【枕】ここがすごいよ、KM05 コロン。
ジムナストプラスの誕生から5年。
メインターゲットを女性に、「柔らかさ、支え方、高さの調整」を再設計したコロン。名前の由来はもちろん「ころん」と転がる、擬音から。
頭部と頸部を4つの支点で支える安定感の高い枕です。
このコロン、詳しい説明をするととっても長くなってしまうので、ショップではさらっと説明しがちなのですが、しっかりとこだわり・価値を伝えたい、という事でこちらに書かせていただきました。
興味のある方は是非、ご一読いただければ幸いです。
「枕が合わない」の一因は「再調整」。
このコロン、一番の特徴は中材がお手玉のようにまとまっている事。
開発のきっかけは「オーダー枕も買ったけどだめだった」というお客様の言葉でした。枕を買いに来たお客様と話していると、「枕が合わない」「今までに何個買ったかわからない」というお客様は多いのですが、詳しいお話を聞いてみると、多くの方に共通している事がわかりました。
それは、「再調整はしていない」というお話。
使い始めには一生懸命自分に合わせて調整するのですが、そのまま何ヶ月、何年と使い続けている方がとても多かったのです。その理由は「難しい」「面倒」「時間がかかる」という「手間」にまつわるものが大半。
わかります。正直、枕を扱っている私たちでも手間を感じる事はあります。
しかし、体型の変化やマットの状態(温度変化やへたり)、体調や感情による好みまで、、、私たちが眠る環境は実は思っているよりも流動的なのです。一度はベストの状態にした枕も定期的に調整し直さないと徐々にズレが出てきます。そのズレが「枕が合わない」の一因となっているのです。
そこで、その手間をなくすべく試行錯誤して生まれたのがこの「お手玉」。高さ調整の手間を一気に軽減、量る手間も道具も一切必要ありません。再調整を気軽に行えるので、ダイエットやライフサイクルなど変化の多い女性に対応しやすい枕です。(もちろん男性でもOKです)
細かいこだわり。コロンのここが便利!
中材をお手玉のようにまとめることで「○○g」ではなく「○○個」と直感的に調整が出来ます。ちなみにお手玉はは大中小と3種類が入っているので、微妙な調整も可能です。
また、素材がそのまま入っているまくらと違って、こぼれたり、散らかったりもしません(ここ結構大事です)。さらに、細かいところですが、出し入れ口は伸縮性のあるポケットのようになっているので、寝室が暗くても手探りで調整が可能です。
この「暗くても」というところには結構こだわっていて、実は側地の裏側のファスナー(本体を出し入れするところ)も右からでも左からでも開けられるように作っています。
「どっちから開けるんだっけ」←これ、地味にわずらわしいですよね笑
是非一度、目を閉じてやってみてください。きっと出来る、、、はずです。
首や肩の負担を減らす、4つのタッチポイント。
次にちょっと小難しいナカミのお話。
ジムナストコロンの内部構造は上の画像のようになっていて、後頭部を3か所+首を1か所の合計4か所の支点で、首や肩への負担を分散する作りになっています。この後頭部を3か所で、というのが重要なポイントで、一般的な枕は後頭部を1ヶ所の「面」で支える作りになっています。
キタムラの商品でもジムナストプラス等同じ作りですが、広い面に丸い頭を乗せるので、重心は左右に分散して、安定しにくくなります。
対してジムナストコロンはAに加えて、両横Dの3ヶ所で後頭部を支える作りになっているため、丸いものを乗せても非常に安定します。スムーズな寝返りを妨げない適度なホールド感は、まるで両手で優しく支えられているような心地よさを実感できます。AとDの高低差によってホールド感の調整も可能です。
これは実際に寝比べてもらうのが一番わかりやすいのですが、このご時世なかなか難しいですよね。あくまでも参考ですが、私たちがイベント出店等で接客していたデータでは、プラスとコロンを寝比べた方の7割近くはコロンを選んでくれています。
さらっとやさしい肌当たり、オリジナルの3層生地。
顔と接する表面には、柔らかさと肌触りを加え心地よさを追求しました。
わたを含む、3層に重なった生地はキタムラが独自に開発したもの。顔に触れる外側には肌当たりの良い綿サテンの生地、内側にはプラス同様の立体メッシュ、その間にシート状のわたを挟み、厚みと柔らかさを出しています。
この厚みが、柔らかな肌当たりに加えて中に入っているパイプの音やツブ感を大きく軽減し、やさしい使用感を生み出すのです。
見た目の美しさ、密かなこだわり。
こちらの画像はコロンを上から見た図です。
こちらは横からですね。
・・・お気づきになられたでしょうか?
そうです。コロンは縫い目が見えない作りになっているのです!
もちろん理由の1つに見た目の美しさというところがあるのですが、それだけではなく、丸みを帯びたシルエットには枕としての利点もあります。
それがこちら。
実は、通常の枕のように中心に縫い目があると端が尖ってしまい、中身が詰まりにくく、さらに、下部が浮いてしまいます。その結果、枕の端の方は頭を支える力が弱く、枕から頭が落ちやすくなってしまうのです。
一方コロンは端を巻き込んで縫う事で丸みを帯びています。こうすると、中身が端までしっかりと詰まるので、頭が端に寄ってもしっかりと支えるのです。もちろんこの縫い方にすると何倍も手間はかかるのですが、、、そこはこだわって作りました。
おわりに。
さてさて、やっぱり長くなってしまいました。ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。
「プラスとどう違うの?」とはよく聞かれるのですが、その違いとこだわり、少しでもお伝え出来たなら嬉しいです。
手間=コストは作り手にとって本当に悩ましいところなのですが、出来うる限り使う人にとって良い方を選びたい。手間ひまかけても良いものをというのは日本らしいものづくりの姿勢だと思っています。
海外製ではなく、日本製を選んでいただくお客様に恥ずかしくないものづくりを続けていきますので、これからも是非あたたかい目で見守っていただければ幸いです。
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