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クーデター中の社内で穏やかに働くことについて

青山墓地のそばの小さなビルに入ったデザイン事務所で、コピーライターをしています。企業のブランディングや採用が強みの会社で、大きな規模の案件は少ないですが中小企業のお客様とじっくり話し合って、その企業の「一番良い部分」を伝えたいと思い、頑張っています。マガジンにも書いているのですが、私は超氷河期の「2000年2流大卒組」なので新卒から社会で転びまくり、今年、やっと自分が納得できる場所にたどり着きました。

社員は、20名ほど。
私が入社して10ヶ月目に、社のナンバー2がクーデターを起こして辞め、全社員の1/4が続けて年内で退職することになっています。賑やかな年末です。送別会が次々開催されるため、しばしばテーブルを全員で囲むこととなり、なんだか仲が良い会社のようです。明日は焼肉です。

クーデターを起こした先輩の気持ちもわかる(直の上司だったし)けど、私は今のところ、この会社を気に入っています。それは、私が昨年まで10年間とことん合わない企業で働いてきたからというのもあります。「コピーライターとしてどうあるべきか!」を鼻息荒く模索していた16年でしたが、その前に「どう働きたいのか」を考えたら、シンプルなことだったんです。いまの会社では、それができています。


・怒りで物事を解決しようとする人がいない
・コピーライティングのなかでも、得意分野の仕事ができている
 (企業の考えを整理し、ブランディングというかたちで世の中に伝える)
・直クライアントなので、おかしな残業がない
《おかしな残業例》

1.代理店のよく分からない修正を待つ時間
2.上司がitunesの整理をして残っているのを待つ時間
3.上の上の上の人の原稿チェックを待つ時間
・青山墓地も銀杏並木もきれいで、仕事の合間に息抜きができる
・街に人が少ないから通勤時のストレスが少ない
・関わる人が少ない(会議で喋らない人が半数いるとかない。)

大企業とちがって、いつ次を探さなくてはいけなくなるか分かりません。でも、そのときがきたら、ここで楽しく働けたことがきっと次の場所を選ぶちからになると思っています。「男の人ってこんなに優しいんだ」と気づいた人が次に恋人を探すときに、優しくない人を選ぶことはない。みたいな感じで。

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