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教える教育と教えない教育

私は今、プログラミングの講師という仕事をしていて、IT企業の新入社員に対してプログラミングを教えるのが主な仕事です。
つまりは教育という仕事をしています。

近年、世間では教えない教育というのが流行ってきている、という話を聞きました。

どういうこと??
と思う人もいるかもしれません。

私自身、教えない教育を実施している企業が、いったいどんな取り組みをしているのかは具体的には知りません。
しかし、教育の現場で働いている身として、どういった目的でそんなことをしているのかは想像に難しくないです。

社会人として仕事をしていく中で多くの成果を出すためには、自分で考えて行動し、自分で大事なことに気づくこと、これが非常に重要です。

自発的に考え、自分で気づく力を付けるためには、答えを教えないことが重要になってきます。
その点でいえば、教えない教育という教育スタイルが流行るのも納得です。

ただし、何もかも教えない方が良いのかと言われると、きっとそんなことはない。
細かく丁寧に教えることにも多くのメリットがあって、教える教育と教えない教育というのはきっと多くのトレードオフが存在します。

プログラミングは、プログラム言語の知識量、便利なツールの存在や使い方などの細かいノウハウを知っているかどうかが仕事のスピードに大きく影響します。
研修生に短期間で大きく成長してもらうために、私が自分自身の経験から得た知識やノウハウについて、より短期間で習得してほしいという想いがあります。
そのためには、私が持っている知識やスキルを細かく丁寧に教えるという工程は必須だと考えています。

一方で、自発的に考えて、自分で気づく力を身に付けさせるためには、教えすぎるのは良くないという理屈も理解できます。
なんでもかんでも答えを教えるという詰め込み教育をしていたら、自分で考えることができず、言われたことしかできない思考停人間が育つだけになってしまいます。

結局、教育者というのは、教えすぎてもダメだし、教えなさすぎてもダメです。
相手の性格やレベルに合わせて、教える・教えないを柔軟に消えり替えて1人1人を最大限に成長させることができるのがきっと最高の教育者です。

教育には、絶対にこうすべき!という明確な答えがありません。
それが教育の難しいところでもあり、面白いところです。

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