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テアニンによる健康寿命への貢献

今まで医薬品は、人類の平均寿命の延伸に大いに貢献して来ましたが、残念ながら医薬品は、リスクがともない、健康寿命への影響力はそれほど大きいとは言えません。

一方、何百年の歴史の中で安全性が担保された物質が、実際に食品として日常的に摂取されてきたので、食品中成分の安全性は医薬品に比べてはるかに高いかと思います。

現代社会で強く求められているのは、健康寿命と平均寿命の時間的距離を短縮するアンチエイジング対策です。その意味では、安全性の高い食品中の有効成分を探索して、その薬理作用を科学的に解析することがま
すます重要性を帯びています。健康寿命を延ばすことが、アンチエイジング対策の基本的概念と言えます。

私は、40年間、アミノ酸を中心に大学の中で研究をやってきましたが、2015年の退官を機に、これまでのアミノ酸の研究を世の中に役立てたいとの想いで予防食品の開発をはじめました。

私たちの食生活にかかせない緑茶、その緑茶の示す健康保持効果は、従来から緑茶中に高濃度含まれるカテキン類やカフェインに由来すると考えられてきましたが、アミノ酸成分の「テアニン」が脳内の神経幹細胞に働いて、増殖能力を高めるとともに、神経細胞であるニューロン新生を促進することが突き止められました。

この「テアニン」というアミノ酸は、玉露や抹茶などの高級なアミノ酸に含まれていますが、一般によく飲まれる番茶、ウーロン茶や紅茶にはわずかしか含まれていません。ですからお茶から日常的に摂取するということはなかなか難しい状況にあります。

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伝統宇治玉露園の被覆栽培=カテキンの生成を抑えて、テアニンの生成を優位にする栽培方法

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写真の一部には(右上)茶園に寒冷紗を覆っています。ほかの急斜面の露天栽培には太陽光が照り付けて、カテキンの生成を促進します。

この「テアニン」は、神経細胞(ニューロン)が新しくできる速度を加速するだけでなく、神経細胞などを産生する元となる神経幹細胞の両方に働きかけることで、脳内に神経細胞の数が少しずつ増加します。

しかし、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、アルツハイマー病などに代表される神経変性疾患などの症状に対する改善効果が出現するには、「テアニン」の摂取を始めて長期間の継続摂取が必要となるため、安心して長く摂ることができる健康食品の形態が望ましいと考えています。

私は、緑茶アミノ酸成分「テアニン」を健康機能性成分としてサプリメントとして製品化することで、人々の健康寿命の延伸に貢献できることを願っています。

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私事ですが(喜多重左衛門)、脳内大出血を起こして、約3ケ月意識不明、その間に2度の心肺停止から奇跡的によみがえったときのことを思い返せば、蘇って、しばらくの日数は、自分がどの世界にいるのか?訳が分かりませんでした。普通に幽霊らしき人がうろうろしていましたし、見えないようなものまで不通に見えていました。動かない体を動かそうと懸命になっていた時には、前頭葉だと思うのですが、非常に疲れが出てきて、頭を休めたい気分になっていました。それが、退院して家で自分のお気に入りの抹茶を飲みだしてからは、自分の意識がほんの少しずつしっかりとなっていくことが、はっきりと意識できるようになっていきました。この感覚は、私のように脳障害を患ってみなければ、その答えは得られんませんが、教授の実験データーからその真意が理解できるように思います。少しでも皆さんが、健康長寿されることを望み投稿をしています。

そして、サプリメントではなく、誰でもが簡単に宇治高級緑茶を摂取していただく方法を喜多重左衛門では、実験を重ね、商品化がまもなくできると思います。ご興味の方は、Facebookの喫茶道・喜多重左衛門にいいねをください。お願いします。喜多重左衛門

米田先生の略歴

米田先生2-1

1972年に大阪大学薬学部を卒業後,同大学大学院修士課程を修了し,’75年に京都府立医科大学助手に就任。’80年から’81年まで米国シティオブホープ医学研究所で研鑽を積まれたのち,帰国後は京都府立医科大学講師,摂南大学薬学部助教授,同教授を経て,’99年から’15年まで,金沢大学薬学系薬物学研究室の教授として,薬理学の教育と研究の充実に尽力。その間,一貫して神経アミノ酸による生体機能調節機構の解明研究に従事され,その多様性究明に多大な業績を残す

【経歴】
1972年 大阪大学薬学部 卒業
1975年 大阪大学大学院薬学研究科修士課程 修了
1975年 京都府立医科大学 助手
1979年 医学博士 (京都府立医科大学)
1980年 米国シティオブホープ医学研究所 リサーチフェロー
(1981年まで)
1982年 京都府立医科大学 講師
1984年 摂南大学薬学部 助教授
1997年 摂南大学薬学部 教授
1999年 金沢大学薬学部 教授
2001年 金沢大学大学院自然科学研究科 教授(組織変更)
2004年 金沢大学大学院自然科学研究科生命科学 専攻長(2008年まで)
2006年 金沢大学薬学部 副学部長(2008年まで)
2008年 金沢大学医薬保健研究域 教授(組織変更)
2015年 金沢大学定年退職      金沢大学名誉教授

【その他】
1993年-1996年 General Pharmacology, Editorial Board
1995年-1997年 Neurochemistry International, Editorial Board
1998年-現在  Neurochemistry International, Associate Editor
2000年-現在  Life Sciences, Editorial Advisory Board
2000年-2004年 日本神経精神薬理学会 理事
2001年-2004年 Biological and Pharmaceutical Bulletin, Associate Editor
2003年-2008年 Journal of Neuroscience Research, Editorial Board
2005年-現在  Current Neurovascular Research, Editorial Advisory Board
2005年-現在  Histology and Histopathology, Editorial Board
2005年-2009年 日本神経化学会 理事
2006年-2010年 日本神経精神薬理学会 理事
2009年-2010年 日本薬学会 北陸支部長
2008年-2012年 日本薬理学会 理事
2008年-2010年 アジア太平洋神経化学会 理事
2008年-2012年 Journal of Pharmacological Sciences, Editor-in-Chief
2009年-現在  Journal of Neuroscience Research, Associate Editor
2009年-2015年 Neurochemical Research, Editorial Board
2009年-2011年 日本神経精神薬理学会 理事長
2010年-2014年 アジア太平洋神経化学会 理事(事務総長)
2011年-2015年 日本神経化学会 理事
2014年-2016年 日本薬理学会 理事
2016年-現在  Neurochemical Research, Associate Editor

【受賞歴】
1993年  平成5年度日本薬学会奨励賞
1999年  平成10年度宮田専治学術振興会学術賞
2000年  2000年度日本神経精神薬理学会学術賞
2014年  平成26年度日本薬学会賞 「多様化形質細胞間の神経アミノ酸シグナルの普遍性」

【原著論文リスト】

原著文の詳細はこちらから

【所属学協会】
日本薬学会(4011) , 日本神経精神薬理学会(252) , 日本薬理学会(1358) , 日本神経化学会(561) , 国際神経化学会(27) , 米国神経科学会(93) , ニューヨーク科学アカデミー(45) , 米国細胞生物学会(63) , アジア太平洋神経化学会(2) , 日本生化学会(4476)

【Works】
緑茶成分の機能性に関する研究 2004年
電解水素飽和水の骨組織への影響 2005年
止瀉薬成分の脳機能に対する影響 2005年

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宇治茶師の末裔です。私も緑茶の広報を世界に発信しています。喫茶道・喜多重左衛門として、日本人の身近にある緑茶の偉大なる効能を再発見中です。地球にも優しい有機宇治抹茶を推奨しています。よろしくお願いします。