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台風の4連休で学んだこと

1日1便のフェリーで2時間もかかるような小さな孤島に住んでいるぼくだが、買い出しや気分転換を兼ねて定期的に本島に出るようにしている。

本島遠征に関して、往復のフェリー代と宿泊費は会社が経費をあてがってくれている。
一応予算には、「月に2泊かつホテルは1泊で7,000円前後」という目安がある。
だからぼくは月に1回、主に連休を利用して週末に島を脱出することにしている。

実はぼくは7/10〜12でも本島に出ていた。
あまりの無聊に耐え切れず、衝動的にフェリーに乗ってしまったのだ。
その時点では、4連休でも本島に出ることを計画していたため、予算の上限を考慮して10日〜12日の分は経費申請していなかった。

しかし、嫌がらせのようにバッチリのタイミングで直撃した台風のせいで、4連休中は一歩も外に出ることができなかった。
となると、この前の本島遠征の経費を申請しておけば良かったと大いに悔やまれるわけである。

確かに、台風のシーズンに突入した沖縄において、週末と台風がかち合ってしまう可能性を想定しておくべきではあった。
しかし、まさか4連休全てが台無しになるほど速度の遅い台風がやってくるとは思ってもいなかった。
可能性としてはありうることだが、2週間前の時点でそこまで最悪なシナリオを思い描くことは困難だ。

そこでぼくが学んだこと。
先を見通すことはかなり難しい。
今できること、やりたいことは今のうちにやっておくべし。

2020年の3月からぼくは世界一周をする予定だった。
この企てを思いついたのは2019年の春くらいのことで、その時にはまさか感染症が世界的に流行するなんて思ってもいなかった。
2020年の3月というのは前職を任期退職するタイミングで、世界一周のスタートをこれより早めるということは不可能だったため、「あの時すぐに行動していれば…」というような後悔はないが、やはり未来を見通すことの難しさを痛感する。
何かしらの要因(感染症に限らず)で海外旅行が困難な世界になる可能性はごく僅かでも存在するわけだが、実際はそんな懸念など頭の片隅にも置いていない。

例えば余命があと1年だと宣告されたとすると、ぼくは好き勝手に生きる(罪を犯したり、人に多大な迷惑をかけたりしない範囲で)。
じゃあ、余命があと5年だったら?
もしくは、あと10年だったら?

医療が恐ろしく進歩したり、ぼくの生命力がびっくりするくらい図太かったりしない限り、ぼくの余命はせいぜいあと60年だ。
もちろん、それより早く死ぬ可能性はある。もしくは長生きする可能性も。

好き勝手に生きていこうと決意する基準になる余命って何年なんだろう。
余命1年も60年も、あまり変わらないんじゃないか、ふとそう思った。

結局、先を見通して最良の計画を立てたところで、感染症の世界的な流行や4連休の台風のように、想像もしていなかった角度から計画をぶち壊していくものが現れる。
だったら、計画を立てるのもそこそこに、今すぐ行動しちゃえばいいんじゃないって話だ。
どうせあと60年しか生きられないんだし。

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