「だいすき」の威力 絵本ちびゴリラのちびちび
「今が一番可愛い時ね〜」と言われる頃、ムスメちゃんの癇癪はとてつもなく、到底可愛いとは思えませんでした。
泣き叫び暴れるムスメちゃんを抱えながら、途方に暮れて、涙が出たり、大声でひどい言葉を吐いたりする母親でした。そんな自分にまた傷ついて、世界に2人きりみたいな孤独を感じていました。
あの頃私を助けてくれたのは、ムスメちゃんも大好きで読みまくっていた「ちびゴリラのちびちび」。
ちいさな かわいいゴリラが いました。
みんな ちびちびが だいすきでした。
こんな文章で始まり、次のページ。
おかあさんも
おとうさんも
と、続きます。
読みながら、私はムスメちゃんが大好きなことを思い出します。
このゴリラのおかあさんとちびちびの抱きしめ合う優しい絵を見ると涙が出てきます。
おばあさんも おじいさんも ちいさいゴリラがだいすきでした。
ちびちびが うまれたそのひから みんなは このちびゴリラが だいすきでした。
ピンクのちょうも、緑のおうむも、赤い猿も、、、、ジャングルのいろんな動物が、みんなちびちびを大好きで、あたたかく見守っています。
なんども何度も「だいすき」という言葉が繰り返され、声に出して読んでいるうちに、私の心も穏やかになっていきます。
そしてちびちびは、とっても大きく成長してお誕生日をお祝いしてもらいます。
最後のページに、大きくなったちびちびの顔とお花と蝶々が描かれて
みんなは いまでも ちびちびが だいすきです
で終わります。
だいすき
だいすき
だいすき
言葉の力は大きなもので、暗くて辛い気持ちがいっぱいの時でも、繰り返し「だいすき」と言っていると、自分を明るい世界へ引き戻すことができる。そんな体験でした。
「だいすき」って照れてしまって言いにくい言葉でしたが、慣れてしまえば大丈夫。我が家では、今でもムスメちゃんに「だいすきだよ〜」と言い続け伝え続けています。
それが私自身を癒す言葉でもあるし、助ける言葉でもあると思っています。
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