ギャンブルか投資か。

投資は人間が最も興奮する行動の一つである。しかし勝つときは大幅に利益をあげることができるが、負ける時には十分な注意を払わなければ、一瞬のうちにマーケットから退場することにもなる。しかも永久に。である。

永続的な富を短期間に築くことができる可能性は、経済的な破滅という妙に刺激的な可能性と相まって、プロの投資家という存在にある種の憧憬のイメージを与えている。しかしこの高水準を要求される職業を目指すほとんどが失敗する。そしてその失敗はとても悲惨なものである。この厳しく冷たい現実にはいくつかの要因がある。その中で最も影響力の大きい要因を指摘しよう。

初心者の投資家の失敗する要因は「ギャンブル」と「職業としての投資」を区別できないことである。単に下落してるからと言って買ってみたりすることはナンセンスなギャンブルに相当する行動である。こうした「無分別な」アプローチも時には大きな収益をあげることはあるだろうが、それは束の間の娯楽としか価値はなく、知的なアプローチとは言えない。娯楽を求めるなら映画に行く方が無難で、また安上がりである。投資で安定的な利益をあげたいのであれば、職業として且つ十分に規律のとれた手段によらなければならない。

①ポジションの適切な取り方。

②ポジションの適切な管理。

③ポジションの適切な手仕舞い方。

これらのアプローチを取った場合、「ギャンブル」の興奮を欠くかもしれない。しかしプロの投資家として、明日も来年も１０年後も投資を続けられることを確約される。賢い投資には計画を実行することも含まれる。ギャンブルは自分が正しいことを「期待」して買って売ること以外の何物でもない。したがって賢い投資をすることが何よりも重要である。

最後に一番重要なことを述べよう。

勝つためには生き残らなければならない。

賢く取引すれば生き残り、ギャンブルをすれば死ぬのである。投資家は何が投資で何がギャンブルなのか認識しなければならない。生き残る限り勝てる希望が残っているということだ。