テクスチャの話
*これは以前発行していた有料マガジン『イラストレーター・東京の仕事場から』から転載して単体で販売している記事です。
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自分の絵にはよくテクスチャを使います。
現在のようにPhotoshopのブラシもいろいろなテクスチャを備えたバリエーションが充実していなかったので、ブラシとしては極力シンプルでフラットなものを使い、最後にテクスチャのレイヤーを重ねることによりアナログ感を表現しています。
もとはといえば、デジタル製のインチキ版画を制作していた頃に、いかにそれっぽく見せられるか研究していて、そのときにアクリル絵の具で作ったカスレのテクスチャが始まりでした。
これがそのときのテクスチャです。
制作のメインはデジタルだけど、絵の具で作ったテクスチャをスキャンして重ねてみたら、予想以上に手描きの風合いが実現できて、味をしめた僕はそれ以来いろいろなテクスチャを作ってはストックしています。
当時の絵は、ちょっとテクスチャを強く出しすぎてしまって、今見ると画面がうるさい感じが否めませんが。この絵とか。
最近ではあまりカスレのテクスチャは使わないのですが、いずれにしろ抑え気味にしています。
実はテクスチャをストックしているといっても、よく使うものは三、四種類くらいです。つまり同じテクスチャを使いまわしてます。でも色を変えたり適用する場所を変えたりすると、全然違う効果が得られます。
ちなみにテクスチャを重ねる前の絵は、シンプルなブラシでほとんどベタで塗っていますので、かなりフラットな印象です。たとえば下のような感じ。左が塗っただけ、右はテクスチャを重ねたものです。
あとよく使うのは以下のようなものです。
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