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創造ではなく、生成

 今朝、「話を聞くとはどういうことだろう?」という話をしていた。

 U理論においては、聞くのにも4つの次元があるという。習慣的な聞き方、事実をやりとりする聞き方、共感的な聞き方、生成的な聞き方。

 最初の3つまでは理解できるし、体験できている。しかし、4つ目の「生成的な聞き方とはなんぞや」が話の焦点になっていた。話をしていた僕達は、よくわかっていない。

 けれど、話をするうちに朧げながら見えてきた。話をしている両者が見えていなかった視点が現れる聞き方なのだろう。

 たとえば、習慣的な見方は自分の思い込みの中で相手の話を聞く。事実を元にした聞き方では、両者が共有できる客観的な情報が重視される。共感的な聞き方では、相手の立場や気持ちに立って聞いていく。これらは、自分あるいは両者が知っているものを聞くのだ。

 しかし、生成的な聞き方はどちらも認識できていない。そこに辿り着くためには、お互いの盲点を重ね合わせてようやく輪郭が浮かび上がってくる。

 大事なのは「創造」ではなく、「生成」であること。

 つまり、新しく作り出すのではなく、今あるものを別の形に変えるのだ。答えは元々ある。しかし、だれもがわかっていない。だから、素材を持ち寄ってよくわからないけれど、問い、答える。すると、なにか思いもよらぬものが出てくるのだ。

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