きやでぃ

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わたしの中の彼女の印象といえば、いつも飾り気のないシンプルなマグボトルを手元に添えて、時折それをちびちびと飲んでいる姿くらいのものだ。 彼女のことは、ほとんど知らない。 知っているのは、二学年上の進学クラスに在籍していること。部活には所属していないが、そうとは思えない量の荷物を抱えて毎日登下校していること。気まぐれのように時折、中庭のベンチで学友と昼食をとっていること。わたしの自室の引き出しに丁重にしまってある、新入生向けパンフレットの表紙を描いたのが彼女であるということ。

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