終わりなき青い春
11月27日きょんスズにて。千葉雅子さんをゲストに、演目は「マイノリ」。千葉さん作の創作落語だ。なんともキュンキュンさせられた。自分と重ねたり、想い出したり、想像したり、笑って泣いた。
誰にでも当てはまる青春であり、でも眩しいようなドラマがあるわけじゃない。主流じゃないからこそ、何者でもないワタシにも重ねられるのだと思う。
作者を知って、聴いたからなのか、喬太郎さんのことを書いているような物語。文系で落研で噺家になっていく。もちろんモテなかった(だろう)。少なくともキャラとしては、イケメン2枚目ではない。輝いてる主流じゃない、マイノリティ。
中原と杉下の「同士感」。恋には落ちない、すれ違いだから、ずっと青春ってのも切ない。2人の「同士感」は、ステキな甘酸っぱい関係。
コトバにするとそれは「それ以上でもなくそれ以下でもない」。噺に何度も出てくるコトバ。どこか、その関係を悲しく思っているようにも聴こえるし、ずっと続いてほしいと祈るようにも聴こえる。
終わらない青い春。ずっと微妙で安定した関係。オトナになった2人は、やっぱりすれ違う。それぞれがそれぞれの駅で、昔のように乗り過ごす。あの出逢った学生の時のように。
ワタシにとってのあの人を想い出させる。こういうことに共感する精神構造をワタシは忘れたくないと思う。MUSEは、これからもそうあってほしいし。
シーンと時間軸が行ったり来たりする。映像にはよくある展開だけど、落語で表現できるのは、やはり喬太郎さんだけだと思う。場面転換の説明がないからこそ、引き込まれたな。
11月27日はキュンスズだった。喬太郎さんと千葉さんに感謝を伝えたい。
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