「走る!」

彼の横断幕に載せる言葉を考えていた時、ほかにも「紫電疾風」とか「駆け抜けろ!」という案が浮かんでいました。

でも、どうも、しっくりこない。
彼にありきたりな願いは、どこか当てはまらないような気がして。何日か考えたと思います。

「走れ!」というのが浮かんだのが2日後。
いや、でも、走れ、って言うのもなぁと。
人に言われてやるんじゃなくて、自分の意思にあの高速の走りを見せて欲しいと思い、だったら、「走る!」がいいんじゃないかと思ったのです。

サイドというのは、使われることも使うこともタスクにあるポジションだとおもいます。
結果という部分で自分の意思というより周りの動き方で変わらなければならないのです。

走れ、となると、どこに自分のサッカーがないようにおもったのです。

世界のサッカーが好きな彼。
「海外厨」というのは、あなたのための言葉のように思いました。
サッカーが好きなんですよね。

だったら、自分のやりたいサッカーで、活躍して欲しい。
自分の意志を持って「走る」。

最初に横断幕を作ったのが入団二年目でした。
その翌翌年、1桁番をつけた時に2枚目を作りました。
その2枚目を1年半かかげたところで移籍。
今年、背番号が変わったことで3枚目を有志のみんなと作りました。

この3枚目、正直半年も出せると思っていませんでした。
ありがとう。応援させてくれて。

いやいや、プレイしてる限りは応援しますよ。

次の川崎戦、彼はもう居ませんが、原点になる、「走る!高橋壮也」の最初の横断幕を挙げさせていただこうと思います。

自分の夢を追いかけることを決めた彼への餞に。

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