2年4カ月付き合った彼女と別れて-5日目-

9月2日月曜日。
彼女と別れて5日目。

タバコを吸ってしまう。出社時、お昼後、帰社前、おそらく寝る前にも吸うのだろう。
たかが4本だが、1日1本がデフォルトだった僕にとっては4倍の喫煙量だ。
「おはよう」「おやすみ」のLINEや寝る前の電話が無くなった現実にはもう慣れるしかないし、少しは受け入れられるようになってきたが喪失感は消えない。
もはや彼女と別れたことが悲しいのではなく、何が悲しいのか分からないがとにかく悲しみという感情がベースに居座ってしまっているようだ。

依存していたとかそういう意味ではなく、僕にとってはミキちゃん(彼女・仮名)の彼氏であることがアイディンティティーの一部を形成したいた。
もう僕はミキちゃんの彼氏ではない。
かつて存在していた僕の側面が失われたのだ。
恋人を失うということは、誰かの恋人であった自分自身を失うということだ。
だから僕は誰の恋人でもなくなった僕自身の生活とアイディンティティーを再構築しなければいけない。その再構築が恐ろしく面倒で、虚しくて、悲しい行為だ。

家から駅に向かうのも億劫だ。
電車を降りて会社に向かうのも億劫だ。
今日は朝一で僕がセッティングしたレコーディングがあった。
普段は僕はレコーディングの現場が大好きで、プレイヤーやエンジニアを質問責めにして上司にたしなめられるのだが、今日は恐ろしくあっさりと終わった。
相変わらず、心が踊らない。

どうも仕事が手に付かないので(最低限はやっていたが)、今日はずっとこの5日間を振り返ってこのブログを書いていた。
つまり、実際にその日の出来事をその日に書いているのは今日が初めてということになる。

普段僕をからかって遊んでいる先輩や上司にいつもの軽口で上手く返せない。正確には言葉は返しているのだが関西人として培われたノリで軽快に笑いに変えることができない。もっと言えばそれも外から見ればできているのかもしれない。だが、僕自身が会話を全く楽しめないのだ。
定時を過ぎても何となく会社に居てしまった。
普段なら定時になった瞬間にタイムカードを切って帰宅後の勉強に励むのだが、家に帰って更に自分を高めるために何かをするエネルギーが湧いてこない。
だが夕食後、またピアノの練習を約30分だがすることができた。
少しずつだが、前に進んでいると思いたい。

一方で、復縁という言葉をブログで何度か書いてしまったせいだろうか。
彼女ともう一度やり直すというビジョンが時々頭をチラつくようになってしまった。
僕は目標が決まればほぼ同時に何をどうすればいいか考え、実行に移すタイプだ。
だが僕は自分がどうすべきかが、そもそもそれが分からない。
ひとまずしばらくは自分自身を観察し、それによって今の状態を実験として楽しまなくては。楽しい気持ちなど全く湧いてこないのは仕方がないにせよ。

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