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須賀川「ひばり温泉」と久々においしい駅弁に出会った話

おはようございます。入浴です。

先日、福島は郡山に出張でした。前日まで別件で仙台にいたので、そのまま郡山に移動してドーミーインEXPRESS郡山に一泊、翌朝から元気に現地でお仕事という予定だったのですが……。

急遽その日の午前中に横浜で仕事が入ってしまい、いったん仙台から東京の自宅に帰宅、翌朝横浜で仕事してもう一度東北新幹線に乗って郡山に北上という、なんとも非効率的な移動を強いられたわけです。

郡山で仕事が終わったのは15時過ぎ。数年前に一度訪れて好印象だった、須賀川市の「ひばり温泉」にレンタカーを走らせました。

外観はちょっと古さを感じるが館内は一部改装されていてキレイ

須賀川市は郡山市の南に隣接しており、郡山中心部からひばり温泉までは車で20分もかからない距離。
敷地入口に謎の大きな鳥居があり、それをくぐると広大な駐車場にたどり着きます。

地域密着型の温泉施設で、とにかく安い。

宿泊機能も備える大きな温泉施設なのですが、入浴料はとんでもなくリーズナブル。平日は1日いても1200円(タオル付)。しかも16時以降であれば90分料金(600円)で閉館時間までいられるという何とも太っ腹な料金設定!
広域からお客さんを集めるというよりも、地元の人々の憩いの場という位置づけなのかもしれません。

私が到着したのはちょうど16時を回ったころで、ありがたく600円+タオルセット200円=計800円で入浴。

館内は数年前に一部を改装したらしく、ところどころ古さは感じますが清潔が保たれていて過ごしやすい雰囲気です。

サウナは広め&熱め。セルフロウリュも可能(写真は公式Facebookより)

さて、身を清めて早速サウナに入ります。おぉ……広くて熱い……!
MAXでも30人は入れそうな大箱で、体感温度は2段目あたりで100度超えそうな勢い。しかも、この手の地域密着型温泉施設ではめずらしくセルフロウリュも可能という本格派です。

一方で大きめのテレビが備え付けられており、サウナの入り口にはリモコンがあって好きなチャンネルに変えられるというローカル感あふれるほっこりシステムも。個人的には、こういう地方のサウナではどちらかというとテレビがあっていい派。その地方のローカル番組を見ながらサウナでぼーっと過ごす時間が何とも落ち着くのです。

水風呂は地下水。鉄の香りがほのかにします(写真は公式Facebookより)

地元のおじ&おじいに囲まれながらじっくり汗をかいて水風呂へ。
水風呂はぬるめと標準の2種類があり、どちらも地下水をくみ上げたタイプです。土壌の特性なのか、ほんのりと鉄の香りがします(そう表記されてた)。
標準の方に浸かりましたが、冷たすぎず気持ちいい。地下水ならではの柔らかさと、その対極にあるような鉄の香りのバランスが不思議と調和して、なんだかおもしろい。

外気浴は露天風呂の周りにおかれたデッキチェアで。リクライニングできる椅子もいくつかあり、一瞬で天に近づけます。

あまり長居できる時間でもないのでさくっと3セット回し、バチバチに身をととのえて郡山に戻りました。

久々においしい駅弁に出会った

新幹線は19時台。福島・郡山から乗る場合、時期によりますがやまびこ・つばさが連結した編成の場合、つばさの方が空いていることが多いです。やまびこは仙台からすでに多くの乗客を乗せているので。

で、サウナ上がりでちょっと小腹が減っており、しかし前日仙台でドカ食いドカ飲みをしてしまったので、軽く食べておきたい。思案しつつ駅構内を歩いていると、魅力的な駅弁が目に入りました。

ビジュ最強。

「海苔のり牛めし」、1300円也。
郡山駅では地元弁当メーカー・福豆屋の「海苔のり弁」というのが代表的な駅弁なようで、こちらはそれに牛そぼろと牛肉の甘辛煮をトッピングしたアップスケール版のような位置づけ。

実は私、旅好きなんですがあまり駅弁を買いません。旅情を掻き立てられるのは確かなんですが、価格に見合うクオリティに出会った経験があまりないためです。保存性を高めるために、味付けが全体的に濃い目なのも苦手なのです。

でもですね、この包装紙のビジュアルを見たら手に取らざるを得ない。のり弁に牛そぼろなんておいしいに決まってます。

新幹線の座席に座ってすぐに開くのもなんかダサいので、別に急ぐでもないメールの返信をPCで済ませて、「おもむろに」といった動作で弁当を開封します。誰も気にしてなんかないのにね。

シンプルで潔くて、好き

いやあ……期待通りのビジュアルです。付け合わせも漬物、出汁巻き卵、煮物とシンプルで、8割のスペースが牛めしで占められている潔さが大好きです。

ご飯に敷き詰められた牛そぼろの上に、しんなりとした海苔、その上に牛肉がのっかる。様式美とはこのことではないか。
食べ始めると、ご飯とご飯の間にももう1枚海苔が。なるほど、原型の「海苔のり弁」の名はここから来てるわけですね。

もう無駄な説明や陳腐な表現はいらないと思います。ガツガツかっ込むヤツです。ちなみに出汁巻き卵は駅弁にありがちな甘くて濃い味付けではなく、出汁の旨味が感じられるやさしめの味付けで、いい箸休めに。

なんだ、美味い駅弁もあるじゃないか。
連日の労働でくたくたになった体を、サウナと駅弁がゆっくりと時間をかけて癒してくれた、いい日でした。


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