見出し画像

質問の量は成長の大きさに比例する

講師の仕事をしてきて、今まで多くの研修生を見てきました。
その中で私が確信を持って言えるのは、質問の量と成長の伸び幅は比例しているということです。

私はプログラミングを教える講師をしています。
研修生の中には、学生時代からプログラミングを経験していて、それなりに知識のある人もいれば、全くの未経験で知識がゼロの人もいます。
研修の期間で大きく成長する人もいれば、あまり成長しない人もいます。
スタートラインも成長度合いも様々で、色々な人がいますが、私の経験上、研修期間で成長の幅はスタートラインには関係なく、質問の量に関係します。

もちろん、質問の量が多い人の方が大きく成長し、質問の量が少ない人ほど成長の幅が少ないです。

中にはあまり質問せず、自分の力で調べながら黙々と勉強して、どんどん成長していく人もいます。
ただし、それができるのは既にある程度知識がある人だけです。
学生時代にプログラミングの経験があって基礎知識がある人は、それを土台として独学で成長していく人もいます。
全くの未経験の人で、ほとんど質問をせずに自分の力だけで大きく成長した人は、少なくとも私が講師の経験をしている中ではいません。
また、既にある程度知識がある人でも、自分の知らないことや知りたいことで質問したほうが速く知れることもあります。
結局、基礎知識があろうがなかろうが、質問の量が多い人の方が大きく成長することになります。

質問の量は興味と危機感で決まる

質問の量の多さは何で決まるかというと、興味(好奇心)の強さと、危機感の強さです。
プログラミングへの興味・好奇心が強い人ほど、気になったことや知りたいことを多く質問するので、質問の量は多くなります。

また、今の自分の実力に満足していなかったり、このままではまずい、という危機感を強く抱いている人ほど、質問の量が多くなります。
危機感でプレッシャーを感じすぎてしまうのは、ストレスになるのであまり良くないですが、適度に危機感をもって、常に自分を高めようとする向上心を持つことが大事です。

逆に言うと理解度が高くないにも関わらず、質問の量が少ない人というのは、興味、もしくは危機感が足りていないという自覚を持たなければいけないでしょう。

分かりやすい質問を考える習慣も大事

質問の量は成長するためにとても重要ですが、質問の質(分かりやすさ)も大事です。
質問が分かりやすいということは、回答者も回答がしやすいということです。質問が漠然とした内容だと、回答者も相手の状況を把握しつつ適切な回答を模索しなければいけないため、やりとりに時間がかかります。
質問内容が簡潔だと、短い時間でやり取りかが完結するため、結果的に多くの質問をすることができます。
その結果、成長の幅が広がります。

講師は質問しやすい雰囲気を作るのも仕事

ここからは講師についての話です。
講師の仕事は人を育てることです。
なので、より多くの人を大きく成長させた講師が、優れた講師だといえるのではないかと思います。
研修生は質問の量が多い人ほど大きく成長します。
ということは、視点を変えると、多くの質問を受ける講師ほど優れた講師だと言えるのではないでしょうか。
そのためには、講師が質問をしやすい空気を作ることはとても大切なように思います。
質問が少ない研修生に対し、もっと質問しろ!と激を飛ばすのは簡単です。
しかし、質問しにくい空気を感じ取って質問できなかったりと、様々な都合で質問がなかなかできない人もいます。
気軽に質問ができる空気・関係性を作り、誰でも好きな時に質問ができ、より多くの人を大きく成長される。
私はそんな講師を目指したいです。

質問の量が成長の大きさを決める。
そのことを研修生と講師の双方が理解し、お互いにとってベストな学びの場を作っていくことが大事だと思います。

サポートいただくとめちゃくちゃ喜びます。素敵なコンテンツを発信できるように使わせていただきます。