ホラー寝かし付けの話(1)
抜け感ある子守唄「ねんねころいち」「ねえ、ねんねころいち、うたって」と娘が言い始めたら、寝かし付けも最終コーナーを回ったようなものだ。「ねんねころいち」は、三重で育った昭和一桁生まれの父が、赤ん坊の時から祖母に歌ってもらっていた子守唄で、関西から近畿あたりに広く伝わるもののようだ。私も幼い頃、祖母や母に歌ってもらっていたらしいのだけど、他の「ねんねんころりよ」とか「ゆりかごのうた」「ねむれよいこよ」などはよく覚えているのに、なぜかこれだけはすっぽりと記憶から抜け落ちていた。娘