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この夏、出逢った蝶たち。 羽がバサバサになり、地面に横たわっている黒いアゲハチョウにアリが寄ってきた。 初めから無かったのか、それとも事故ではずれてしまったのか。 3枚しかない羽で森に不器用にひらひらと飛んでいた青いアゲハチョウ。 力尽きて蹲っていたオオミズアオ。 日中この場所では危険と思い、せめて草場へと横から風を送ると、ふわっと浮き上がり羽ばたいて、大木に止まった。 だが、程なくしてカラスに拐われた。 彼らは美しく野山を謳歌した時間のことを覚えているのだろうか。