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2024/8 中欧旅行記 ep6:寝不足の身体で3万歩を踏破(ハンガリー・ブダペスト1日目終)


前回のあらすじ

ダンジョンから生還

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本編

●登って下って、まだまだ歩く

暗がりが不気味な地下迷宮から地上へ出る。陽光がこれほどまでにありがたいと感じたことは今まであったろうか。光へ向かって階段を1段ずつ上がっていく。1歩ずつ、周囲の温度が高まっていくことが分かる。完全に地上へ出るころには、なぜこんな暑いのか、まぶしいのか、もうイラついていた。ストップ温暖化。

Stairway to ground level

次なる目的地はブダ城。漁夫の砦と高度的には同じような場所にあるのだが、水平移動する道はないようで、いったん下って再度上がらねばならない。これもしんどかった。だらだら歩くと余計つらいのできびきび歩きたかったのに、ツアー客が大挙して細い道を埋めて、思い通りに進めない心労もたたってかなりへとへとである。

それでも何とか頑張って歩いた。城までたどりつくと騎兵隊がほっつき歩いて写真サービスをしていた。正味、それくらいしか覚えていない。っつーかまあ普通に広場みたいなもんだし。あとは歴史博物館くらい。とにかく疲れた。ひたすら馬を眺める。

どうしたって馬の股間が気になる
やけにアメリカ 要人でも来ていたのか

●セーチェニ鎖橋を渡り、ペスト地区へ

まあ一通りは閲したので、下ることに。極限状況で下りすらしんどいので、ケーブルカーに乗ろうと画策。さてチケットを買わんと近付いて絶望した。往復チケットしかないのである。なめてやがる。

いや分からん、思考能力が落ちていたのでちゃんと読んで考えれば片道チケットもあったかもしれんが、とにかくそのときの筆者には上り&下りのエクスペンシブな往復チケットしか発見できなかった。今、万全の体調で調べたところどうも片道チケットもありそうな雰囲気がある。全く愚かしいことこの上ない。

ま、仕方あるまい。がたがたになった全身で一生懸命に下っていく。つってももうこの頃にはランナーズハイみたいな感じで、そこまでしんどさはなかった。やっぱり上りよか下りのが楽だし。

なんとかセーチェニ鎖橋まで降りてきた。この橋はドナウ川をまたぎ、砦や王宮のあるブダ地区と市街地が広がるペスト地区を結んだ、初のまともな橋らしい。橋ができる以前は、こんなにでっかい川に船を並べて橋を通すなぞしていたらしい。現在の橋は、第二次世界大戦の独ソ戦で破壊され、そこから復興した2代目。とはいえ川に落ちた鋼材を結構再利用しているらしい。

380メートルだかあるらしいが、ドナウ川を横目に見ながら歩いているとすぐにペスト地区に着く。時間は18時前ごろ、18時半に晩飯の店を予約しているので、一息ついている間もない。地下鉄駅に駆け込んで、店へ急ぐ。

●本日最後の栄養補給「Menza」

無事18時半に「Menza」へチェックイン。まあ、そこまで時間に過敏になる必要はなかったかもしれん。ただ、予約していたのは正解。テラス席に案内されたのだが、店の入り口を見ていると何人も弾かれていた。

それにしても暑い。日が長いため、18時半でも余裕で蒸し暑い。若干日は陰ってきているものの、日没は20時ごろ。直射日光がないだけ良しと思おう。

とにかくビールだビール。あとは朝薄切りで食って美味かったハンガリーの国宝、マンガリッツァ豚とフォアグラのソテー、それにサラダとガーリックスープ。

サラダは結構ぬるいが、野菜が染みる。普通にうまい。

ニンニクのスープは、器をランゴシュという揚げパンが蓋している。ランゴシュっつーのはハンガリーの定番らしい。ごっついサワークリームとチーズが乗っかっているものの、そんなに重くない。カレーパンをもうすこし軽くして、カレー抜きにした、そんな感じ。結構クセになる。

ランゴシュを外すと、こんな感じ

ランゴシュの下に控えているスープは、そんなににんにくが強烈ではない。もったりしていてコーンポタージュに近い。コーンポタージュのコーン控えめ、若干にんにく風味って感じ。にんにくジャンキーにはちと物足りないが、まあうまい。

メインはマンガリッツァとフォアグラ。写真だとわかりにくいが、カポナータみたいなのの上に豚の塊があり、その上にフォアグラ、さらにトリュフが乗っておる。付け合わせのポテチが余計である。とはいえ、トリュフの香りと合わせるとかなりうまい。

マンガリッツァは、肉らしい噛み応え、弾力のある部分と、逆にしっかり火を通した固めの箇所、いろいろ食感を味わえる。まあこれは、切った箇所の違いか、あるいはちんたら食べていたので肉が硬化してしまっただけかもしらん。

フォアグラはあっさり。もちろんフォアグラらしいくせ、ねっとりした感じはあるが必要以上に香りが強くなく、くちどけとともにサッと消えていく。絶品である。

まあまだ食えんこともないが、ここ最近の旅行では文字通り食い倒れで体をぶち壊しているので、この辺で終わる。ビールも1杯おかわりしたくらい。値段もそんなに高くないし良い店であった。

食い終えて消化のため、あとは夜の街並みを見ながら帰るためにホテルまでは30分ほどかけて徒歩で。特段危険を感じることもなく、やはり治安は良いようだ。帰りしなどこかで水を買おうと思っていたのに買えなかったのだけは失敗。日本と違いコンビニエンスストアなんてものはないし、スーパーマーケットも閉まるのがはやい。仕方なく、ルームサービスの水を大事に飲んだ。いくらするんだか。

シャワーを浴びて本日の歩数を見たところ、なんと3万歩。よく歩いた一日であった。

本日はここまで。次回、2日目もブダペストにとどまり、温浴施設やショッピングモール、寿司、クルーズを楽しむ。



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