北原リハビリテーション病院に見学に行ったよ!

北原リハビリテーション病院へ見学に行かせていただきました。
その見学内容と気づきをまとめたいと思います。

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病院の基本情報

・北原リハビリテーション病院
 医療法人社団KNIが運営する回復期リハビリテーション病院。KNIには、急性期機能のある北原国際病院があり、正確な数字は分からないが、入院患者のほとんどが急性期病院からの受け入れであるとのこと。

北原リハビリテーション病院のPR動画


医療法人社団KNIとは
 理事長の北原茂実氏が1998年に北原国際病院を開業。その後、急性期の脳神経外科病院の開設の後、診療所、介護など事業規模を拡大している。

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北原国際病院のPR動画

・地域の情報
 病院情報局
 地域医療情報システム
 人口約57万人で徐々に減少していくが、高齢化率が上昇していくため、医療・介護とも需要が増加する地域。
 東京都医療構想
 病院が立地する八王子市の病床数は慢性期病床以外は都の平均よりも少ない。

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・法人の理念・ビジョン
1.世のため人のため、より良い医療をより安く
2.日本の医療を輸出産業に育てる

医療保険の枠組みでは、本当に実現したいサービスが限定されてしまうため、病院の株式会社化を目指している。

現状では、規制の緩いカンボジアを拠点としてやりたい構想を実現し、日本の規制緩和とともにそれらを逆輸入するとこを目指している。

見学、取材内容

・病院経営の方針
KNIでは、病院の半径10km地域全体で支える(メディコポリス構想)ことを目指している。(参考記事:医療の視点から社会を再建する

病院経営はその構想に沿った形で一貫してデザインされている。

・早期退院の仕組み「7日30日ルール」
「メディコポリス構想」を体現する形として、「7日30日ルール」というものがある。急性期病院の平均在院日数を7日、回復期の平均在院日数を30日を目指した取組のことを言う。

急性期と回復期が相互に連携し合うことで、目標達成はできなかったものの、平均在院日数を急性期10日回復期34日を実現した。

しかし、2019年の実績で早期退院をさせすぎたことで病床稼働率の低下が起き、さらに、7日30日という目標数字に縛られより十分な支援ができずに退院させてしまう患者さんもいた。

そのため、現在は「7日30日ルール」をやめ、急性期は「1日も無駄なく」、回復期は「出来るだけ早くとことん治す」という理念の元、運営をしている。


・ゴールデンタイム
見学中、患者さんがほとんど病室にいない。

「リハビリのゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯は、とにかく患者さんがおらず、リハビリ室もガラガラで多くの患者さんが外出しているか屋外でリハビリをしている。

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病棟だけでなく、温泉施設、牧場、池(建設中)など、建物外の環境もトータルでデザインし、患者さんがより活動的に過ごしたくなるような環境づくりをしている。

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・デジタルホスピタル
北原リハビリテーション病院では、より最良の医療を提供するためにIT、AIを積極的に活用している。

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代表的な事例として、AIを活用したリハビリプログラム作成システムがあげられる。(参考記事:NEC、北原病院グループとともに、 AI技術を活用したリハビリ計画作成に関する技術実証を実施

患者さんの情報を入力することで、予後予測、最良のリハビリプログラムをAIが提案。
リハビリの質の標準化が計ることができるとともに、カンファレンスの質の向上、書類業務の効率化が実現される。


そのほかにも、顔認証システム、GPS機能のついたポータブルNsコール、病室内環境を最適化するAIシステムなどのデジタル活用をしている。

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「デジタルホスピタル」を目指して、日々これらのシステムのアップデートを行っている。

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・株式会社KMSI
海外での医療コンサルティング、北原トータルライフサポート倶楽部(会員制の健康支援事業)、ワンコイン検診など様々な医療に関する事業を行う株式会社を運営している。(事業詳細:https://kitaharamsi.com/business_info)
 
「北原トータルライフサポート倶楽部」は、会員制で受けられる健康支援サービスである。「ゆりかごから墓場まで会員の人生全てをこれまでにない方法でサポートする」ことを目指している。

会員の医療情報だけでなく、どのような人生選択をしたいのかという「意思」を始め様々な個人情報をトータルで管理し、生かしている。

例えば、意識不明で倒れた際に、会員であれば、そこに登録された情報をもとに、治療歴や搬送すべき医療機関、さらには「意思」を汲み取り延命措置を施すのかなどの判断も行うことができる。それ以外にも、フィットネス、外出支援、家事代行サービスなど必要に応じてサービスを受けることができる。

2020年には会員数500人が目標。


・経営企画に専門職が携わっている
KNIでは、専門職が臨床業務だけでなく、経営全般の業務も担っている。

理事長が「現場を知っている人がマネジメントをするべきである」という考えを持っており、看護師や理学療法士など現場の専門職が、人事や経営企画に入っている。

見学を通してのがっきーの気づき

・北原理事長の本気を感じた
現場では、一般的な病院ではみられないような取り組みが随所にあり、ITやAI活用、海外展開など多岐に渡る取り組みが、理事長のビジョン実現のために一貫して事業が行われています。

今回の見学を通して、KNIから病院経営の新しいモデルを作り、世に広めていくことで日本の医療を変えようとする北原理事長の”本気”を感じました。


・病院こそデータ活用をすべき
KNIのITやAIの活用の次の展開として、注目すべきなのがデータ活用。

病院はデータの宝庫であり、それらを活用することで、医療の現場をサポートするプロダクトやサービスの開発、コンサルティングを行うことができます。

外部企業や研究機関と連携し、社会性と収益性の双方を実現する仕組みを作ることが、人口減少時代の病院経営の新しい展開となるのではないでしょうか。


・今後の病院経営
今後は、人口減少、病床過多、社会保障費の抑制、など病院経営にとって向かい風であり、目先の経営でなく、10年後20年後のことを見据えて、事業展開を考えられないと多くの病院が倒産することになると思います。


北原理事長は、「病院経営にはCEOが必要」とおっしゃっていますが、そうした経営に長けた病院が生き残ることができるのでしょう。


以上、学びの多い見学でした。魅力的な理事長のビジョンとそれに共鳴した職員がこれからの新しい病院経営のスタンダードを作っていくことが楽しみでなりません。


二次情報では得られない情報が現場にはたくさん詰まっています。
本当に学びが多いので皆様も気になる病院があったらガンガン見学に行くことをお勧めします。

あと見学行ったら、ぜひレポートあげてください。w

では!


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