほどの、ユーロサトリに関してお伺いしたいんですけれども、何度も見たんですけれど、防衛省からのデリゲーションに商社のアテンドが付いていたんですね。商社のアテンドが付いて、商社のガイドツアーみたいな感じで回っていらしたというふうに見えたんですけれども、石破さんが長官の時に、その件申し上げて、特定の商社にアテンドしてもらうというのは、大変問題があるのではないかと申し上げたら、その後中止になっていたんですがいつの間にか復活しているようです。それでまずその商社に対して、その何らかのアテンド料を払っているのか、もしくは払っていないのか、まずそこをお尋ねしたいのですが。

A:商社に対して私どもがアテンドを。

Q:例えばお金を払って、ガイド料を払って、そこを回っているんでしょうかというお話なんです。

A:適切な情報を持ち合わせておりません。事実関係を確認の上で、必要があれば適切に対処すべき課題だというふうに思っております。

Q:僕の知る限りは払っていないはずです。というのが、そういうお金を払わずにお仕事を依頼するということは、大変これは取引上、問題があるということだと思いますし、例えばその本来であれば、例えば通訳だけでも普通1日5万、10万円のお金がかかるわけですよね。ただでやってもらうということは、何らかのそこで見返りがないと商社も受けないわけですよね。例えば、その特定の自分たちの連れて行きたいところだけを回ってくるとか、そういうことがあるんではないかと。あと、そもそも防衛省に自分たちで見本市を回る能力がないんではないか。私もこの2、30年海外の見本市をずっと見ていますけれども、初めて行った時はもう舞い上がっちゃうんですよね。どれも目新しいと。ですからよく分からない。何度も行っていると分かってくる。ですからそういう人間を本来は防衛省の中で養成しなきゃいけないんじゃないか。そういう人間がいないから商社に頼っているのではないかと思うんですけれども、大臣こういうところでですね、防衛省の情報収集能力という面でも、大変これ問題かと思うんですけれども、そういうところ強化されていこうとか、そういうことをお考えになりませんか。

A:御質問の主旨についてはわかりました。確かにそういう目利きができる人間であるとかですね、そういうのを養成しなければいけないというのは、私も同感であります。しかし、現時点でそういったガイドをしているとかしていないとかっていう、ある意味ガイドに対する適切な支払いとかですね、そういったこと、仮定の質問だと思いますから、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたいと思いますが、問題意識はよく分かります。事実関係、今、現時点でどうなっているということは大臣でしっかりと把握をしたいというふうに思っております。

商社にアテンドを頼むのは防衛省、自衛隊に現地でマトモに情報収集をする能力がないからです。本来年に数回は見本市にいくような部署をつくって、そこに人間をプールすべきです。あるいは退職したOBをそこで雇用するとか、委託してもいい。
 それも例えば装甲車両、火器、ネットワーク・通信、船舶、など部門ごとに揃えるべきで、幹部だけではなく、曹クラスも行かせるべきです。
 そんな費用は年間たかだか数億円でしょう。それをケチるべきではない。

 そもそもただ本来、ギャラを払うべきでただでアテンドさせるというのは役所として不適切です。むしろおねいさんの三助さんのいるお風呂で接待受けるほうがまだマシです。情報がいかに重要ということがわかっていない証左です。


Q:先ほど大臣もお話していた、海上自衛隊のヘリコプターの事故に関してお伺いします。事故調査において、ソノブイを適切に使ってたかどうかを、これは調査をしたのかどうかということをまず知りたいです。というのはですね、普通、哨戒ヘリというのはソノブイを使ってあたりをつけるんですね。それから、ディッピングソナーをして敵の潜水艦を探知するという手法を使うんですが、海上自衛隊の場合、沖電気とNECの作っているソノブイの性能が非常に悪いせいか、ほぼ使っていない。不思議なことに、調達はするけど使っていない。それで、そのディッピングソナーばかり使っているという話を取材すると聞こえてくるわけですよね。ソノブイじゃなくてディッピングソナーを使うと非常にこれは神経を使いますよね。特に夜間は低空でディッピングソナーを使うと危険だと思うんですけれども、もし本来ソノブイを使うべきところを使わずにずっとこうディッピングソナーを使っていることによって乗員が疲労した、もしくは使う必要がなかったところでディッピングソナーを使っているのであれば、これある意味、人災ということにもなるかと思うんですが、そういう調査されたんでしょうか。

A:我が自衛隊のですね、訓練に関わる内容であります。特に潜水艦という機微な装備品の訓練に関わる内容、正に我が方の情報収集能力であるとか運用能力を明らかにするということにも繋がりかねない内容にも触れなければいけないと思いますので、ですので、お答えというのは困難であるということを御理解願います。


これは事故報告書で書けない部分でしょう。無論直接の原因ではない。ですが、海自の哨戒ヘリが、ソノブイを当てにせずにデッピングソナー偏中しているのは事実です。

それは国産ソナーが米国製の何倍も高いくせに性能が、実用にならないほど低いからでしょう。であればソノブイの調達を輸入に切り替えるべきですが、NEC、沖電気を食わせるために使わないソノブイの調達を続けている。
当然P-1の潜水艦探知能力も低いよね、ということになる。

NEC、沖電気のソナー技術は将来向上する見込みもない。クソ高くて低性能のソノブイを今後も漫然と調達するのは税金のムダ遣いでだけでなく、海上自衛隊のSW能力は不要だと行っているに等しい。木原大臣は両社の事業統合は当事者の問題だとおっしゃいますが、それは唯一の顧客としての責任の放棄です。
であれば調達をやめるべきです。


Q:先ほどもお話に出ました、海上自衛隊の艦艇乗組員の充足率についてお尋ねしたいんですが、まず第一に護衛艦・潜水艦、これ定員に医官が入っているんですけれども、基本的に乗っておりません。唯一例外は、海外任務に行く時だけということになっております。つまりその、医官がいない状態でこれ本当に戦争できるんですかというのがまず大きな疑問です。これ歴代の大臣にお尋ねしてるんですけれども、依然改善しているようには思えておりません。もう一つ、「もがみ」級フリゲートに関していうと、3隻に対して4組のクルーを、いわゆるクルー制を導入して、乗員の負担を減らすというふうに当初説明されていたんですけども、これ、実行されていないようです。本来、その乗員の負担を減らして、その衣食とか、募集の低いレートを改善したいというお話があるはずなんですけれども、なんでこういう実効性のあることをしないんでしょうか。その辺、いかがでしょう。

A:潜水艦に関わることでございます。その乗組員の職種等の問題について、これもある意味非常に秘匿性の高い情報になるかと思います。適切に運用されるように、あるいはその訓練であったり、あるいは通常の任務の期間であったり、あるいはその訓練の地域であったり、そういったところによって、運用は変わってくると思いますので、私どもとしては現有の装備、あるいは人員の中で最適な形を目指していくということになります。「もがみ」型の話もございました。大変今、自衛官の募集も厳しくなっていく中で、私どもとしては、最近の装備品の性能なども踏まえて、省人化であるとか、場合によっては無人化、あるいは省力化などによってですね、効率よく運用していくということになるかと思います。そういう中で、人にかかる負担というのも極力配慮しながら、一般的には働き方改革なども言われている中でですね、自衛官の日常の勤務、そして任務遂行、着実に任務を遂行しながら、それぞれの自衛官の働き方というものを改善していくということ、これも最適解を求めるべくですね、日々これは検討していく事項になっております。


歴代の大臣や海幕長に戦闘艦に医官が乗っていないことを尋ねていますが、未だに何らかの対応策がなされていません。それは防衛省に戦争をする気がないということです。 
そしてこれだけ人員の不足が明らかになっても抜本的な対策、例えば指摘しいるような隻数を減らしてでもクルー制など導入するという対策を取ることができず、日の出るおもちゃの数の維持だけにやってきになっている。

これは大変問題です。

また海幕長会見では、酒井海幕長がP-1の稼働率が相当低いことを認めました。これは初めてではないでしょうか。

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。

海上自衛隊の潜水艦メーカーは2社も必要あるか川重の裏金問題で注目される潜水艦の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/774627
月刊軍事研究8月号に防衛省、自衛隊に航空医学の専門医がいないことを書きました。「数も能力も不足している航空医学専門医 自衛隊『衛生軽視』の組織文化を斬る」


軍事研究 2024年 08 月号 [雑誌]


Japan in Depthに以下の記事を寄稿しました。
「敵に手の内をさらさない」という防衛省、自衛隊の「敵」は国会と納税者か
https://japan-indepth.jp/?p=83101
新聞各紙 残念な防衛関連の未検証記事
https://japan-indepth.jp/?p=82844
日本の報道の自由度が低いのは記者クラブのせい
https://japan-indepth.jp/?p=82748

次期装輪装甲車、AMV採用を検証する その2 AMVのライセンス生産によって日本の装甲車事業は壊滅する
https://japan-indepth.jp/?p=81695

次期装輪装甲車、AMV採用を検証するその1
駿馬を駄馬に落とす陸自のAMV採用
https://japan-indepth.jp/?p=81667

東洋経済オンラインに以下の記事を寄稿しました。
航空専門医がいない空自に戦闘機開発はできない
やる気のある医官が次々に辞める自衛隊の内情
https://toyokeizai.net/articles/-/744651

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