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主の降誕 早朝のミサ 説教

主の降誕のミサ (早朝のミサ)

ルカ2章15~20節

◆ 説教の本文

「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。」

 主イエスは、まことに私たちのうちにお生まれになった!おめでとうございます。

 御降誕後の八日間は、復活祭後の八日間と同様に、大事にされてきました。 この期間にカトリック信者は、キリスト教信仰の偉大な神秘を黙想し、自分の中に受け入れて行きます。キリストの弟子としての働きが大事でないわけではないのですが、いつも同じペースで暮らしていては、信仰生活が単調になります。生活が単調になると、信仰は一本調子に陥り、ダイナミズムを失います 。この八日間は、特に神秘を味わい、 自分の体の中に同化していく時期です。

 「マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて思い巡らしていた。」 マリア様のこの姿は、御降誕後の八日間のカトリック信者の模範です。
 まず、急がぬことです。降誕節は来年も巡ってきます。
今年、薄紙を1枚剥がすかのように、去年よりほんの少し多くを受肉の神秘を理解できればよいのです。さらに言えば、生きてるうちに全てを理解できなくても良いのです。死の向こう側でも、神様は神秘を理解させてくださるでしょう 。
 次に、神秘の胸ぐらを捕まえて問い詰めるような態度ではなく、少しずつ鶏が卵を温めるようなつもりで、理解を深めていってください。自分に合った本を読むのもいいことです。でも、これ一冊ですべてを理解しようと思わず、ピンと来る文章が何箇所かあればよいくらいの気持ちで読むといいでしょう。私も『イエス登場!ー気合いの入ったキリスト教入門第二巻』で、神が人となられた神秘を説明しようとしています。

☆ 説教者の舞台裏
前回の配信で、「日中のミサ」はほとんど行われていないと書きましたが、 これは私の思い違いでした。 ほとんど行われていないのは、「早朝のミサ」です。
 「日中のミサ」の福音朗読((ヨハネ一章)は荘厳で祝祭的な雰囲気があります。しかし、「 マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて思い巡らしていた」 が読まれないのは残念です。