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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2021年4月の記事一覧

子供は人類の父である/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.4.18-21.4.24)

入管法改正案が本格審議に入ったので、そういうニュースの多い1週間ではありました。ただ、個人的には「そういうニュースじゃないニュース」、たとえば日本相撲協会が白鵬を嫌いだ。って(知ってた)話を伝えたこれ。 有識者による提言を踏まえた初出時の見出しは 外国出身力士に「入日本化」促す、有識者会議が提言…女性理事登用も 本文を要約すると「外国から日本に来るなら日本流にあわせろ」なのですが、入管エピソード各種と根っこが同じなんですよみなさん! ってnoteを書いたぐらいには、すべてが

入日本化なることばが表す精神とは

令和3年4月吉日付で公開された、大相撲の継承発展を考える有識者会議の提言書『大相撲の伝統と未来のために』について、当初読売新聞が報じた見出しは 外国出身力士に「入日本化」促す、有識者会議が提言…女性理事登用も というものでした。 エラいものでこの文字列を見ただけで伝わってくる、お、これは何かアレなやつでは? という予感は外れることがなかった、という話を書こうと思うのですが、翌朝、つまり先ほど起きて記事をもう一度確認したら 見出しが変わってました。面白いんだからそのままに

炎上物件に学ぶ/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.4.11-21.4.17)

手の込んだPR案件として炎上したコンテンツがありましたが、ああいうのを見て、たとえば入管法の改正を阻止したいって思うとき、自分たちはこれぐらいの知恵と工夫を出しているか。とか考えなくていいんでしょうか。 真面目だからイイってもんじゃない、とああいうキャッチーな戦術を目にすると思ったり。それはもちろん自分にも跳ね返ってくることばなわけですけれど。 ■間違いなく日本でいちばん法務大臣記者会見の書き起こしを愛読しているのは俺だ。という自信があるんですけど、今週はちょっと面白い見

駆込み訴え/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.4.4-21.4.10)

申し上げます。申し上げます。旦那さま。あの人は、酷い。酷い。はい。厭な奴です。悪い人です。人というか、人じゃないね、人なら、人の心を持っているなら、あんなことは出来っこないからね。 ……と太宰治コピペから始めたくなるようなニュースを毎週目にして、いいかげん心が麻痺しそうですが、そんななか、掛け値なしに酷いと思った記事をいくつか並べるところから今週はスタート(すみません太宰センセー、お出まし願っておいてナンですけど本日の出番はここまでです)。 病院にもいくら行きたいと言っても

俺にもわかるように説明してくれ/週刊「外国人就労関連ニュースまとめ」(21.3.28-21.4.3)

たとえばミャンマー情勢を見ていると否応なく世界がつながっていることを思うわけですけれど。 2月16日、東京地裁。日本で難民認定を求めるミャンマー人男性Aさんの本人尋問で、発生したばかりの軍事クーデターが焦点となった。 ...Aさんは軍事政権時代の2002年に韓国から日本に入国した。06年、不法在留容疑で逮捕され、執行猶予付き有罪判決を受けて入管に収容、退去強制令書が出された。その後、仮放免となり、軍政を批判する雑誌の編集や発行の活動などに関わった。これまでに4回、難民認定を