桐貴清羽(きりたかきよは)

桐貴清羽(きりたかきよは)。舞妓の告発をした人。本業はフリーライター。21歳歳上の夫と…

桐貴清羽(きりたかきよは)

桐貴清羽(きりたかきよは)。舞妓の告発をした人。本業はフリーライター。21歳歳上の夫と1歳児の娘。 取材、お仕事のご依頼はkiritaka.kiyoha@gmail.com

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桐貴清羽人生年表

西暦 和暦 できごと 1999年 平成11年夏 ・誕生 2008年 平成20年 ・4月または5月 タレント事務所に所属(ミュージカルや舞台に子役出演) 2009年 平成21年 ・5月  タレント事務所を退所してフリーで活動 2010年 平成22年 ・東京での仕事の際、強制わいせつの被害を受けて警察へ被害届を出す。加害者はその後処罰された。 2012年 平成24年 ・1月 地下アイドルを始める 2013年 平成25年 ・3月 ご当地ヒー

    • 2022年ありがとうございました。

      今年は色々ありました。 娘が1歳を無事に迎え、過去と区切りをつける決心がつき、6月26日に告発をしました。 それからすぐに、17歳の頃から一緒にいた愛犬を亡くし、悲しむまもなく活動をしてゆくにつれて、沢山の素晴らしいご縁に恵まれました。 週刊誌の担当様方、弁護士様方、五ノ井里奈ちゃん、あいめこさん、佐藤あつこさん、日本吃音協会のメンバーの方々、街録ch様、エルビアンTV様、レスキューホーム様、お名前をあげきれないほどの沢山の方々に支えられ(まだお名前を挙げることのできない

      • 【ショートショート】遺言

        私が死んだら、やってほしいことがあるの。 この世に悔いはないけれど、死んだあと、私の意志に反してなにかが行われるのは嫌だわ。 まず、私の棺は美しく装飾を施して。もちろん中はシルクよ。当たり前じゃない。 衣装も、ペラペラの白い着物なんて嫌。レースのついたドレスを着せてくれる? あの世で暮らすのに、ふさわしいドレス。 だってね、死んだら、私を馬鹿にした人達のもとへ化けて出てやろうとおもってるの。そんな人たちにダサい格好を見られたくないわ。とびきり美しい姿で、驚かせてやるのよ。

        • 最愛

          照明は、各テーブルに置かれたキャンドルの灯が美しく映える明るさで、店全体に、穏やかなピアノの演奏が響いている。 赤坂の大通りにあるビルの三十八階。このフレンチレストランは、妻の藍子にプロポーズした場所だった。僕たちは毎年、ここで愛を誓う。 僕は、藍子がのために椅子をひいてから、自分も座った。 「藍子。僕たち、もう三十年になるんだな」 まだ水滴のついていないグラスに口をつける。 「時間が立つのはあっという間なんだって、最近になって思うよ」 グラスシャンパンを二つ頼ん

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        • 短編小説集
          10本
        • インタビュー記事
          1本

        記事

          なんとなくやってみたことが、人生の宝になるかもしれない/ストリートダンサーfork

          まえがきごきげんよう。清羽です。コロナが蔓延してから、さらに盛り上がりを見せているライブ配信業界。普段、なかなか関わり合えないような人と、まさにビデオ通話をしているかの距離感で気軽にコミニュケーションをとれるところが、ライブ配信のつぼなのだとか。そんなライブ配信を通じて、私が出会った魅力溢れる方を紹介していくのがこの《ライバー企画》でございます。記念すべき第1弾は、ストリートダンサーれおれお(fork)さんに、お願いしました! バックダンサーや、ショーダンサーではなく、それ

          なんとなくやってみたことが、人生の宝になるかもしれない/ストリートダンサーfork

          嘘つきと呼ばれた私には、ちょうどいい

          私が舞妓をしていた時、よく嘘つきだと言われていました。 確かに私はよく嘘をついていたと思います。 15歳の少女ですもの。怒られたくないし、よく見られたいと思って当然です。 当時は、たとえ嘘をついていなくとも、お姉さんに可愛がられている子の言うことが絶対的に正しいので、私が何を言っても信じてもらえませんでしたけれど。 お姉さんが「カラスは白い」と言えば白いし、マカロンを「たい焼き」と言えばたい焼きなのと同じで、可愛がられている子が「この子がやった」と言えばこの子がやった

          嘘つきと呼ばれた私には、ちょうどいい

          【ショートショート】貫けないなら優しくしないで

          「相談があるの」 「どうした? 珍しい」 いつもふざけたように話す彼も、真面目なトーンで答えてくれた。 「女も戦わなくちゃいけないと思う?」 「いいや」 彼は間髪入れずに答えた。意外だった。 「あたし、もう戦いたくないの」 必死に抑えた声の震えは、伝わってしまっただろうか。 「ごめんなさい。明日も舞台なのに。でも、どうしても貴方に聞きたくて」 「いいよ。どうせ家で寂しく飲んでるだけだから」 電話越しに、ライターを擦る音。 「戦場に立つのは男だけでいいんだ

          【ショートショート】貫けないなら優しくしないで

          【ショートショート】夫の変化

          月曜日。夫のスーツに、銘柄の違う煙草が入っていた。 私はセックスのあと、夫が放つバニラの香りが好きだった。 今はただただ臭いだけ。 火曜日。鏡台に並べた香水が減っていることに気がついた。 ジュエリー販売の仕事をしていたとき、あえて男性向けのシャネルをつけていた。 もう何年もつけていない。 水曜日。子供が「おかあさん、これなぁに?」と聞いてきた。 手に持っていたのはショッキングピンクのダサい紐パン。 もちろん私にそんな趣味はない。 子供の手からそっと抜き取って「お掃除しよっ

          【ショートショート】夫の変化

          【短編小説】風の音

          女は銀座に立つ料亭の裏で煙草を吸っていた。 いつもはどんなに最悪な機嫌をも直し、心を落ち着かせるものであるそれが、ここ最近は、心を乱すものになっていた。 「そろそろ辞め時かしらね」 火が消えたことを確認し、料亭の中へと戻る。 二階と一階に、常連の団体客。二階の客は都々逸やさのさを嗜むのが好きで、この女でなければ相手ができない難客だった。 「〽憎らしい 憎い仕打ちは虫が好く 花を愛して嵐を憎む  道理で通す 私でも 苦労する気になるわいな」 「いやぁ、君の声はいつ聴いて

          【短編小説】風の音

          産後1ヶ月ママ200人に聞いた!出産直後、夫への感情の変化

          産後2ヶ月が過ぎました、KIYOHAです。 出産前は夫を溺愛していたKIYOHAですが、娘を出産すると同時に恋心というのがすっかり姿を隠してしまいました。 これはどうやらホルモンの変化の影響なのだそうで。 妊娠してからというもの、ホルモンとやらに振り回され続けて嫌になります。 セックスレスなんて、うちは絶対ならないだろうと思っていましたし、もしなるのなら、私が夫に「女として見れなくなった」なんて言われるのではと心配していました。が、いざ出産してみると、私が夫を拒否(す

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          【ショートショート】秘密を愛しすぎた女

          「貴方のせいでまた店を変えないといけなくなったじゃないの。サロンでも開けてくれなきゃ割に合わないわ」 少し焦げ臭い花束を、女はグランドピアノの上に投げた。 小さな顔を引き立てるグラフのピアスと胸元の開いたシルク生地のドレス、高いハイヒールは脆い心をかろうじて守っていた。 この男の正義漢ぶった瞳に逆らえないのは惚れた女の弱みなのか、はたまた、ただその瞳にいい人間として映りたかったからなのか。男のために男と寝るなんてどうかしている。得るものよりも失うものは大きかった。 「ご

          【ショートショート】秘密を愛しすぎた女

          【短編】消灯までの15分

          消灯間近、二人の男女が、薄暗い院内のラウンジに置かれたソファに座っている。 コロナの感染対策で、ソファには間隔を開けて座るように促すため、一人が座るスペースごとにバツ印の張り紙が貼られており、誰もいないのだからそんなものは無視をすればいいものを、彼らは律儀に距離を保っていた。 普段であれば、煩わしく思いそうなものであるが、お互いに認識しつつも、病棟が違うために、なかなか関わることがむずかしく、今、初めて言葉を交わす彼らは、その距離に助けられているのかもしれなかった。 「

          【短編】消灯までの15分

          母になりました。今後もよろしくおねがいします。

          母になりました。今後もよろしくおねがいします。

          【ショートショート】ヒカリ

          気がつけば夜が明けていた。 カーテンから漏れる光に、汗だくになった彼が照らされて、キラキラしている。 あまりにも美しかったので、光を取り込むように、彼の額にキスをした。 「悔しいんだ。世に出ている天才たちは、みんな幼少期に苦労している。苦労した奴はその後、例外なく輝くんだ。そういう風に作られているんだろう。どう頑張ったって、普通に幸せに育ってきた僕みたいなやつは勝てないんだよ。だから僕は、平凡な人間でもやれるんだって、みせつけてやりたい。絶対に」 なんて馬鹿な人、と思っ

          【ショートショート】ヒカリ

          【ショートショート】ビターな香り

          「バレンタイン、一緒に過ごせないのなら、ホワイトデーは私にちょうだい」 あなたは仕事だからと言っていたけれど、他の女性と約束をしていることなんて、わかってた。 あなたは嘘をつく時、三秒見つめるのよ。 「いいよ。ホワイトデーは一緒にいよう」 「約束?」 「ああ。約束」 クロワッサンを食べる手を止めて、三秒の間の後、あなたは言った。 わたしは、これで最後なのかもしれないと悟った。けれど、どうしても諦めようがなくて、ホワイトデーまでにあなたからの連絡がなければ諦めよう

          【ショートショート】ビターな香り

          【ショートストーリー】残酷な男

          「結婚したんだってね。おめでとう」 電話口。少し声が震えてしまったけれど、平静を装えていたと思う。 かつて、本気で愛してしまったセフレは、どうやら結婚するらしい。 私が初めて家に行って、シャワーを浴びたとき、女性物のケア商品が浴室にあったので、他にも女がいることは知っていた。 だから、この人には本気になっちゃだめだと自分に言い聞かせていた。 それでも、好きになってしまった。好きといってほしくて、私を選んでほしくて。けど、プライドが邪魔をして、私からは言えなかった。

          【ショートストーリー】残酷な男