OJTの研修を受けて

先日東京に出張に行ってきたのですが、そこでOJTに関する研修を受けました。
OJT(On-the-Job Training)を通して新人を効果的に成長させるためには具体的にどのような進め方をして、どのような接し方をすればいいのか。
講師の方の講座を聞きつつ、個人やグループでのワークを通して半日かけて実施しました。
ここではそこで教えてもらった事の概要や感想をアウトプットとして残したいと思います。

講義概要

講義の概要は以下のようなものでした。
・OJTで起きる問題点は何か
・OJT指導者に求められるスキル
・指示の仕方
・褒め方
・叱り方
・話の聞き方
・OJTの進め方

それぞれのテーマで概要を聞きつつ、個人ワークやグループワークを通して理解を深めていきました。

OJTで起きる問題点
まずはOJTで起きる問題点についてグループで話し合いました。
OJTの問題点として挙がったのが、「丸投げ、放置」「担当者が忙しくて育成に時間が取れない」「教えるスキルのある人がいない」などでした。
これは会社、業種に問わずどの企業でも起こるOJTの問題点のあるあるなようです。

OJT指導者に求められるスキル
続いて、OJT指導者に求められるスキルについてのお話でした。
ずばり求められるのは、ティーチングとコーチングのスキルです。
ティーチングとコーチングは、それぞれにメリットとデメリットがあり、相手の状況や場面に合わせて使い分けることが重要とのことでした。
特に、相手の「自発性(やる気)」「理解度」「難易度」という観点から相手の現状を分析し、ティーチングとコーチングをする、あるいは、信じて任せる。これらをうまく使い分けることが大事とのことでした。

指示の仕方
ここでは、求めていることを的確に指示することの難しさを認識するとともに、明確に指示を伝えるにはどうすればよいかを教えてもらいました。
ここでは2人1組でペアを作り、言葉だけで指示を出して特定の図形を紙に描いてもらうというワークをしました。
このワークで、言葉だけで正確な情報を伝えることの難しさを実感します。
ポイントととしては、5W1Hを使って明確に指示をすることが大事とのことでした。

褒め方
人を育てるには相手を褒めることがとても重要です。
日本人はそもそも人を褒めるのが苦手な人種らしく、ここでは褒める癖をつけるために、5分間自分のことを褒めるというワークをしました。
1日を通して個人的にはこのワークが最もできなかった。。
普段から講師をするときは人を褒めることを意識しているつもりではあるのですが、自分のことを褒めるとなると全然言葉が出てきませんでした。。
昔ほど自分のことは嫌いではなくなったように思うのですが、もっと自己肯定感を上げていかなければいけないなーと実感しました。
どんな人でもほめるべきポイントを見つけて褒める。
できて当たり前のことをできて当然と思わず、簡単なことでもできたことを褒めてあげる。
改めて褒めることの難しさを実感しました。

叱り方
教育においては褒めることは非常に大事ですが、万能ではありません。
時には叱ることも必要で、どのように叱ればよいかについて考えていきました。
まず、叱ると怒るの違いをグループで考えながら共有し、適切な叱り方について考えていきました。
叱ることは私も苦手な部分なので、今後も意識していきたいと思います。

話の聞き方
OJTでは指導する側の人間も、自分の業務をしながら新人に教育をする立場になあります。
なので、仕事で忙しい時にはどうしても話の聞き方が雑になってしまいがちです。
ですが、コーチングで相手を教育していくうえでは、相手との信頼関係を得るために聞き方は非常に重要なので、ここではどうやって相手の話を聞けばよいかを教わりました。

OJTの進め方
新人を短い期間で効果的に成長させるには進め方が最も重要かもしれません。
ここで紹介されていた具体的な進め方は
1. 現状把握とゴールの設定
2. ゴールから逆算した短期目標の設定
3. 実践
4. 振り返り

です。
簡単に言えばPDCAサイクルですね。
特に振り返りの部分は新人の成長を促すために必要不可欠な作業です。
ここで紹介していた振り返りの方法はKPTと呼ばれる方法です。
Keep(うまくいったこと)
Probram(問題点)
Try(更なる改善)
を洗い出していく手法です。
振り返りではさらに、業務で得た経験を知識に変えるサポートをすることが重要なんだそうです。
これは本当にその通りだと思います。
どの業種においても、仕事が一区切りついたところで、まとまった時間を作って自分の中の知識やノウハウとして自分なかで確立される時間があると、成長が早まります。

以上、OJTの研修のまとめでした。
私は今は講師がメインの仕事なので、現場でOJTの担当になることはしばらくなさそうですが、個別指導や新人研修でもこれらの知識をうまく活かしていこうと思います。

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